文学部シラバス2021
70/516

となることを意味しています。つまり、身体はソフトウェアとなるのです。身体は、もはや確実でリアルなものでなくなっていくのであり、ヴァーチャル化されるわけです。その他の様々なテクノロジーの進展についても、身体との関わりにおいて、私たちはどのように対処していくべきなのでしょうか。また、それらの問題が、様々な芸術作品や社会的な事象の中で、どのように表象されてきたのでしょうか。こうした様々な点をふまえた上で、秋期の身体論は、とくに人間の身体と仮面変身人形というテーマの探求を試みます。授業の到達目標上記の概要に沿って展開される講義を十全に理解した上で、身体論2の対象となりうる様々な作品・事象に関し、身体仮面変身の視点から、独自の観察・批評が出来るようになることを、受講生の各々が目指して欲しい。成績評価方法試験0%実施しない。レポート50%講義を十全に理解した上で、身体論2の対象となりうる様々な作品・事象に関し、自分独自の観察・批評を行っているかどうか。平常点0%実施しない。その他50%50科目名身体メディア論日本伝統芸能の身体担当者名和田修表象2単位秋学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要近代以前、芸術的表現のメディアとして、文字・絵画・彫刻などとともに、身体が重要だったことはいうまでもない。日本の伝統芸能は、中世・近世の身体メディアの特徴を現代まで伝えている。伝統芸能のさまざまな身体的特徴のなかから、いくつかのキーワードをとりあげて、その特色を考察する。授業の到達目標日本の伝統芸能についての理解を深める。成績評価方法試験0%試験は実施しない。レポート80%日本伝統芸能の身体についてのレポートにより評価する。平常点20%各回の閲覧状況やコメントなどを評価する。その他0%なし備考・関連URL授業はフルオンデマンドで実施する。コンテンツは木曜日に更新するので、原則として1週間以内にコメントを送信されたい。科目名バレエ・ダンス論担当者名桜井圭介表象2単位秋学期金曜日4時限1年以上―合併科目―授業概要ダンスについて考えていきます。ダンスと何か?踊るという行為がカラオケで歌う並みにありふれたものになっている今、あえてダンスを見るものとして、なんなら芸術として(パーフォーミング・アーツ=上演芸術)、さらに言うなら(身体による)思考として扱うこと。キーワードとしては、規則・規律/自由・逸脱快楽/修行共同性/個人/公共性ノイズダイアローグ/モノローグファルマコン毒=薬人間/機械などなど。具体的には、自分で踊るダンス(恋ダンス、よさこいソーラン、ヒップホップ、盆踊り)や今日の演劇・美術・音楽などダンスに隣接する表現、体操を始めとするスポーツや格闘技あるいはデモやモッシュといったダンスと隣接する行動を常に参照しつつ、歴史的に重要な/今日の先端的なダンスを見ていきます。授業の到達目標ダンスを(踊るのではなく)見るという特殊な(?)作業を訓練することになるので、その能力の開発が目標です。成績評価方法試験0%レポート50%期末に課題レポートを提出してもらいます。平常点50%出席は取りません。が、期末レポートで授業内容をどの程度理解したかが測られるでしょう。その他0%科目名オペラ論ドイツ・オペラへの招待担当者名村井翔表象2単位秋学期月曜日6時限1年以上―合併科目―授業概要ドイツ・オペラとは何かと言えば、ドイツ語の台本に作曲されたオペラのことですが、実際にはイタリア語台本に作曲されたモーツァルトの3つのオペラ・ブッファ(フィガロの結婚ドン・ジョヴァンニコジ・ファン・トゥッテ)も含みます。この授業はモーツァルトの後宮からの逃走(1782)からツィンマーマンの兵士たち(1965)に至るドイツ・オペラの魅力をお伝えしようとするものですが、この種の授業はオペラのあらすじを喋ったら、ビデオを流しておしまい、ということになりがちなので、一回ごとにテーマを設定し、それに沿って二つの作品を組み合わせて話すことにしました。各回の切り口は社会思想史的なもの、精神分析的なものなど様々です。そして二つ目の作品については、ドイツ・オペラというジャンルの枠にはとらわれずに選びました。講義―73―

元のページ  ../index.html#70

このブックを見る