文学部シラバス2021
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科目名生活環境美学担当者名宮崎薫複合2単位春学期金曜日3時限1年以上―合併科目―授業概要本講義では、美や感性について、わたしたちの生活環境の場面に、結びつけながら考察します。衣食住や日本に関わる事象を取り上げ、身のまわりのさまざまな事柄が、感性に関わることに気づき、日常生活に潜む美、感覚世界の多様性を探ります。本講義は、ディプロマポリシーの中の多様な文化・価値観の交流を育むに対応し、人間と社会の本質に迫り、新たな価値を創造する力を養います。授業の到達目標本講義では、日常のさまざまな事象に意識を働かせ、美や感性との関わりを見い出し、考察・批判することを通じて、問題認識力と思考力を高めることを目指します。学問の広がりを体験し、自らの独創的な研究テーマを構想するための視野を得ることを目標とします。本講義を通じて、感性的経験を広げ、美学がよりよく生きるための一助になることを理解します。成績評価方法試験0%---レポート0%---平常点100%毎回のレヴューシートと出席状況により評価します。(レポート・試験はありません。)その他0%---備考・関連URLゲスト等の招聘で、授業計画を変更する場合があります。科目名現代美学の射程現象学派の美学と芸術論担当者名峯尾幸之介複合2単位春学期火曜日6時限1年以上―合併科目―授業概要美学は現象学的であらざるをえないとさえ言われてきたにもかかわらず、現象学派の美学の全体像は明らかにされてきませんでした。現象学の創始者エトムント・フッサール自身はほとんど美学的問題をあつかっていませんが、たとえばフッサールの初期の弟子で、ミュンヘン学派の一人であるモーリッツ・ガイガーは(かれなりに受容した)現象学的方法にもとづいて美的価値や美的享受の本質を探究しています。ガイガーは、美のような美的価値は現象として与えられるかぎりでの対象に付着するため、美学こそが現象学の主要な応用分野であると主張するのです。この講義では、近代の美学を概観したうえで、現代の美学として、初期現象学、つまり、ミュンヘン学派(A・フィッシャー、M・ガイガー、Th・コンラート)とゲッティンゲン学派(W・コンラート、R・インガルデン)を中心に、現象学派の美学と芸術論をあつかいます。授業の到達目標・現象学派の美学と芸術論の全体像をつかむ。・現象学的方法にもとづいて美的なものや芸術について理解する。成績評価方法試験0%レポート70%受講者自身の関心に応じて美的なものや芸術について論じてもらいます。平常点30%出席とレビューシートその他0%備考・関連URLTheOpenCommonsofPhenomenology(https:ophen.org)*多くの現象学の文献が無料で入手可能科目名美の諸相担当者名小林留美他/利根川由奈複合2単位秋学期月曜日2時限1年以上―合併科目―授業概要例えば私たちは、何を美しいと思うかは、時代や民族によって違っていると思う一方で、この美しさは、どんな人にとっても絶対のもののはずだと思うことがないでしょうか。あるいはまた、グロテスクだけど、惹かれるとかかわいくてたまらないという感情に支配されることはないでしょうか。本講義は、そのような様々な相を見せる美しさの謎について、主に古代ギリシャから現代にいたる西洋の美と芸術に関わる思想のポイントを押さえながら、具体的な芸術作品をできるだけ多く例にあげて、受講生の皆さんと考えていきたいと思います。授業の到達目標実利的な到達目標が設定されているわけではありません。美や芸術に関する西洋の思考の一端を知り、歴史の中にある多様な表現に触れることで、感性を養い、深くものごとを見つめるための訓練として考えてください。成績評価方法試験50%授業内容の理解度、自己の見解の有無、記述の的確さ等を評価基準とします。レポート0%平常点50%授業のトピックに合わせてのコメント提出、出席状況等から判断します。その他0%講義―61―

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