文学部シラバス2021
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員が毎回何らかのかたちで授業に参加できる機会を設けます。したがって、充実した授業とするためには、受講生一人一人の自発的な参加が不可欠となります。取り上げる予定の文献の著者は以下のとおり(原則として出版順)。佐藤忠男、ポール・シュレイダー、ドナルド・リチー、ノエル・バーチ、蓮實重彦、デヴィッド・ボードウェル、吉田喜重、中村秀之。学部ディプロマポリシーに謳われるとおり、伝統的な学問分野を体系的に深く学び、時代の波に翻弄されることなく、確かな視点から人間の本質にアプローチするために必要な学力の会得を目指します。授業の到達目標まずは映画学の学術論文を読みこなす能力の獲得を目指しますが、併せてプレゼンテーションの技術の向上も図ります。成績評価方法発表することが必須条件です。その出来に出席(3分の2以上の出席を義務づけます)、討論での発言、Moodleでのコメントを併せて総合的に評価します。科目名演劇映像演習13(演劇映像共通)<境界>の表象担当者名藤井慎太郎演映コース2単位春学期月曜日2時限2年以上―――授業概要私たちの社会には様々な境界線が引かれている。私たちは境界線に囲い込まれながら生きている。芸術においても、現実における境界線、芸術に固有の境界線に囲まれた芸術家が、それらを意識しながら作品をつくっているのだといえる。舞台芸術、映画などの芸術文化に<境界>がいかに関係し、個別の作品に主題化され、表象されているのか、多面的に考えてみたい。<境界>として教員が念頭においているのは以下のような例であるが(煎じ詰めれば自己/他者、内部/外部、中心/周縁、多数派/少数派・・・ということになるだろう)、これ以外の問題設定ももちろん大歓迎である。学生ならではの多様な視点と想像力に期待している。<芸術>における境界:ジャンル、作品、フレームの内部/外部舞台/客席劇場/都市内部/さらなる内部(劇中劇、画中画などの入れ子構造)・・・<人間>に関わる境界:自己/他者正気/狂気健常/障碍健康/病公/私生/死人間/動物現在/過去知覚/記憶・・・<性/愛>に関わる境界:男性/女性異性愛/同性愛シスジェンダー/トランスジェンダー異性装・仮装の問題・・・<社会>に関わる境界:自国/異国国民/外国人母語/外国語都市/地方富/貧困公共/民間営利/非営利・・・<権力>に関わる境界:許可/禁止包摂/排除抑圧/自由可視化/不可視化・・・教室における対面授業が前提であるが、感染状況によってはオンライン(リアルタイム)授業に変更する場合がある。授業の到達目標・演劇と映画の特質をより深く理解する・現代における<境界>が持つ美学的、文化的、社会的な意味を理解する・プレゼンテーションのスキルを高める・論理的文章執筆のスキルを高める成績評価方法授業参加、発表、レポートによって総合的に評価する。科目名演劇映像演習14(映像文化論)デジタル映像発達史担当者名和田修演映コース2単位春学期木曜日2時限2年以上―――授業概要かつては映画とテレビだけだった映像媒体も多様化し、デジタル媒体の比重が増した。それにともなって、映像コンテンツ自体も大きな変革の時期にさしかかっている。その一方で、次々と登場する映像形式について正しい理解を持つ利用者は、むしろ減っているように思われる。この授業では、近年のデジタル映像の変遷を、主として技術的側面から正しく捉え直し、新しい形式にふさわしい映像コンテンツの内容についても考察してゆきたい。またデジタルコンテンツ発達史の一環として、音楽コンテンツも取り扱う。受講者には、原則としてYouTubeへの動画投稿を体験していただく。授業の到達目標デジタル映像の形式とそれを可能にしてきた通信技術について、基本的な知識を学ぶと同時に、実際に映像・音声のマルチフォーマット変換などを体験し、正しいコンテンツ運用方法を身につけることを目標とする。成績評価方法試験0%試験は実施しない。レポート50%デジタルという概念と音楽・映像の変遷を正しく理解できたかどうかを評価する。平常点50%出席や発表の状況を評価する。その他0%とくになし。備考・関連URL技術を学ぶ授業ではありませんが、デジタルコンテンツに対するテクニカルな興味がないと、ついてゆくのが難しいでしょう。専門演習―484―

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