文学部シラバス2021
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科目名日本語日本文学演習1D(古典文学)保元物語を読む担当者名和田琢磨日文コース2単位春学期月曜日2時限2年以上―――授業概要保元物語は保元元年(1156)に起きた保元の乱の顛末を描いた軍記物語である。平家物語に描かれる源平の合戦の前史を描くこの物語を読むことを通して、軍記物語の調べ方を身に付けてもらう。軍記物語は中世文学を代表するジャンルの一つであるが、決して武士の戦いだけを語っているわけではない。極限状況における人間の様々な心の様を語っているのである。保元物語を読むことでこのことを理解するとともに、保元物語独自の視点はどのようなものであるかということについて追究していきたい。授業の到達目標保元物語の文学史的特徴や、古典文学作品に広く認められる諸本間の本文異同の問題について理解する。また、保元物語のみならず広く中世文学作品を調査する際に必要とされる調査方法を体得する。成績評価方法試験0%なし。レポート30%保元物語を読んで発見したことについて論じてもらう。A4用紙横長に、縦書き(1枚40字×30行)で、本論3枚以上、表紙と注を別に付けること。また、序論本論結論というレポートの形式を踏まえた文章にすること。書式等については、最初の授業で指示する。平常点50%発表(20%)、授業への参加状況(30%)。その他20%発表レジュメ。レジュメの構成10%(指示通りにできていれば10%)、発表の1週間前までにMoodlにアップしていれば10%。備考・関連URL・自分自身の問題意識と重ね合わせながら、物語を丁寧に読んでもらいたい。その上で、演習参加者には積極的に意見交換をしてもらいたい。・受講者は必ず保元物語を通読すること。・状況に応じてMoodlのCollaborateで授業を行う。科目名日本語日本文学演習2A(近現代文学)近現代文学研究の基礎担当者名田部知季日文コース2単位春学期火曜日4時限2年以上―――授業概要本演習では近現代の文学テクストを読み解き、その多様な表現について論じるための基礎的な方法を身につける。読書体験を個人的な感想にとどめるのではなく、公共性のある論として提示できるようになることが目標である。その実践に向け、文献検索や資料作成といったアカデミックスキルを学ぶとともに、それらを踏まえた口頭発表を行ってもらう。発表に際しては質疑応答の時間を設け、発表内容について全体で議論する。他の学生の発表にも関心を持ち、様々な論点を積極的に提示するのが望ましい。学期末には発表をもとに各自で問題を設定し、レポートを提出してもらう。なお、小説だけでなく詩歌や評論も議論の対象とするので、これまで触れてこなかった様々なテクストに出会う機会としてほしい。授業の到達目標(1)テクスト分析の基本的な方法を身につけ、近現代文学の諸テクストについて論じることができる。(2)先行研究を調査したうえで資料を作成し、指定された条件のもと口頭発表を行うことができる。(3)他の学生の発表内容を理解し、それを踏まえて自らの意見を示すことができる。成績評価方法試験0%試験は実施しない。レポート60%口頭発表と討論を踏まえて自分なりの論点を設定し、読者に理解できる形で言語化できているか。平常点40%議論に積極的に参加しているか。また、講義や他の学生の発表を正確に理解してコメントできているか。その他0%なし。科目名日本語日本文学演習2B(近現代文学)日本近代文学を境界から考える。担当者名鳥羽耕史日文コース2単位春学期火曜日4時限2年以上―――授業概要もはや終ったとも語られている日本近代文学は、最初から自明な領域としてあったわけではない。ここでは、前近代と近代、海外(外地)と日本(内地)など、様々な境界から日本近代文学について問いかける小説や詩を読解する。作品を論じる際の参考文献の探し方や読み方、レジュメの作り方や発表方法も実習しながら学べるようにしたい。授業の到達目標近代日本(語)文学において様々な形で日本を問題にした小説・詩や参考文献を読み、日本とは何かについて考え、自分なりの考察を発表できるようになる。成績評価方法試験0%レポート70%演習での発表と議論を踏まえた上で、自分なりの読解ができているか。平常点30%講義や他の学生の発表を理解してコメントできているか。その他0%専門演習―441―

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