文学部シラバス2021
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のいずれの制度でも十分な支援体制が作られず、施設に暮らす子ども達の進学問題、いじめ、非行、虐待、不登校等、発達に困難を抱える子ども達の教育保障等、教育と福祉の谷間に落とされた教育福祉問題が存在しており、子どもが成長・発達していく権利保障を基礎に据え、教育と福祉とを統一的に捉えていく必要性が説かれてきた。そこで、本講義では、近年の児童福祉現場の教育問題、教育現場の福祉問題とそれに対する近年の新しい取り組みを取り上げながら、教育と福祉を取り巻く法制度や専門機関、専門職の仕事を理解し、教育福祉問題の支援のあり方について概観する。授業の到達目標教育福祉問題の構造と浮上背景を理解した上で、子どもの成長・発達する権利保障を支える仕組みや専門機関、専門職の役割等を具体的な事例に即して理解する。成績評価方法試験50%授業内容について筆記試験を実施する。レポート0%実施しない。平常点50%毎週授業終了後に、レビューシートへの記入を各自おこなっていく。その他0%特になし。備考・関連URLZOOMによるリアルタイム配信で実施します。科目名特殊教育学健常障害と教育担当者名堤英俊教育コース2単位春学期火曜日4時限2年以上―合併科目―授業概要この授業では、障害を有する子どもの理解に関して発達・認知内面世界社会・文化的文脈の3つの視点から考える。さらに、特別支援教育・インクルーシブ教育に関する基礎的事項の講義を交えつつ、インクルーシブ教育の実質化に向けてどのような実践を展開していけばよいかについて検討することをねらいとする。学校教育を基軸に据えるものの、受講学生の課題関心に基づき、適宜、家庭教育、社会教育、障害者福祉、障害者雇用などの関連領域に関わる話題も取り上げていく予定である。※この科目は当該授業内容に関する実務の経験を有する教員等がその実務経験を活かして講義等を行う科目です。授業の到達目標この授業では、障害を有する子どもを多角的・包括的に理解する力量を高めるとともに、教育学の観点から、日本における特別支援教育・インクルーシブ教育の具体的方策について説明できることを目標としている。成績評価方法試験0%試験は実施しないレポート60%最終提出レポート平常点40%毎回のリフレクション・シートその他0%特になし備考・関連URLディスカッションを多く取り入れます。主体的な参加を期待しています。科目名教育とジェンダー担当者名近藤牧子教育コース2単位春学期無フルOD2年以上オープン科目合併科目フルオンデマンド授業概要本講義では、社会的・文化的性差であるジェンダーの形成過程とその問題点および課題解決に向けての道筋を主として教育という観点から受講生と共に考えていく。受講生自身の中にある、そして身近にとりまくジェンダーを意識化していくために、性別二元制のもとにある差異境界線などを問う。フェミニズム運動が獲得しようとしてきたことや、性暴力を含む女性問題を捉えつつ、男性学にもふれる。そのうえで日本の教育の歴史をたどっていく。明治以降、男女別学体制が形成されていく過程とその背景、および女子に対する良妻賢母主義教育について考えるとともに、現代との連続性を考える。次いで、戦後の憲法改正および男女共学の実施、新しい家庭科の出発から高校における女子のみ必修、さらに男女共修にいたる過程、性的マイノリティに関する教育現場の対応、リプロダクティブ・ヘルス&ライツについて考えていく。そして、現代のジェンダーの問題に取り組む教育実践について考え、主として女性・男性を取り巻く様々な問題・新たな国際的動向について共に考えていく。以上を通じて、新たな人間関係に基づく社会を作り出していく手がかりを得ることを目指したい。授業の到達目標①ジェンダー不平等の視点から物事を考える力を養う。②自分の女性・男性としての生き方を考える。③性やジェンダーを学ぶことの重要性を理解する。④国際的比較の中から日本のジェンダー平等への取り組みの程度を知る。成績評価方法試験0%なしレポート20%レポート提出平常点80%各回授業での課題提出その他0%特になし講義―166―

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