FSCI
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 世界最高水準の医薬品・医療機器産業を日本の成長戦略として医療イノベーションを推進するには、革新的医療技術と人と社会との新たな関係を構築するための評価・予測・決断科学である「医療レギュラトリーサイエンス」の確立が重要課題です。本専攻は、東京女子医科大学との研究教育連携施設「TWIns」で多くの研究成果をあげ、自然科学と人文社会科学を融合した「医療レギュラトリーサイエンス」を学んだリーダーを養成しています。2020年9月末で、博士学位(生命医科学)が54名に授与されました。共同先端生命医科学専攻 私は東京女子医科大学心臓血管外科で医師として働いている中で、外科医の中で経験的に培われている治療感覚を科学的に評価したいと思いレギュラトリーサイエンスの門を叩きました。本専攻では、医薬品医療機器・再生医療品・診断治療手技などの有効性、安全性、質などの評価に必要な科学・倫理を学びます。日本を牽引する著名な先生方の講義や、さまざまな職業的背景を持った学友とのディスカッションを通じて実践的に学ぶことができます。共同先端生命医科学専攻博士後期課程1年池原 大烈さん神奈川県・桐蔭学園高校出身 本専攻は、国内初の国立(東京農工大学)と私立(早稲田大学)との連携による共同大学院です。今日、理系の大学院教育には、国際的に通用する研究開発力と多視点により学問領域を超えたリーダーとしての総合力を有する人材の養成が求められています。本専攻は、理学・工学・農学の領域が融合した先端的な教育により、多様な課題に対する解決・探究能力を有し、豊かな教養と広い国際感覚および高い倫理観を有する人材を養成することを教育理念としています。共同先進健康科学専攻 私は6年制薬学部を卒業後、薬学だけでなく関連分野でもサイエンスの知見を深めたいという理由で共同先進健康科学専攻に入学しました。現在の大学は特定の分野で学部学科を分けていますが、実際のサイエンスに境界はありません。共同先進健康科学専攻は、早稲田大学と東京農工大学が共同で運営する専攻のため、多分野の先生から研究のアドバイスをいただくことができます。また、両大学の学生と交流ができるため、二つの大学のカラーが体験できることもメリットです。共同先進健康科学専攻博士後期課程4年大森 加南子さん東京都・晃華学園高校出身 エネルギー安全保障問題そして福島第一原子力発電所事故を踏まえて、原子力発電、新たなエネルギー利用、放射線利用としての加速器・放射線応用に従事する幅広い専門的な知識を有する人材の育成が、本専攻の目的です。幅広い分野の教員による系統的な学習、時代に即した関連分野知識の修得、基礎知識を身に付けるための教育プログラムを構成しています。企業や研究機関と連携をとり、現場での実習を取り入れ、即戦力となる人材育成を目指します。加えて、徹底した研究倫理教育を行い、倫理観を育てます。共同原子力専攻 原子力について多角的に学ぶことができるのが共同原子力専攻です。私は中学2年生の時に起こった福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原子力発電の安全性や原子力利用の是非について学びたいと思い、共同原子力専攻に進学することにしました。今では、当初学びたいと思っていた事柄についてはもちろん、それに加え次世代炉の可能性や日本のエネルギー供給の現状についてなど、共同原子力専攻だからこそ得られる学びを日々楽しんでいます。共同原子力専攻 修士2年レガラド 真理子さん埼玉県立所沢北高校出身J-35

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