教育学部
18/32

複合文化学演習5 原克教授ツールとしてのICT1 楠元範明教授文化現象(例 20世紀末の日本における身体イメージ)複数性ひとつの文化現象は、他の複数の文化現象との衝突・融合によって生成する(例 伝統的な日本の身体イメージがジャポニズムとして逆輸入される)多元的分析ツールとして複数の理論を組み合わせて用いる(例 精神分析学、記号論、言説分析、カルチュラル・スタディーズ、アナール派歴史学、メディア論)複合性社会・政治・経済・歴史・芸術などに属する複数の要素が複雑に関係している(例 体育がめざす身体像、「健康」な身体、モードのエコノミーなど)多面的問題の対象をひとつの領域に固定しない(例 文学・絵画・彫刻・映画・TVゲームから遺伝子工学を図解した啓蒙書に至るまで)Cultural Sciences複合文化学科●さまざまな文化現象を、サブカルチャーから政治・社会問題まで、多面的に分析します。●英語以外の外国語力をつけ、文化や社会に対する複眼的な思考をつちかいます。●情報通信ネットワークの技術を習得し、情報を収集・編集して発信する力をやしないます。複合文化学科では、広く文化現象を考察の対象とします。ここでいう文化とは、文学、芸術といった狭義の文化だけでなく、テレビ、マンガ、J・ポップなどのポピュラーカルチャーやサブカルチャー、さらには環境、テクノロジー、国際関係といった現代社会のかかえる多様な問題系をふくんだ広い現象のことです。こうした文化現象は、複数の要素から成るとともに、それらの要素が溶けあったり、競いあっています。本学科では、文化のこのような複数性、複合性を重視するとともに、いくつかの方法論(記号論、精神分析、メディア論、カルチュラル・スタディーズ、アナール派歴史学など)を、そのつど組み合わせて分析していきます。また、文化に対するこうしたアプローチに広がりと深みをもたせるために不可欠なのが、外国語と情報通信です。本学科では、英語に加えて、英語以外の言語(ドイツ語/フランス語/中国語/ロシア語/スペイン語)を少なくともひとつは習得するとともに、情報通信ネットワークを活用して、情報を収集し編集していく力もつちかうことができます。「文化」・「外国語」・「情報」——これが複合文化学科の3本柱です。 複合文化学の建築物複合文化学科の基幹科目のひとつで、4つのメニューからなります。「知覚」に焦点をあてる「建築物Ⅰ」、「他者」がテーマの「建築物Ⅱ」、「ハイブリッド」がテーマの「建築物Ⅲ」、「自然」がテーマの「建築物Ⅳ」で、おのおの3人の複合文化学科教員によるリレー講義です。なぜそういったテーマが選ばれたかというと、近代以降、われわれのものの見方・感じ方の前提とされ、自明とみなされる「精神」や「自我」、さらには「文化」「社会」「自然」といった文化的枠組をいま一度検証することを目的とするものだからです。【 複合文化学による文化現象の分析例 】高校生時代にディベートを通して、様々な文化現象や社会問題に触れました。大学ではより深く、学問的にアプローチしてみたいと思い、複合文化学科を選びました。将来はさらに広く文化表象を学ぶため大学院進学を考えています。また、自分の幅や視野を広げるためにも、多くの本を読んだり、他学部の授業に参加したりと今は様々なものにアンテナを張りめぐらせています。私が色々なことに積極的に取り組めるのは、早稲田大学の教育環境がとても充実しているからです。ぜひ皆さんも大学を存分に利用し、有意義な学生生活を過ごしてください。Matsushita Momoka松下桃香[取得できる学位]  学士(学術)[取得できる教員免許状]ドイツ語・フランス語・中国語・スペイン語(中学1種・高校1種)学科・専攻・専修の特色WASEDA UNIVERSITY SCHOOL OF EDUCATION GUIDE 202018学科・専攻・専修紹介

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る