教育学部
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中世文学演習IIB 大津雄一 教授Japanese国語国文学科●高度な専門知識を持つ国語教員を育てるために、国語教育、日本語学、日本文学、中国文学のすべての分野について学べるように専任教員を構成しています。●文学や言葉を楽しむだけでなく、深く学びたい人のために、各分野のこれまでの研究成果をふまえ、さらに最新の研究を取り入れた授業展開を行っています。●文学や言葉などを学ぶことを通して、文化について深く考え、感性を磨き、論理的思考を身につけることで、広く一般企業などで活躍できる人材をも輩出しています。文学も日本語も国語教育も文化です。科学は私たちの望むことなら何でもかなえてくれる可能性を秘めています。しかし、ロボットがすべての仕事をやってくれるようになったとき、それを受け入れるか受け入れないかを決めるのは文化です。善や悪が地域や時代によって異なるのも、それが文化だからです。国語国文学科で学ぶことは文化について学ぶことです。たとえば、文学を楽しむことは、多くの場合、文化を受け入れることです。それは文化を支えることですから、とても大切です。しかし、文学について考えることは、多くの場合、文化に違和感を持つことです。これはふつう「問題発見」などと呼ばれています。よく「問題解決型の学習」などと言いますが、それは感性が深く関わる文学を学ぶことによってこそ、より多くの成果を上げることができます。みなさんの思考だけでなく、自分自身の根拠となっている感性までもが試され、鍛えられるからです。だから、大学では「自分らしさ」にしばられないで下さい。それは過去の「自分らしさ」で未来を染め上げてしまうことだからです。変わることを恐れてはいけません。私たち教員も日々変わっています。私たちはすでにわかっていることだけを教えるのではありません。授業は生き物です。ディスカッションが中心の演習科目はもちろん、講義科目でさえ、教室のドアを開けるまでは思っても考えてもいなかったことを話すことがよくあります。それはみなさんの力でもあります。この対話的なかかわりは、学生と教員が協同してすぐれた国語教員を育てることであり、また、一般企業等で活躍する人材を育てることでもあります。国語国文学科はこのような学科です。 中等国語科インターンシップこの授業は、将来、中学校・高等学校の国語科教員を希望する学生を対象にしたインターンシップです。大学での事前学習と提携校での授業実践を主な内容とし、一年間かけて授業構想力と実践的基礎力を養成します。受講生自身が研究し独自に考案した単元案、自作の教材等をもとに、実際に提携校で授業を行います。事前に受講生同士で協力しながら授業準備や模擬授業を行い、相互評価を経て本番に臨みます。その過程で多くのことを学ぶことができます。学部4年次に行う教育実習ではなかなかできない体験です。課題が山積する学校で即戦力として活躍できる教員養成の場として、この授業は多くの卒業生を現場に送り出しています。 新国語教育講座国語教科書教材について教える方法について具体的に考える授業です。国語国文学科の専任教員ができる限り多く参加する形で、その教え方、扱い方についての授業を展開します。大学で学んでいる日本語研究や文学研究の成果を生かし、教室で生徒達に向けて分かりやすく魅力的に説明し、教える実践へと結びつけていきます。もちろん、教科書の教え方に一つの決まった形があるわけではありません。生徒によって、教育環境や時代の変化に応じて、教材も教え方も変化してきました。教科書の変化をも含めた、国語教科書自体への関心や認識を深めていくこともあわせて行っていきます。高校の現代文で、同じ小説を読んでも人の感性によって解釈が異なっていたのをきっかけに、文学や国語教育に興味を抱くようになりました。大学ではそれらを勉強したいと思い、教育を専門的に学べ、多角的な視点で文学を考えることのできる、この学科を選びました。現在は文学理論を用いて、文学作品の構造を丁寧に分析する訓練をしているので、将来はその論理的思考を社会生活でも生かせればと考えています。教育学部は文理の枠を超えて様々な人に出会え、良い刺激をもらえます。教育環境も非常に恵まれており、生涯にわたる財産を得られる大学、学部だと思います。Kubo Ayana久保 綾菜国語(中学1種・高校1種)取得できる資格学士(文学)取得できる学位学科・専攻・専修の特色Curriculum TOPICSStudent's VOICE学科・専攻・専修紹介WASEDA UNIVERSITY SCHOOL OF EDUCATION GUIDE 201913

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