文化構想学部シラバス2021
90/620

科目名児童文学児童文学の変遷――童話の成立からライトノベルまで担当者名久米依子文ジャ2単位秋学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要児童文学は、〈大人〉と〈子ども〉が区分されていく近代社会において成立した。この講義では欧米の児童文学の成立を確認後、明治時代の学制制定後に発生し、時代の情勢に応じて発展した日本の児童文学の軌跡を、社会の変化を踏まえながら追う。明治期には立身出世する子ども、大正期には童心主義による無垢な子ども像が主流となり、昭和期にはリアリズムの手法が取り入れられ、第二次大戦後には、より子ども読者に接近した、活発な成長する子ども像が描かれる。やがて80年代以降の社会の変容に従い、描かれる〈大人〉と〈子ども〉の関係も揺らぎ始め、児童文学は新たな表象に向けて模索し、それまで暗黙のタブーとされてきた死、いじめ、親への疑義、クラスでの孤立など、成長神話を相対化するような要素を次々と取り上げていく。しかし先鋭的作品群が生まれた後、確たる方向性が掴みにくい時代に入り、そこに、大衆的児童文化としてのライトノベルやアニメーションなど、サブカルチャーが青少年文化として隆盛する事態が重なった。現在の児童文学は、ライトノベルとの境界をふまえて考えなければならない状況を迎えている。1世紀の歴史を超えた日本の児童文学を、今後どのように考えるべきか――過去の主要作品をたどった上で、後半の授業では、今日的問題としてライトノベルとの関係に特に注目し、受講者と共に考えてみたい。本授業は、全回オンデマンド授業として実施します。オンデマンド配信型です。授業の到達目標日本の児童文学の変遷と現在の青少年文化の状況を理解し、受講者自身が見解を持つことを目標とする。欧米と日本の多様な児童文化の歴史を理解し、新しい時代の中で変容する文化の様相を究明する。成績評価方法試験0%オンライン授業で行う場合、試験は行わない予定です。レポート30%最終レポートとして、授業で取り上げた日本の児童文学作家の作品を読み、どのような時代的意義があったかを、授業内容をふまえて論述する。感想文ではないので注意。平常点70%毎時間の課題による評価。5回以上の欠席は原則として単位不認定。出席を満たしていても、課題とレポートの結果によっては単位不認定の可能性あり。その他0%特になし。備考・関連URL後半は教科書を使用した授業を行う。教科書を使用して課題を出すので、教科書は必須。また児童文学を読んで、最終レポートを書いてもらう。科目名横断文学論世界文学の中の日本文学について考える担当者名アスアヘアラモマヌエル文ジャ2単位春学期火曜日4時限2年以上―合併科目―授業概要日本文学は海外文学にどのような影響を及ぼしてきたのかを考える講義である。21世紀の世界文学研究に必要な理論的な基盤である論考(パスカル・カサノヴァ、ローレンス・ヴェヌティ、フランコ・モレッティ、デイヴィッド・ダムロッシュ)の確認を踏まえ、著書ハーバード大学ダムロッシュ教授の世界文学講義:日本文学を世界に開く(東京大学出版社)をゆっくりと読みながら、西洋で日本文学がいかに読まれてきたかについて考える。講義の後半ではラテンアメリカ大陸における日本文学の翻訳と受容をケースステディとして取り上げる。日本発祥の短歌、俳句と連歌という詩型と、源氏物語、おくのほそ道豊饒の海ねじまき鳥クロニクルといった日本文学の各時代を代表する作品が世界文学という舞台にどのように読まれてきたかを読み解いていく。授業の到達目標海外文学読書の実践に役立つ世界文学論についての基礎知識を取得し、日本文学のイメージが辿ってきた変遷を理解してほしい。成績評価方法試験0%特にないレポート65%講義内容の理解を反映したレポートを与えられるテーマに沿って執筆します。中間レポートと期末レポートがあります。平常点35%出席して、積極的に授業に参加すること。その他0%科目名マイナー文学論担当者名陣野俊史文ジャ2単位秋学期金曜日2時限2年以上―合併科目―授業概要いわゆるメジャーな文学とは何か、という問いがすぐに浮かぶのだが、ここではまず様々な意味でマイナーを定義しておきたい。言語的・人種的・性的指向性あるいはジェンダー的な意味でのマイノリティを意識しつつ、そうした文学に目を向けたい。授業内容は以下に示す通りうだが、順番は入れ替わる可能性がある。初回の授業時に話す内容を含め、指示する。授業の到達目標それぞれのテーマの説明を十分に理解し、かつそこを入口にしてできるかぎりの文献から、そのテーマの真の姿を描き出すこと。成績評価方法試験0%行わないレポート40%講義を正確に理解し、自分なりにその理解を深めているか、時間をかけて丁寧に資料を読み、アウトプットできているか、最終的にそうしたことを、長く書けているか、40パーセントという数字は、オンライン授業を想定しています。講義―93―

元のページ  ../index.html#90

このブックを見る