文化構想学部シラバス2021
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ライターをラジオに重ね合わせて中継者と解釈する。自分の外にあるものを文章によって読者に伝えていくこと、それがライターの仕事なのである。よって、本演習では、自らの主張や思いを表現するライティングは取り扱わない。伝えるべきものは自分自身の外にある、というのが大前提で、それに従って講義や課題の内容も設定される。とりわけ、誰もが自分の内も外も発信できるSNSの時代は、ヘイトやフェイクの蔓延する時代でもある。新型コロナ禍で社会が混乱をきわめるなか、我々は、なにかを言葉で伝えること/受け取ることに対して、よりいっそう敏感になる必要があるだろう。しかし、だからといって、読むことが疑念から始まる減点法であっては寂しいし、書くことに臆病になりすぎてしまっても悲しい。本演習では、さまざまな課題を出して、皆さんにライターとしての、すなわち私をあえて消した文章を書いてもらう。それを履修生全員が精読し、講師のフィードバックを加えることで、読者を説得できる文章はどういうものか読者を惹きつけるには、どんな工夫が必要なのかを学んでいただきたい。授業の到達目標さまざまな題材やスタイルの文章を書くことで、書く読む編集する力を鍛えていく。成績評価方法試験0%おこなわないレポート60%期末に提出する課題の内容(詳細は教場で指示する)平常点40%出席状況と学期内に課す課題、ミニ課題の提出状況、内容、授業への参加度など。なお、出席回数は授業回数の3分の2以上が必要である。その他0%なし科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(ライターという仕事2)担当者名重松清文ジャ2単位秋学期水曜日3時限2年以上―――授業概要ラジオは発信するものを自らの中に持っているのではない。番組を発信しているのはあくまでも放送局であり、ラジオは外から来た(目に見えない)電波をとらえ、それを音声に変換して我々に伝えてくれる、いわば中継の装置なのである。本演習では、ライターをラジオに重ね合わせて中継者と解釈する。自分の外にあるものを文章によって読者に伝えていくこと、それがライターの仕事なのである。よって、本演習では、自らの主張や思いを表現するライティングは取り扱わない。伝えるべきものは自分自身の外にある、というのが大前提で、それに従って講義や課題の内容も設定される。とりわけ、誰もが自分の内も外も発信できるSNSの時代は、ヘイトやフェイクの蔓延する時代でもある。新型コロナ禍で社会が混乱をきわめるなか、我々は、なにかを言葉で伝えること/受け取ることに対して、よりいっそう敏感になる必要があるだろう。しかし、だからといって、読むことが疑念から始まる減点法であっては寂しいし、書くことに臆病になりすぎてしまっても悲しい。本演習では、さまざまな課題を出して、皆さんにライターとしての、すなわち私をあえて消した文章を書いてもらう。それを履修生全員が精読し、講師のフィードバックを加えることで、読者を説得できる文章はどういうものか読者を惹きつけるには、どんな工夫が必要なのかを学んでいただきたい。授業の到達目標さまざまな題材やスタイルの文章を書くことで、書く読む編集する力を鍛えていく。成績評価方法試験0%おこなわないレポート60%期末に提出す課題の内容(詳細は教場で指示する)平常点40%出席状況と学期内に課す課題作品とミニ課題の提出状況、内容、授業への参加度など。なお、出席回数は授業回数の3分の2以上が必要である。その他0%なし科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(メディアと文芸2)メディアと短歌担当者名花山周子文ジャ2単位秋学期水曜日3時限2年以上―――授業概要31音の短歌という短い詩形は、古来より発表される場(メディア)と読者の享受によって成り立つ文芸でもあった。本講では、主に現代短歌の名歌秀歌と呼ばれるものを俎上に載せながら、その読みの成立のあり方を紹介するとともに実作を通じ、様々な読みのアングルを体験的に探る。授業の到達目標31音が引き出すイメージの豊かさを体験するとともに、日常に潜む詩の豊かさを発見する。成績評価方法試験0%試験は行わないレポート30%レポート毎回、短歌創作のためのメモか短歌作品一首を提出してもらう平常点60%授業参加度その他10%授業での発言やレポートにおける積極性科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(書物の経済学)担当者名市川真人文ジャ2単位秋学期金曜日2時限2年以上―――授業概要知識の源であり愉悦の泉である私たちの書物。けれども同時にそれは、価格がつけられ流通する商品であり、さまざまな原価やそれにかかわる人たちの労働価値の注ぎ込まれた製品でもあります。専門演習―480―

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