文化構想学部シラバス2021
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科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(エディター文学論1)拡張現実の世界における文学あるいはコンテンツとはなにか担当者名市川真人文ジャ2単位春学期金曜日2時限2年以上―――授業概要拡張現実という言葉が誕生していくばくかの時間が経過し、ポケモンGOなどのARコンテンツが普及することで、コミックやアニメーションに関連深い場所を訪れる行為を指した聖地巡礼という言葉の本来とは異なる使用法も、日常のものとなってきました。しかし考えてみれば、拡張現実という用語やそのデバイス・環境が誕生するはるか以前から、人々の想像力は、ここではないどこかで起きたことをいまこの私に重ねさせ、あるいは、現実には起きていない出来事や現実とは異なるエンコードのなされた記述をいまここに重ね合わせる、という営みをとうに持っていました。近年でいえば、SF作家チャイナ・ミエヴィルの都市と都市や、テッド・チャンのあなたのための物語などの作品は、私たちが感知する現実があくまで限定的なものでしかないことを前提に、その感知が異なることがなにを意味するかを実験的に描いています。古くは、ミシェル・ビュトールの合い間や時間割も、空間や時間の拡張性や複数性をテーマとしていました。他方、日本文学においても、永井荷風の描く東京や墨東、なんなれば宮沢賢治がイーハトーヴとして描く岩手まで、は現実の光景と微妙に重なり、そして偏光をかけられディフォルメされたトポスがあります。現実のその場所は、作中でどのように描かれるのか。それはどのように変化するのか。拡張現実の構造をあらかじめ踏まえたうえで、新宿渋谷はじめさまざまな場所が登場するコンテンツを探し、その描かれ方を検証してゆくとともに、コミックやアニメーションまで文学の概念を拡張したうえで、今後のコンテンツにいかなる可能性がありうるかを探ってゆきます。※フィールドワーク的な学習を現実空間と仮想空間上で行うため、環境が許せば、学期中に1回程度、グループに分かれてキャンパス周辺の探訪を行うことを計画しています。また、仮想空間上での探訪を前提に、最大で7回、オンラインでの授業を行う場合があります。授業の到達目標実在の場所をコンテンツに描くことを例に、21世紀におけるコンテンツと現実の多層化する現状を把握する。成績評価方法試験0%レポート50%学期末にレポートが課されます。平常点50%出席および発表内容が評価対象となります。その他0%備考・関連URL【オンライン回の実施方法について】2020年度のオンライン授業での好評を踏まえ、レクチャーの一部と学生による発表は、収録のうえmoodleにアップロードし、授業時間外に履修者全員があらかじめ参照したうえで授業に参加してもらう反転形式をとる回をふくめ、学期中に最大で7回をオンラインで行います。いつ、どの回をオンラインや事前収録で行うかは、レクチャーと、各グループのディスカッション等の進捗にあわせて、適宜教場で指示します(初回は教室で行います)。科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(エディター文学論2)文学のコード進行、あるいは実写化をめぐる冒険担当者名和久田頼男文ジャ2単位秋学期土曜日3時限3年以上―――授業概要2020年度は藤井風のMV+クリストファー・ノーランの映画を演習のテーマとしましたが、映画や演劇やTVなどで実写化される原作について、編集という観点から読みこむ授業です。また、ノベライゼーション(小説化)という文学のあり方について学んでもらいたいと思います。戯曲や脚本やシナリオと、原作小説や原作漫画とを比較文学研究したい人にもおすすめです。まずは、テキスト・マイニングと計量文献学の最新技術にふれながら、読者や観客を魅了する秘密のDNAにアプローチします。そして、感情グラフに基づいたインフォグラフィックスの作成により、人気作における時制のマネジメントを身につけましょう。学生による発表/ディスカッション/ディベート/ワークショップが軸となるため、①文学作品を深く読み込み、②自発的にディスカッションやディベートに参加することが求められます。また、③動画をノベライズする能力も必要となります。各種レポート、個人/グループ発表に加えて、ワークショップ(ノベライズなど)の課題提出もあります。映画や演劇やTVなどの第一線で活躍しているゲスト講師によるレクチャーの場も設けるつもりですので、プロフェッショナルの流儀というものを知ることもできるでしょう。宗教や神話をはじめ、文学作品はもちろん、映画や演劇やTVのナラティブ、音楽のトラックメイクなどについて、編集という観点から実践的に学んでもらいたいと思います。NetflixやAmazonPrimeなど同時代における物語のあり方や、音楽の薬としての効能などに関心がある人に。授業の到達目標実写化される作品を読みこみ、時制のマネジメントを身につける。(世界文学のコード進行を探究し、物語るという能力を身につける。)成績評価方法30%レポート20%発表20%課題専門演習―477―

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