文化構想学部シラバス2021
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アンダーグラウンドから取り出した物語論を介して読み解く。授業の到達目標長篇小説にも、骨格となる物語を支える構造があることを理解し、物語の作り方と書き方を学ぶ。成績評価方法試験0%特に行わない。レポート0%特に傘ない。平常点50%出席と授業対応による総合評価その他50%課題を4つ出すので、その内容と提出率を勘案する。備考・関連URL特にない。科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(テクスト論4(相関論))小説を書く視点から読む担当者名芳川泰久文ジャ2単位秋学期金曜日4時限3年以上―――授業概要小説テクストを、書く視点から読む。扱う小説は、内外の二作。アルベール・カミュの異邦人と大岡昇平の野火である。ともに、物語の一つの中心とも言える殺人の場面にその特徴が集約的に出ている。扱う分量的には、野火が主となるが、ともに冒頭から読んでいき、物語のクライマックスまでを読み継げればと考えている。そこで作者は何をどう書いたかを考える。また、内外の二つの小説を読み比べることで、文化・文学の多様性にふれ、小説創造の仕組みを学ぶ。演習の特徴を生かし、質問を主にしながら授業を組み立ててゆく予定なので、その積りで指示された個所を事前に呼んで授業にのぞむこと。なお、シラバス執筆時点では、この授業の開港時の新型コロナの状況が分からないが、状況によっては、授業のうちの何回かをオンラインに切り替える可能性もある。その場合は、初回の授業でオンラインする授業時を指示する。授業の到達目標小説を読むときに、その内容だけをみるのではなく書く方法を見抜くスキルを高める。成績評価方法試験50%達成度確認を課題への解答によって行なう(設問に答える形式)レポート0%特にレポートは課さない平常点50%授業時の質問への対応や取り組みによる総合評価その他0%特にない備考・関連URL新型コロナの状況により、適宜、オンライン授業に切り替える回がありうる。科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(現代文学のフィールドワーク(先端))文学の〈現場〉を見る担当者名澤直哉文ジャ2単位春学期木曜日2時限2年以上―――授業概要現代文学と銘打ってはいますが、本演習ではむしろフィールドワークという語を重視したいと思います。狭義の作品分析でなく、その作品を取り巻く現実の〈場所〉を見つめてみる、作品テクストをただ読解するのでなく、その作品が触れている〈現場〉へみずから赴いてみる、ということです。フィールドワークとは何でしょう。端的に言えば、実地調査です。ということは、私たちは文学の〈場所〉を見定め、そこに実際に赴き、調査をせねばなりません。それは作品内の場所、すなわち舞台と捉えることもできますし、作品が書かれた場所とも捉えられますし、あるいは作品が本となって流通する空間、すなわち市場や書店と捉えることも可能でしょう。もちろん、海外文学を対象に実地調査は難しいですし、国内であっても、外出が制限されては、この作業はなかなか難しいでしょう。あくまで、調べてもらうということですから、フィールドワークというのはあくまで比喩であります。重要なのはとにかく、〈作品〉の透明な自律性を前提としないということです。扱う対象については、履修者それぞれの関心で選んでもらいます。したがって、自発的に読みたいものがない方は、受講せぬが吉と思います。なお、対象は狭義の現代文学に限定はしません。また、詩、小説、エッセイ、批評といったジャンルの別も問いません。授業の到達目標芸術作品の自律性という幻想から脱し、所与の現実に発するとともに、かつ能動的に現実を形成する活動として文学を把捉・組織し直す。成績評価方法試験0%なしレポート50%自身の発表で扱ったものに関して自由に論じてもらいます。提出日・内容・分量・体裁等については、教場にて改めて詳細に指示します。平常点50%自身の出席・発表はもちろんのこと、他の履修者との議論に対する積極性も重視します。その他0%なし備考・関連URL*授業計画は、受講者数やその興味と理解度に応じて変更となる場合があります。専門演習―476―

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