文化構想学部シラバス2021
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科目名表象・メディア論系演習(イメージの分析2)兼子正勝イメージ批判を読む担当者名吉田隼人表象2単位秋学期月曜日5時限2年以上―――授業概要兼子正勝イメージ批判は、雑誌未来に1993年から1996年にかけて16回にわたって連載された論考である。フランス現代の詩人イヴ・ボヌフォワや映画作家ジャン=リュック・ゴダール、そして作家・思想家にして画家でもあったピエール・クロソウスキーらを扱いながら展開されたスリリングなイメージ論はしかし、書籍化されることなく終わった。このあたりの経緯については兼子の得られるのか得られないのか――クロソウスキーとイメージ批判(大森晋輔編ピエール・クロソウスキーの現在水声社、2020.11)に詳しいが、われわれはそれを承けるかたちで、いかなるイメージ批判がありうるか、今一度検討してみることが可能であるように思う。そのためにはまず虚心坦懐に、兼子の連載イメージ批判を各回丹念に読むことから始めたい。その出発に際しては兼子のホームページにリンクが貼られている2本の論考、イメージ批判──イヴ・ボヌフォワの場合(仏語仏文学研究(6)1991.06p.111〜134)とイメージ批判エドワード・ヤンの場合--牯嶺街少年殺人事件論(シネティック:偏愛する映画誌(1)1993p.204〜221)が導きの糸となるであろう。かくしてわれわれは詩人ボヌフォワや思想家・作家・画家であったクロソウスキーらのテクストも適宜参照しながら、イメージの批判的検討に入ることになる。授業の到達目標現代に遍在するイメージの概念について批判的に分析できるようになること。成績評価方法試験0%レポート50%学期末に課するレポート課題の完成度を評価する。平常点50%担当箇所の発表ならびに各回でのディスカッションにおける積極的な発言を評価する。その他0%科目名表象・メディア論系演習(イメージの記号論)未来派×ダダ×シュール×構成主義×バウハウス×東京1920担当者名大石雅彦表象2単位春学期月曜日5時限2年以上―――授業概要この演習では、20世紀前半のモダニズム/アヴァンギャルドを対象とします。具体的には、イタリア未来派、ダダイズム、シュルレアリスム、構成主義、バウハウスといったようなものです。これらの主義から適宜抜きだした、映画、絵画、写真、デザイン、建築、音楽、パフォーマンス等をもとに、芸術について考察してゆきます。手掛かりとなる特性は、抽象、コラージュ、モンタージュ、無意味、ノイズ、機能性といったもので、これらは21世紀文化の基底にも横たわっています。こうした芸術と共に、1920年代のモダン東京の文化・ライフスタイルを扱います。■対面授業です。説明とリポートの組み合わせになっており、リポートの回は授業はありません(現状では)。授業の到達目標モダニズム・歴史的アヴァンギャルド芸術に親しむ成績評価方法試験0%行わないレポート50%なし平常点50%出席回数・発表の状態、毎回のレビューその他0%なし科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(小説表現1)短篇小説を読む担当者名堀江敏幸文ジャ2単位春学期土曜日3時限2年以上―――授業概要作家・イタリア文学者・翻訳家の須賀敦子(1929-1998)が、1960年代にイタリア語に訳した日本文学の短篇を読む。グループによる発表を軸に、合評と精読を交互に行う。なお、本演習は、前半をリアルタイム配信によるオンライン授業で行う予定である。ただし、進行状況に応じて変更が生じた場合は、事前に周知する。授業の到達目標作品が書かれた時代、訳された時代への視線を大切にしつつ、小説の読みに正しい解が存在しないことを理解する。成績評価方法出席、発表レジュメ、発言等、平常点全般と学期末レポートを総合的に評価する。科目名文芸・ジャーナリズム論系演習(小説表現2)短篇小説を読む。担当者名堀江敏幸文ジャ2単位秋学期土曜日3時限2年以上―――授業概要作家・イタリア文学者・翻訳家の須賀敦子(1929-1998)が、1960年代にイタリア語に訳した日本文学の短篇を読む。なお、本演習は、初回と第11回以後をリアルタイム配信によるオンライン授業で行う予定である。ただし、進行状況に応じて変更が生じた場合は、事前に周知する。専門演習―466―

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