文化構想学部シラバス2021
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かの具体的なケースについて検討しながら、考察して行きたいと思います。その際に、私たちが国や民族という枠組みにとわられているので、一民族もしくは一民族に一様な一つの文化と思いがちですが、実は一つの文化について詳しく学べば学ぶほど、それらの中に多文化の要素があることがわかる、ということを常に意識したいと思います。本演習では、アメリカやカナダ、フランス、イギリス、オーストラリア、日本などにおけるダイバーシティ(多様性)を受講者のそれぞれの関心に応じて、文献講読やリサーチ、グループワークやディスカッションなどを通じて理論的かつ経験的に理解を深めていきたいと思います。授業の到達目標1.多文化という現象を考察することにより、文化のありかたと社会について、可能な限り、深く理解していく端緒としたいと思っています。2.グループワークやプレゼンテーションなどを通して、コミュニケーション能力を身に付けることを目標としています。成績評価方法試験0%―レポート0%―平常点100%出席、授業におけるディスカッションなどへの参加度と貢献度、プレゼンテーションによる総合評価。その他0%―備考・関連URL本演習は、プロジェクト型授業であり、受講者による調査、グループ発表を中心として授業を進めるため、受講者の興味とテーマ設定によって変更する場合があります。授業計画は変更する場合がありますので、Moodleを参照してください。科目名複合文化論系演習(近代文化の相互交流)越境するモダニズム担当者名上野理恵複合2単位秋学期水曜日5時限2年以上―――授業概要20世紀初頭の産業社会の成熟や大衆文化の形成は、世界各都市のモダニズムに新たな展開をもたらしました。絵画、彫刻、文学、音楽、演劇といった既存の芸術ジャンルを越えて、それまで誰も見たことがなかったような実験的な作品をつぎつぎに生み出していったのです。芸術に生産性や実用を求める動きは、工業的素材や複製技術の利用を促し、さらにデザインという新たな分野を確立しました。また作品に対する観者の一方向的な関係の否定は、パフォーマンスという身体表現を生み、舞台芸術にも変革をもたしました。こうした現象はイタリアの未来主義、ロシアの未来主義や構成主義、ドイツのダダやバウハウス、そして日本の〈マヴォ〉や〈三科〉に共通するものです。舞踊の世界に目を向けると、フランスではバレエ・リュスがピカソやコクトーをはじめさまざまな国籍の芸術家たちを引き入れてクラシック・バレエを刷新し、ドイツやロシアではイサドラ・ダンカンのフリー・ダンスやエミール・ジャック=ダルクローズのリトミックの受容からモダン・ダンスの新たな潮流が形成されています。ジャンルの枠や国境を越えた芸術家たちの活動は、各都市のモダニズムを刺激し合い、革新的作品を産む原動力となりました。授業ではモダニズムを担った芸術家たちの活動や作品を越境をキーワードに読み解き、その歴史的・現代的意義を考えます。*本授業は教室授業を基本とし、一部リアルタイム配信型授業で7回まで実施します。授業の到達目標文化研究の方法を実践的に学び、専門研究に取り組むための基礎的な能力を養います。成績評価方法試験0%なしレポート20%自分の考えを述べていることを重視します。平常点40%出席状況、授業への参加度。その他40%口頭発表の内容。科目名複合文化論系演習(メディアと異文化コミュニケーション)AI(人工知能)時代におけるリテラシー担当者名高橋利枝複合2単位春学期木曜日4時限2年以上―――授業概要グローバル化やAI(人工知能)化が急速に進む現代社会において、人々は対面的コミュニケーションとインターネットや携帯電話などのメディア・コミュニケーション、AIやロボットとのコミュニケーションによって、多様な他者や文化と稠密な相互作用を行なっています。ユネスコはこのようなAI社会を生きる若者をジェネレーションAIと名付け、AIリテラシーの世界的な普及に取り組んでいます。本演習では、このような現代の異文化コミュニケーションとAIデジタル・リテラシーに関して、文献講読やリサーチ、グループワークやディスカッションなどを通じて、理論的かつ経験的に理解を深めていきます。受講者の関心に合わせたグループプロジェクトを通して、現代のグローバル社会、AI(人工知能)社会における好機とリスクを理解し、新たなコスモポリタン文化の創造の可能性を考察していきたいと思います。授業の到達目標1.さまざまな文献、フィールドワークを通して、デジタル時代の異文化コミュニケーションについて理解を深めましょう。2.AIデジタル・リテラシーについて理解し、実践することによって、新たな文化を創造する力を身につけましょう。3.グローバル人材・AI人材に必要なコミュニケーション能力を身に付けることを目標としています。成績評価方法試験0%―レポート0%―平常点100%出席、授業におけるディスカッションなどへの参加度と貢献度、プレゼンテーションによる総合評価。その他0%―備考・関連URL本演習は、プロジェクト型授業であり、受講者による調査、グループ発表を中心として授業を進めるため、受講者の興味とテー専門演習―436―

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