文化構想学部シラバス2021
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科目名複合文化論系演習(開発人類学)文化人類学における開発の視座担当者名小田島理絵複合2単位秋学期金曜日4時限2年以上―――授業概要本演習では、様々な文化社会において推進された開発、進行中の開発の在り方に関する文化人類学研究の講読、研究内容に関する受講生の発表・議論を通して、多様な文化と社会における進歩や発展に対する考えを深めていく。文化の側から開発がいかに見えるのか、その視座を身に付けることを第一の目的とする。授業は、以下の各部から構成されている。1:はじめに開発の概念の変遷2:近代化理論と都市開発3:持続可能な発展と観光開発4:モラルエコノミー・ネオリベラルエコノミーと貧困の見方・あり方5:市民社会の形成と人間的発展に向けた共同体の在り方の模索6:総合まとめ各部のテーマに関連するアジア太平洋地域の事例をおもに用いて授業を進める。受講生が開発に対する人類学的視野や考察上の方法論を身に付け、それらを発表や議論の時間を通して伝達する力を養うことを目的とする。本演習は、教室授業を基本とし、講義回のみオンデマンド授業配信を実施する。授業の到達目標(1)開発と開発に関わる諸問題の文化人類学的見方を鍛え、身に付ける。(2)開発に関わる諸問題に対する自分の見方を発信する力を身に付ける。成績評価方法試験0%定期試験は行わない。レポート50%(1)中間課題として、各自が授業の内容に基づいた小調査を行い、その結果を簡単な報告書としてまとめる。(2)期末には最終レポートの提出が求められる。この最終レポートでは、授業の理解度、独自の調査の進め方、文章の構成、参考文献や資料の用い方などを評価する。平常点50%各自がノートを付けることを習慣づけ、それを基に、授業へ積極的に参加することが求められる。とくに、受講生が小グループとなり、意見を交換する議論の時間が設けられているが、限られた時間でグループごとに他の人の意見に耳を傾け、話し合い、発表することが求められる。この作業に対し、積極的に参加することが求められる。文献を読む際には、その文献で著者が述べているポイントを要約していくことが必要となる。そのポイントを授業で発表し、聴き手からの質問にも備えておく。その他0%平常点評価の部分をよく理解する。科目名複合文化論系演習(物質文化論)ヒトとモノの文化誌担当者名寺崎秀一郎複合2単位秋学期火曜日2時限2年以上―――授業概要私たち人類はこの地球上に誕生以来、周囲の環境に働きかけ、石器や骨角器、果ては外宇宙に飛び出す無人探査機までさまざまな道具=モノを造り出してきた。貧弱な肉体しか持ち得ない人類はそれらを用いて他の強力な生物との競争に打ち勝ち、今では私たちの身の回りはモノで溢れかえっている。多くの人びとはそれらのモノがどのような必要から、どうやって生み出されてきたのかを問うことすらしないだろう。しかし、モノは単に私たちの生活を豊かにし、彩るだけではなく、私たちヒトの社会文化のあり方とも深く関わっている、ということも忘れてはならない。本演習では、私たちの身の回りにあるモノの起源、機能や形態の変化などを通じて、社会文化がどのようにそれらを受け入れ、あるいは社会文化そのものの変化を引き起こしたのか等々、さまざまな角度からヒトとモノの関わりを考察していくことにしたい。受講生の人数にもよるが、個人、もしくはグループでの研究報告を主とする予定である。授業の到達目標モノを通じて、周囲の世界への理解とヒトの文化の多様性と普遍性について学ぶことを目標とする。成績評価方法試験0%実施しないレポート0%実施しない平常点100%出席状況,研究報告の達成度、討議への参加状況等、総合的に判断する。なお、受講生は受講後、WasedaMoodle上のフォーラム機能を活用して,研究報告に対する質問や意見を投稿してもらう。この投稿をもって出席とする。その他0%特になし科目名複合文化論系演習(医療人類学)担当者名磯野真穂複合2単位秋学期木曜日3時限2年以上―――授業概要生きている限り私たちは必ず心や身体の不調を抱えます。そのような不調には、うつ病や糖尿病のような疾患名がつけられ、それに応じた治療法がとられることが私たちの社会では一般的ですが、このような医療システム(=生物医療)は世界専門演習―434―

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