文化構想学部シラバス2021
42/620

に考えてみたい。文化構想学という開かれた講義の場で、豊饒な世界観を内包する最勝王経をテキストとし、時にはそれを細かく読み込み、時にはその背後に広く目を転じ、宗教・歴史・言語・文学・思想・芸術への様々なアプローチを各回の授業に鏤めてみることを通して、多様な文化の様相と構造を浮かび上がらせることができたらと考えている。授業の到達目標到達目標は、金光明最勝王経という経典に対する理解を深めるなかで、受講生各自の視座から、同経の受容をひとつの文化として見定め、構想する力を養う。成績評価方法レポート:70%授業内に提示する様々なテーマから自身の関心の高いものを選び、論述する。期末に提出。課題:15%講義の折り返し地点のあたりで、受講生の最勝王経から展開する視座を尋ねる(記述式)。平常点:15%聴講することが自ずと第一の条件となることを留意して出席するよう(23)。科目名チベット文化論担当者名佐藤晃多元2単位秋学期無フルOD1年以上オープン科目合併科目フルオンデマンド授業概要平均標高4500メートルを超え世界の屋根と称されるチベットは、我々日本人にとって地理的にも文化的にも非常に遠い世界のように感じられるかもしれません。そのようなチベットの文化を理解するために、本講義では、ソンツェン・ガンポ王(6〜7世紀)の時代から現代に至るチベット仏教史の展開を軸に、講義を進めていきます。というのは、チベットの文化及び歴史は、仏教を重要な柱として展開してきたと言えるからです。また、言うまでもなく、仏教はインドで誕生しましたが、その後、アジア各地へと伝播していきました。チベットへ伝播は、インドからの直接的な伝播のみならず、中国を経由しての伝播もあり、そうした歴史的な経緯がチベット独自の仏教文化の展開を産むことになったと考えられます。さらに、チベットで育まれたチベット仏教文化は、モンゴルや中国の清朝へと伝播していくことになります。こうしたチベットと周辺地域との影響関係にも視野を広げて、チベット独自の文化・歴史を多元的・多角的に捉えていきたいと思います。※本講義は、フルオンデマンド形式となります。初回で詳細は説明しますが、公開・配布する動画資料・PDF資料に基づき所定の期間内に学習し、課題(毎回)・レポート(期末)を提出して頂きます。授業の到達目標チベット仏教史を軸に、周辺地域との影響関係にも視野を広げて、チベット文化を多元的・多角的に捉えることを目指します。成績評価方法試験0%実施しない。レポート50%学期末にレポートを課します。分量・体裁等の詳細については、別途説明を行います。※なお、出席回数が23に満たない場合は提出不可として、また、提出があった場合でも採点対象とは致しません。平常点50%毎回、授業内容に関する要約を提出して頂き、理解度を確認します。※なお、出席は、毎回提出する要約に基づいて確認します。その他0%特になし。備考・関連URL本授業は全回オンデマンド授業として実施します。※曜日時限は無フルODとなり、教室は配当されません。科目名英米演劇の伝統と変容担当者名梅宮悠多元2単位夏クォーター火6時限金3時限2年以上オープン科目合併科目―授業概要演劇と聞くと、テレビや映画に出演している有名俳優を揃えて大型の劇場で上演されるものから、街中の小さなスペースで演じられるものまで様々な形態があります。それらの差異は一概に質の違いとして片付けることはできず、表現・伝達手法の差としても認識されます。種々の主張を内包しつつも、民衆の娯楽として存在している演劇はどのようにして現状にたどり着いたのでしょうか。本授業では英国演劇に焦点を合わせて、その初期から現代に至るまでの流れをいくつかの作品に触れながら概観します。これにより各時代ごとに特徴的な切り口で演劇というものが作られ、人々の心に訴えかけ、保存されてきたかが明らかになるでしょう。講義の中では翻訳だけに頼らず、原文にも触れ、作家が意図した表象を解析しつつ、より具体的なイメージを持ってもらいます。後世の人がそれらをどのように解釈し、表現したかを確認するために、可能な限り映像資料も駆使していく予定です。なお、英文が紹介されることが多いですが、必ず解説が加わるので、特に高度な英語力は求められません。また、毎授業ごとに提出を求められるレビューシートには意見、感想、質問を書いてもらい、それも成績の一環とさせてもらいます。優れたコメントや返答の必要を感じたものは次回の講義に匿名で触れていきます。授業の到達目標演劇史として作家名や作品名、それらの概略を覚えるのではなく、全体的な流れの中での作品同士の関連性や各時代における位置づけの理解を目指します。成績評価方法平常点評価100%(出席20%コメントシート80%)講義―45―

元のページ  ../index.html#42

このブックを見る