文化構想学部シラバス2021
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具体的な事例の分析に応用する力を養うことです。成績評価方法試験0%なしレポート50%発表で扱ったテーマを更に発展させたレポート(3000字以上)を提出してもらいます。先行研究を丁寧に調査し、それを踏まえて独自の考察をしているかどうかを評価します。平常点50%出席の他、発表(レポートのアウトライン)、および発表に対する質疑など、授業への積極性を評価します。3分の2以上の出席を評価の対象とする他、授業内で必ず1回発表してもらう予定です。その他0%なし備考・関連URL中国語など外国語の知識は特に求めません。ただし日本語で読める資料は限られているので、積極的に外国語資料を利用することを期待しています。科目名多元文化論系演習(ヨーロッパとアジアの接触)担当者名源貴志多元2単位秋学期金曜日4時限3年以上―――授業概要ヨーロッパとアジアの、とくに文化的な面での接触について、さまざまなトピック・事件を、あらためて今日的な視点から検証し、異文化接触の現場に思いを馳せ、ひとつの文化がどのようにして多元的・多層的な構造として成立していくかを考える手がかりとします。授業としては、各自、興味を持っている接触(トピック・事件)について、できるだけ実証的な資料の検討に基づいた口頭発表をしてもらい、ディスカッションを通じて、その歴史的・文化史的な意味を考察していきます。とりあつかう事件・トピックは、ヨーロッパとアジアそれぞれの、どの国・地域のあいだのものでもかまいませんし、また、古代から現代まで、時代も限定しません。授業の到達目標演習形式の授業ですので、履修者にそれぞれの興味にもとづいてテーマを設定してもらい、他の履修者の興味を効果的に喚起する、個性を生かした発表を進めることができるようにすることが目標となります。もちろん、教員の側から随時研究上の基礎知識が得られるような情報提供を行ないます。成績評価方法各自の発表をもとに、他の履修者から得られた意見などを取り入れて学期末までにレポートを作成してもらいます(40%)。また、教場での口頭発表の内容やディスカッションの実践を評価します(60%)。なお、教室での発表とディスカッションが中心の授業ですから、出席重視です。備考・関連URL口頭発表で扱うトピックは各自の関心で自由に選んでもらいますが、1年次に履修する基礎外国語を専門科目で活かす機会としても考えることができると思います。科目名多元文化論系演習(ミュージアムにみるヨーロッパ-文化触変の形跡を探る-)文化触変の形跡を探る担当者名平岡麻里多元2単位集春木1時限土その他2年以上―――授業概要ヨーロッパという言葉を聞くと、なにやら統一された一地域のようなイメージをもつ者も少なくないだろう。それはヨーロッパ各国が協調、議論を重ねて作り上げた欧州連合(EU)に付随する印象かもしれないし、その申し子ともいえる同一通貨ユーロの影響かもしれない。しかし、近年のEUは、ユーロ圏北部と南部の大きな経済格差や地域的な諸問題を全世界に露呈したかたちとなり、数十年発展をともにしたイギリスは離脱の道を選ぶという、まさに混沌の渦中にある。ヨーロッパとはやはり、あくまで異種雑多な国々がひしめき合う場所でしかないのであろうか。それとも、多様ななかになにか普遍的な共通性を保持した存在なのだろうか。この授業では、そんなヨーロッパが形成されるにいたった文化史を、ミュージアムのなかに見出していく。たとえば、古代ギリシアやペルシアでの文化的対照要素がいかに融合していったのか、宗教改革によりカトリックとプロテスタントに分岐したキリスト教の影響とはどのようなものだったのか、さらには人文主義や啓蒙思想、そして戦争が、ヨーロッパ文明と呼ばれるものをどのように変容させたのだろうか。ミュージアムとは、有史以来の多様な文化が収集・保存された、いわばタイム・カプセルである。そこに所蔵された工芸品や美術品を実地調査することにより、いま述べたような文化触変が概念や実体としてのヨーロッパの文化芸術をいかに生み出していったのかを、あらためて考えてみたい。本授業では、校外学習の時間をとることにより、都内の主要ミュージアムでフィールドワークを行う機会を設ける。早稲田大学は東京国立博物館キャンパスメンバーズおよび国立美術館キャンパスメンバーズ(関東3館)に加入していることから、これら主要ミュージアムに無料入館できるメリットを最大限に活用したい。授業の到達目標・フィールドワーク(校外学習)を通じて、ミュージアムの機能と役割を理解し、ヨーロッパを形成するにいたった多様な文化の混交を実感する。・校外実習の事前リサーチを入念に行い、実習の成果を効果的にプレゼンする。成績評価方法試験0%レポート50%下記の出席点を満たしていること。平常点50%平常点は、授業時の発表成果と出席点で評価される。※教場授業の出席は3分の2以上。校外学習への参加は必須である。(よって、2度の校外学習に1度でも欠席した場合は、たとえ教場授業で3分の2以上の出席を満たしていても、単位は与えられない。)その他0%専門演習―413―

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