文化構想学部シラバス2021
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きるようになる。フランス文学の有名な作品を、読むにたやすいものから順に取り上げて、数多く読んでいくので、フランス文学の名作について知る機会も兼ねている。フランス語をひととおり学習した人を対象としているが、フランス語に少々自信のない人でも、文法事項も復習しながらフランス語読解のコツをおさえていくので、じっさいのフランス語の文章を自分で読めるようになる……はずである。取りあげるテーマに関しては、学期の初めにアンケートをおこなうので、可能な限り皆さんの希望にも添いたいと考えている。毎回短めの文章を読みきりというかたちで取りあげる。毎回、オンデマンドの授業動画ビデオを配信する。授業動画を見ての感想をメールで送ることで出席点とし(1回1点)、毎回の訳文提出を平常点(1回5点)とする。試験は行わないが、フランス文学の作品を読んで(日本語で可)の感想文を学期末までに提出すること(10点)。授業の到達目標じっさいのフランス語の文章を、自分で辞書をひいて読めるようになること。成績評価方法試験0%試験は行わない。レポート10%学期末までに、フランス文学の作品を何かひとつ以上読んで(日本語で可)、その”ガチ目の”感想文(A4で2〜5枚程度)を提出すること。平常点90%出席確認メール(毎回の授業動画を見ての感想メールを出席確認メールとする)を1回1点として15点、訳文提出を1回5点として75点とする。その他0%特になし。科目名フランス語を読む4(現代文明)現代社会における警察の暴力担当者名梶田裕仏語2単位春学期月曜日6時限2年以上―合併科目4授業概要昨年、ミネアポリスで黒人男性が警官による不適切な拘束によって窒息死した事件をきっかけに、BLMと呼ばれる有色人種に対する警察の暴力への抗議運動が世界中に広がりました。しかしながら、人種差別を孕んだこうした警察の暴力とそれに対する抗議は、アメリカでもフランスでも、ずっと以前から存在していました。ではなぜ今回、この抗議運動はこのような高まりと反響を見せたのでしょうか。その理由は色々と考えられますが、フランスに限って言えば、そのひとつは、近年この暴力が、その伝統的な対象を超えて行使されるようになっているということであるように思われます。実際、2018年以降フランス全土に広まった黄色いベスト運動の鎮圧に際しては、多くの白人も警察の暴力の対象となりました。この点に関して、白人たちに被害が及ぶまで一般市民は関心を持たなかったのか、という批判をすることはできるかもしれません。しかしこのことは、今日の社会における警察の暴力の性格について深く理解することを可能にするものであるようにも思います。先進国においては、緊縮の名の下に様々な公共サービスが縮小していくなか、軍事費や警察の予算は上昇傾向にあります。このことは、今日の政治が、社会的不平等や経済的格差を是正することよりも、こうした不平等の犠牲者を抑圧し、彼らの抗議を黙らせることを明確に選択していることを意味しているのではないでしょうか。フランスの歴代の政府は、警察による暴力事件が明るみにでるたび、表向きはそうした逸脱行為や背景となる人種差別を非難する一方で、大抵の場合、警察による暴力行為を正当化し続け、その当事者を処罰することなく、多くの人を窒息死へと至らしめた危険な拘束方法を許可し続けてきました。そして、警察にさらに多くの権限を与え、さらなる武装化を推し進めています(つい最近には、多くの警察暴力を可視化し、問題化することに貢献してきたスマートフォンによる警官の撮影を禁じる法律さえ制定されました)。もちろんこうしたことは、警察の暴力の人種差別的な性格を少しも減少させるものではありません。こうした不平等や格差の犠牲となっている人々と、人種差別の犠牲となっている人々は、しばしば一致するからです。重要なことは、警察の暴力を、個々の警官の極端な思想に基づく個別の不手際としてではなく、政治的な決定によって警察に与えられた職務から構造的に生じる問題として捉えることであるように思います。本講義では、フランスにおける警察の暴力に関する記事、論考等(LaurentBonelli、VanessaCodaccioni、MathieuRigouste等を予定)を講読することで、現代社会における警察の役割とその暴力の意味について理解を深めたいと思います。なお本授業は全回リアルタイム配信型授業として実施します。授業の到達目標中級から上級程度のフランス語を読むための語学力・読解力を身につけること。また、現代社会が抱えている様々な問題をより深く理解すること。成績評価方法毎回の予習や授業への参加で評価する。試験は行わない。科目名フランス語を読む5(大学院受験のための仏語)担当者名小出石敦子仏語2単位春学期火曜日4時限2年以上―合併科目4授業概要このクラスは、高度なフランス語の読解力を身につけること、ならびに、大学院受験にそなえたフランス語読解の練習をすることを目的にします。従って二つの方向性を持っていますが、その二つがまったく別の方向を向いているわけではありません。原則的には、ある程度の難度をもったフランス語の文章が読めるようになることを目指し、その実践として、これまで都内の主要大学院の入試に出されてきたさまざまなフランス語の問題を取上げ読んでいきます。ただし、受験予定もなく純粋にフランス語を読みたいという意見もある場合、全時間を入試問題に当てるのでなく、ときには有名なフランス文学作品の抜粋もしくは研究書を読んでいくことも考えています。一つの作品をじっくり読むのではなく、毎回さまざまに異なったジャンルのテクストを取り上げることになります。古典から現代にいたる諸小説の一遍、文学評論の一節、社会学や文化についての評論文、随筆等、多くのフランス語のテクストと接することで、フランス人特有の感性や考え方についての知見を広げることができると思います。選択外国語―314―

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