文化構想学部シラバス2021
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要や主要な事件・改革の内容などについて説明できるようになる。成績評価方法試験80%第15回目の授業時間中に論述式の試験(レジュメ、ノートの持ち込み可)を実施し、理解度の確認を行います。試験問題に関しては、第14回目の授業終了後、おおよその内容を発表します。なお、受験は10回以上のリアクションペーパーの提出を前提とします。レポート0%平常点20%リアクションペーパーの提出とその内容。その他0%科目名科学史16・17世紀における科学の発展・キリスト教・伝説・世界観担当者名山本大丙西史コース2単位春学期火曜日4時限2年以上―合併科目―授業概要西欧の近世は、科学が大いに発展した時代だった。地動説の登場、アメリカ大陸のような未知の土地への到達、西欧外に住む人々との接触、それらは人々に衝撃を与えた。他方、キリスト教が大きな力を持つこの時代、地動説をはじめとする新たな科学的知見は攻撃を浴びることがあった。また、人々の心には伝説や神話が深く根を下ろしており、地理学者の中にはそれに基づいて実在しない地域を地図に描く者も多かった。例えば、17世紀に作成された大西洋の海図には、必ずと言ってよいほどフリスランドという実在しない島が描かれていた。こうした時代の科学は、現代とは全く異なる様相を呈する。発展段階の科学に携わった人々は、キリスト教や伝説に基づく世界観と対立しながら、あるいは時にはそれに歩調を合わせつつ、様々な論を展開したのである。講義では、主に天文学、地理学、タイムスケール論という視点から、当時の科学に携わった人々の世界観とその変化について考えてゆきたい。授業の到達目標西欧近世における科学の発展の全体像を掴む。また、科学とキリスト教の複雑な関係や、この時代に残存していた様々な伝説についても知見を広げる。成績評価方法試験50%レポート0%平常点50%その他0%科目名西洋史特別研究3近代ロシア議会制研究担当者名池田嘉郎西史コース2単位春学期金曜日2時限2年以上―合併科目―授業概要長らく近代ロシア史研究において、議会制(parliamentarism)は関心を呼ばない主題であった。1906年設置の二院制の議会が皇帝政府に対して強い発言権をもたず、最後は1917年革命により消滅したことから、議会制は魅力的な研究テーマとは見られなかった。社会運動史に関心が集まる一方、国制史・法制史は重視されなかったことも、議会制研究が低調であることの理由となった。しかし、ここ15年ほどのロシア史研究において、議会制はにわかに最も活発に論じられる主題の一つとなった。その背景としては、今日のロシアにおいて議会の自立性が弱いことが、まずはあげられよう。そうした弱さの歴史的根源を探りたい、あるいは、議会制の過去の事例に関して、看過されてきた可能性を再検討したいという動機が、とくにロシアの研究者を動かしている。しかし、そうした現在の状況との直接のかかわりだけが、歴史研究者を刺激しているのではない。21世紀初頭以降、ロシア帝国の構造についての再検討が進むなかで、多様な要素の複合体である帝国はいかにして維持されてきたのかという問いが出された。そのこととの関連で、実際にあった議会や、さまざまな議会の構想が、多元的な帝国空間の維持とどのようにかかわっていたのかという問題関心が生じたのである。このような関心のもとで、ロシア帝国史研究は、議会制の比較研究に対しても開かれるようになった。以上のことを踏まえて、本講義では20世紀初頭のロシア帝国における議会制について、多様な面から考察を試みたい。形式は、対面で行なう。授業の到達目標近代ロシア議会制について、比較史的観点も含め、理解を深める成績評価方法試験100%最終回の講義において試験を実施する。レポート0%レポートは課さない。平常点0%出席が前提であるので、出席をもってプラス評価とすることはない。ただし、毎回出席をとり、5回以上欠席した場合は、試験を受ける資格はないものとする。その他0%とくになし。備考・関連URL成績評価方法欄にも記したとおり、毎回出席をとり、5回以上欠席した場合は試験を受ける資格はないものとする。講義形式は、対面とする。科目名西洋史特別研究4ハンムラビ王による統合支配体制−古バビロニア時代の歴史的意義・世界最古の民営化社会とハンムラビ法典−担当者名川崎康司西史コース2単位春学期水曜日4時限2年以上―合併科目―授業概要古代メソポタミア世界の支配者が頻繁に法典を編纂するようになったウル第三王朝成立(前三千年紀末)からバビロン第一王朝崩壊(前二千年紀中頃)に至る約500年の歴史を概観し、彼らが何故法典を布告するに至ったのかをこの時代に起講義―246―

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