文化構想学部シラバス2021
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科目名東南アジア史担当者名柿崎一郎ア史コース2単位春学期木曜日1時限2年以上―合併科目―授業概要この授業では、東南アジアを理解するうえで欠かすことのできない東南アジアの歴史を、近現代史を中心に概観します。近年日本と東南アジアの関係も密接になってきましたが、東南アジアの歴史については高校の世界史でもあまり触れられず、意外に知られていません。東南アジアと付き合うためには、まずその歴史を理解することが必須であり、それが現在東南アジアで起きている様々な現象のバックグラウンドになっています。本授業では、東南アジアの歴史を全く知らない人も念頭において、国際関係や世界史の中での位置付けに留意しながらできるだけ平易に概説し、図版や写真も多用します。授業の到達目標近現代史を中心に東南アジアの歴史の大きな流れを理解し、歴史の下に成立している現在の東南アジア像を把握できるようにします。成績評価方法試験40%15回目に理解度の確認のための試験を行います。レポート0%平常点60%前回の授業内容に関する小テストを毎回の授業開始時に行います。その他0%科目名基礎漢文1担当者名高井康行ア史コース2単位春学期金曜日5時限1年以上―合併科目―授業概要本講義では散文体で書かれた史料をとりあげる(唐宋代の散文中心とした、高校漢文教科書に収録される文章を用いる予定)。一口に散文体の史料といっても、正史に代表される編纂史料、裁判記録や行政文書などの一次史料、あるいは虚実の入り混じった筆記・随筆など、様々なスタイルのものがある。これら多様なスタイルの史料の特徴を紹介し、その講読を通じて基礎的な漢文の読解力を身に付けてもらいたい。また、史料の読解はただ書かれている文字を解釈するだけではなく、その記述内容から読み取れる様々な事実や背景を明らかにすることにある、それが史料を読むことの面白さでもある。この面白さを講義を通じて感じ取ってもらいたい。授業の到達目標1.工具書(辞書・事典)などを適切に用いた基本的な漢文の読解方法を修得する。2.たんに漢文の字面の意味を理解するだけでなく、史料を考証する方法の基礎を修得する。3.高校の漢文教育における教材研究を行う上で必要な知識・技術を修得する。成績評価方法試験0%試験実施予定はありません。レポート70%漢文史料の読解および考証の度合いにより評価する。なお、レポートは複数回提出してもらう予定。平常点30%出席状況および授業中の質疑への対応などから総合的に評価する。その他0%特になし。科目名基礎漢文2担当者名平林美理ア史コース2単位秋学期金曜日5時限1年以上―合併科目―授業概要本講義では、主に中国最古の正史史記を通して、漢文を読むための基本的な知識を身に着けることを目指します。史記は、紀伝体で編纂された中国古代の歴史書です。紀伝体とは人物の伝記を中心に歴史を記録する方法のことですが、それゆえに記述が物語的で読みやすいのが特徴です。注釈書や解説書も多く、漢文初心者でもそれらを参考に内容読解を進めていくことが比較的容易です。学生の皆さんも、中学や高校の古典の授業で鴻門の会や四面楚歌などの漢文を読んだことのある方は多いでしょう。しかしその時に読んだ漢文は、すでに返り点や送り仮名の付されたものだったのではないでしょうか。この先、卒業論文などで漢文を読む場合、多くの史料・作品には書き下し文や返り点のついたテキストが存在していません。あるいは教員を目指している人であれば、教材づくりの際に自分で白文を読む必要がある場面も出てくるでしょう。いずれにせよ、自分で一つ一つの漢字の意味を調べたり、文章の構造を考えながら漢文を読むことこそ、本当の意味で漢文読解と呼べるものです。本講義では、その方法を学習・習得することを目指します。授業では、教材とする史記だけでなく、同じ内容を扱った戦国策や漢書などとの比較検討も行うことで、初歩的な史料読解の方法についても体験してもらいたいと考えています。漢文の多様さを知る契機にしてもらえれば幸いです。授業の到達目標漢和辞典などの参考資料を用い、自力で漢文を読解する能力を身につける。成績評価方法試験0%実施しない。レポート50%講義と同様の方法で漢文に返り点・送り仮名を付し、書き下し文・現代語訳・注釈を作成する。平常点50%出席状況(23超=10回以上の出席が必須)、講義中の質疑応答。その他0%特になし。備考・関連URL課題テキストの配布やお知らせについては、WasedaMoodleを使用して行う予定です。授業期間中は随時確認するようにしてください。講義―239―

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