文化構想学部シラバス2021
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いったという意味で悪法たることはもちろんですが、植民地において、満洲国において、日本の帝国主義に立ち向かう運動や思想の弾圧にさらに何倍もの猛威をふるいました。その実態はまだ十分に明らかにされていません。こうした私のこれまでの研究の推移の過程もアジア史学発達史のごくごくわずかの実際例であると強引にみなしたうえで、大日本帝国の治安体制の展開過程を概観することにします。配布する史料を読み込むことを重視します。授業の到達目標近代国家にとって治安体制がもつ意味と、その下で自由や平等がどのように獲得されようとしたのか、いずれも現代へのつながりで考えること。成績評価方法試験0%レポート60%本授業の主題大日本帝国の治安体制に少しでもかかわるテーマについてのレポート(4000字前後)、締切は最終授業時。平常点40%本授業への参加状況、史料の読解・質問や意見の表明。その他0%備考・関連URLオンデマンド配信による授業とします。科目名日本史概論1日本の古代中世を概観する担当者名岩本健寿日史コース2単位春学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要本講義では、日本の古代中世史についての基礎的教養およびその考え方の獲得をめざし、その概要を解説します。歴史学、特に古代史や中世史は、一見すると叙述内容がずっと変わらないと思われがちですが、研究は進んでおります。ところが、巷間をにぎわせる日本史関連の書籍の多くは、歴史学研究者による著作でない場合、数十年前の教科書的な記述の再生産である場合がほとんどです。本講義では、歴史学の成果はもちろんのこと、隣接分野(主に考古学・文学)の成果も受容しつつ、日本史(古代・中世史)を概観しようと考えております。授業の到達目標日本史(古代・中世)に関する基礎的教養の獲得を目指します。成績評価方法試験100%授業内容に関するレポート形式の課題を期末に課します。レポート0%平常点0%その他0%科目名日本史概論2日本の近世・近現代史担当者名廣木尚日史コース2単位秋学期木曜日5時限2年以上―合併科目―授業概要日本の近世・近現代史(17世紀〜20世紀)を通観し、日本史を学ぶ上で必要となる基礎的知識の習得を目指します。各時期の重要なテーマやトピックを取り上げつつ、社会構造や国際関係にも言及することで、政治的事象の推移にとどまらない、社会の歴史的変化とその特質を考察します。授業の到達目標1.日本近世・近現代史に関する基礎的知識を習得する。2.社会変容や国際関係を踏まえ、歴史の動きを構造的かつ体系的にとらえる視点を養う。成績評価方法試験0%レポート100%初回のオリエンテーションで詳細を説明します。平常点0%その他0%科目名中世日本の文化史生活・慣習・環境の歴史学担当者名似鳥雄一日史コース2単位春学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要本講義はタイトルを文化史と設定しました。それでは文化とはいったい何でしょう。例えば高校の日本史教科書をみたとき、文化史が対象としているのは学問・文学・芸術・宗教といった領域が中心ですが、これらは狭義の文化史といってもよいでしょう。それに対して本講義であつかうのは、身分の上下を問わず、中世日本で日々を暮していた人々の生活様式、慣習・習俗など、すなわち広義の文化史というべき分野です。これにより、様々な方向から文化にアプローチすることが可能となります。また加えて、彼ら中世人の生き方、さらにいえば精神性に大きな影響を及ぼしたであろう自然環境、あるいは災害の実状についてもみていきます。それら諸相のなかに、現代と共通する面と、全く相違する面がそれぞれあることが理解されるでしょう。※本授業は全回オンデマンド授業として実施します。講義―236―

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