文化構想学部シラバス2021
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科目名歴史学過去を知り、そしてこの過去を使って現代を知る。担当者名山田康弘日史コース2単位春学期木曜日4時限1年以上―合併科目―授業概要歴史学は単に昔のことを知るだけの学問ではありません。歴史学は、過去を知り、過去と現代とを比較することによって、現代(私たち現代人が当たり前すぎて気づきにくい現代)をより深く理解していく、という学問なのです。また、歴史学はこの史料(データ)は信用できるのか、この史料からどのようなことを読み取ることができるのかといったことを考えながら、事実によって裏付けられ、かつ、論理的につじつまの合った結論を考えていく――そのような学問でもあります。そして、こうした比較することで当たり前を相対化し、新たな気づきを得る、データを吟味・解釈し、そこから事実と論理に基づいた結論を導き出すという歴史学の手法は、皆さんが大学を卒業したあと、たとえばビジネスの世界などで活躍していく際に、きっと強力な武器になっていくことでしょう。そこで本講義では、こういった歴史学の手法を皆さんが身につけることができるよう、これを分かりやすく解説していきます。具体的には、前半(第1〜8回)で過去と比較することで現代に気づくとは一体どのようなことなのか、ということを、私が専門に研究している戦国時代(戦国期の足利将軍)を素材にして説明していきます。次いで後半(第9〜14回)では歴史学の目的、データを正しく取り扱い、吟味する、事実の意味を問うといった、歴史学の基本的な手法をできるだけ平易に解説していきます。授業の到達目標歴史学の基本的な手法を知り、これを身につけることができる。成績評価方法試験80%講義の内容をどの程度理解できているか、また、どの程度説得力のある論述になっているか、の2点を評価基準とします。レポート0%平常点20%随時、リアクションペーパーを配布し、意見・質問を書いてもらいます。これによって平素からの授業への参加状況や理解の度合いを確認します。その他0%科目名日本列島の人類史天正遣欧使節とその時代担当者名伊川健二日史コース2単位秋学期金曜日3時限1年以上―合併科目―授業概要1582年に長崎を出港し、ローマなどヨーロッパでの滞在を経て、1590年に長崎へ帰着した一団を、天正遣欧使節という。これらの内容を歴史用語として知る者は少なくないでろう。その一方で、北イタリアの諸都市には彼らにまつわる古文書が膨大に保存され、絵画や詩、演劇のなかに登場することもあったことは、必ずしも広くは知られてはいまい。本講義では、それらを具体的に解説するとともに、彼らの派遣の意義を、より広い観点から考察する。授業の到達目標講義は日本語のみでも内容理解に支障が出ないように進められる。受講者はパワーポイント、教科書および配布資料による講義を通じて、天正遣欧使節の原典史料に触れ、その具体像と歴史的意義を説明できるようにする。成績評価方法試験100%定期試験レポート0%なし平常点0%なしその他0%なし備考・関連URL当科目は対面による実施を予定していますが、やむをえない事情により遠隔実施が必要な場合は、Collaborateによるライブ配信の実施および評価方法の変更などを検討します。後者の場合、詳細を別途、WasedaMoodleおよび授業初回時にお知らせします。科目名日本戦争史戦争でたどる近代日本担当者名藤野裕子日史コース2単位春学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要近代日本は、対外戦争を遂行するとともに、対外戦争によって大きく変化を遂げました。この講義では、最初の国家間戦争である日清戦争から始まり、日露戦争、第一次世界大戦、アジア・太平洋戦争をおもに取り上げ、それらの戦争の諸相と国内の変化を多角的に検討します。授業の到達目標(1)近代日本の対外戦争をめぐる多様な論点を理解する。(2)対外戦争を軸に近代日本社会の変容を通時的に理解する。成績評価方法試験0%レポート60%期末レポート平常点40%授業への参加度/コメントペーパーの内容も加味します。その他0%講義―233―

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