文化構想学部シラバス2021
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紀的な知の細分化を打破しようとする思考運動において、類似性は新たな意義を帯びた(マッハ、カッシーラー)、ゲシュタルト心理学、精神分析学(フロイト、ユング)、文化社会学・芸術哲学(ジンメル、ベンヤミン、アドルノ、クラカウアー)。本講義では、2019年度に扱ったテーマを新たな構想のもとに取り上げ、類似性の思考の系譜を、近代から20世紀前半までたどり、その現代的意味を再検討する。授業の到達目標近・現代ドイツの文化論・美学思想についての基本的な知識を獲得するとともに、現代の社会と文化と知的に向き合うために必要な問題意識・方法意識の涵養をめざす。成績評価方法試験0%試験は行わない。レポート60%課題レポートを2回提出してもらう。第1回レポート20%、第2回レポート40%で評価。平常点40%毎回授業の最後にリアクションペーパー兼出席票を提出してもらい、それに基づき平常点を評価。その他0%なし。備考・関連URL対面形式の授業とするが、状況に応じて一部オンライン(オンデマンド動画)形式に変更することがある。科目名ドイツ語圏の文化西洋占星術の世界(ドイツ語圏を中心に)担当者名藤井明彦独文コース2単位春学期木曜日2時限2年以上―合併科目―授業概要人間の内面に関心を向ける現代の占星術ではなく,古代から伝わる伝統的占星術について紹介し解説する。中世から近世のドイツ語圏を中心とするが,古代エジプト,古代ギリシャ,中東イスラム,中世ラテン世界,ルネサンス期のイタリア等を背景にして,ドイツ語圏の占星術の特色を探っていきたい。講義の前半では占星術の基礎知識について解説する。占星術は(その根拠はさておき)精緻に組み立てられた学問であり,数学的な処理や天文学・地球物理学の発想も必要とされる理系的性格を持つ知識体系である。3回に1回程度のペースで課題を出すが,計算をして答えを求めるものもあるので,漠然とした興味だけで履修すると後悔する可能性がある。講義の後半は応用編で,近世初期における占星術論争(論駁派と擁護派),占星術に基づく手相占い,世界全体が水没するのではないかと恐れられた1524年2月の水のサインにおける惑星大会合,当時の代表的な占星術師シェーナーが作成し解釈を施した神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン一世の誕生ホロスコープ,ゲーテが詩と真実のなかで述べている自らの誕生ホロスコープの見立ては果たして正しいのか?等々の話題を経て,最後はアルブレヒト・デューラーの銅版画メレンコリアⅠの占星術的解読の試みで終える予定。授業の到達目標占星術を通じてドイツ語圏の中世・近世の文化に関する理解を深める成績評価方法試験0%行いません。レポート0%提出不要です。平常点100%3回に1回程度のペースで出される課題を期限内に提出して下さい。なお課題には講義内容を精確に理解していないと出来ない練習問題や作図も含まれます。その他0%特になし備考・関連URL授業は基本的に対面で行います。科目名ロシア語学実践ロシア語トレーニング担当者名三浦清美露文コース2単位秋学期火曜日1時限2年以上―合併科目4授業概要初級文法を終えた学生に対して、ロシア語を実践的に運用するのにあたって有益と思われる知識を伝授する。完了体・不完了体は、ロシア語初級、中級文法でもっとも重要な分野で、不完了体、完了体の用法を着実にマスターすることによって、ロシア語の読解はきめこまやかなものとなり、作文の表現力も増す。不完了体、完了体の使い分けがもつ表現の可能性を、プーシキン、レールモントフの詩を検討することによって学習する。授業後半では、レフ・トルストイの寓話、民話の講読を加え、ロシア語の表現全般について学ぶ。授業内容は実質的に中級文法で、飛沫の拡散を伴う発音練習を含むので、リアルタイム配信のオンライン授業で行うこととする。授業の到達目標ロシア語を実際の場で使えるようになる。成績評価方法試験(70%)、主体的な授業参加度(30%)科目名ロシア語史担当者名丸山由紀子露文コース2単位秋学期月曜日4時限2年以上―合併科目4授業概要18世紀初頭までのロシア語の歴史を概説します。現代ロシア語を学ぶ際に不規則なものとして丸暗記しなければならなかった文法事項も、その歴史的由来を知れば、理解が深まると同時に興味深いものへと変わるはずです。授業では、ロシア語史、現代ロシア語を理解するために不可欠なスラヴ祖語および古教会スラヴ語についても、かなりの時間を割いて説明します。その際、現代ロシア語と照らし合わせながら解説しますので、現代ロシア語の文法をよりクリアーに理解講義―211―

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