文化構想学部シラバス2021
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備考・関連URL課題提出等についてはWasedaMoodle上の通知に注意すること。取敢へず共産主義について、Wikipediaでも構はないから閲覽しておくこと。https:ja.wikipedia.orgwiki%E5%85%B1%E7%94%A3%E4%B8%BB%E7%BE%A9科目名アイルランドへの招待アイルランド文学紀行担当者名栩木伸明英文コース2単位春学期金曜日1時限1年以上―合併科目―授業概要この授業では、アイルランド各地にゆかりのある詩・小説・戯曲・映画・歌などを紹介した拙著アイルランド紀行−−ジョイスからU2までを読みながら、古今の文学・文化を概観する。アイルランドは数百年間の植民地支配を経験した、ヨーロッパ西端の小さな島国である。現在でもアイルランド共和国と英領北アイルランドの間には国境があり、通貨(ユーロとポンド)が異なる。言語はアイルランド語と英語の二言語が使用され、宗教的にもカトリックとプロテスタントが並び立つ島である。悲惨で暴力的な歴史に翻弄された場所であると同時に、歌や演劇や詩や小説が盛んに生み出されてきた土地でもある。中世の詩からスウィフト、ワイルド、イェイツ、ジョイス、ヒーニー、ヴァン・モリソンやU2にいたる文学作品の抜粋を読み、アイルランドが登場するいくつかの映画をつまみ食いし、それらにあらわれた現地のようすなども紹介しながら、この島で熟成された濃厚な言語文化を味わってみたいとおもう。授業の到達目標文学作品、映画、音楽などを、社会的・歴史的背景とともに味わい、解釈することに慣れることにより、アイルランドをめぐるトピックについて、受講者それぞれの視点から語れるようになることを目標とする。さらに欲を言えば、異文化を見るさいのひとつのものさしをこしらえることをめざす。成績評価方法試験0%なしレポート70%オリジナルなリサーチペーパーとして内容、形式ともに整っているかどうかを評価する。平常点30%出席回数(3分の2以上を必須とする)を評価する。その他0%なし科目名カナダへの招待多文化主義に至る道のりを文学とともにたどる担当者名馬場広信英文コース2単位春学期木曜日2時限1年以上―合併科目―授業概要*本講座は教場授業を基本としますが、第1―4回まで、Moodle上のオン・ディマンド(ハンドアウトと教科書を用いたラジオ講座形式)で実施します。第1回は全員必修で、二次登録以降の履修生も第1回を受講完了しないと、第2回以降が受講できません。オン・ディマンド講座公開開始は、各回毎週木曜日10時40分、公開終了は、課題提出締め切りを含め、第4回まですべて2021年5月12日23時59分までです。カナダは幸福を感じている国民の割合が高いことで知られており、好感を抱いている人が日本でも少なくないようです。しかし、2014年に対IS空爆参加を表明した結果、テロの標的となり悲惨な事件が起きています。それでも他の国々とは異なり、カナダは2020年末現在、多文化主義(multiculturalism)を失敗だと宣言していません。イギリス・合衆国・オーストラリアで多文化主義多様性(diversity)という語は、絵空事のようにやや批判的文脈において用いられるのに対し、カナダの場合は異なります。それは我が国で昨今唱えられている多様性を重んじる社会とも全く別の形態です。本講座はその理由を、カナダ史と英語で書かれた文学を通じ、理解することを目的とします。まず日本で根強い人気を持つ小説赤毛のアンは、カナダの国民的文学なのか、という問題を入り口として、カナダについて考えるための基礎知識を学びます。そしてかつてイギリスとフランスの植民地支配を受け、現在英語とフランス語を公用語としているカナダの歩みを、18世紀から20世紀のトピックを中心に講義してゆきます。またカナダは、合衆国に先立ち先住民の土地所有権を認める傍ら、第二次大戦中に日系の国民を敵国民(enemyalien)とみなし、強制収容所に入れた歴史も持ちます。それが20世紀後半に少数派の権利を重んじる"multiculturalism"政策へと大きく舵を切り、カナダ連邦政府は差別撤廃施策を徐々に採用してゆきました。カナダを知ることを通じ国家とは何か?国民とは何か?という問を改めて考えることも、この講義の目的となります。また、カナダへの留学やホームステイを検討している皆さんに、有用な情報を提供することも試みます。採り上げる文学作品は英語原文と邦訳のハンドアウトを配布します。英語が苦手な学生にも配慮して講義を進めます。ただし、毎回の授業で多くの知識を学びます。講義終了時のレヴュー・シートは、感想を書くのではなく、講義内容を正確に理解できているかの確認作業となります。毎回集中力をもって講義に臨んでください。加えて、マイケル・オンダーチェライオンの皮をまとってのブック・レヴューを試験で書いてもらいますので、各自試験前に読了してください。試験受験は単位取得の必要条件です。計画的に読み、準備を進めておきましょう。(教科書の欄参照のこと。)。*授業展開の都合上、第4回以降は順序変更、繰り上げ指導、ないし複数トピックを併せて1回の講義で採り上げる可能性があります。変更する場合は原則2回前の授業で予告します。授業の到達目標文学と歴史を中心にカナダという国家が持つ特徴を学び、カナダ地域研究ないし他の国家と比較して考察する基礎を身につけることを目標とします。成績評価方法試験40%ブック・レヴュー。教科書・印刷物・ノート・辞書・通信端末使用不可。講義―201―

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