文化構想学部シラバス2021
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2.ユリシーズを通じて、イギリス文学の歴史、延いてはヨーロッパ文化の総体を(大まかに)理解する3.単なる感想文ではなく、文学作品を分析したレポートが書けるようになるとにかく難解なユリシーズです。難しさやわからなさを楽しめるようになることが最終到達目標です(だって、人生がそうですものね)。成績評価方法試験0%なしレポート50%リサーチペーパーとして、内容・形式ともに整っているかどうかを評価する(内容・形式・論理・文章・締切の5項目、各10点)。平常点50%出席点その他0%なし備考・関連URLhttps:www.stephens-workshop.com科目名1960年代アメリカアメリカ文化の60年代担当者名堀内正規英文コース2単位秋学期金曜日2時限1年以上―合併科目―授業概要アメリカ合衆国の1960年代は大きな変化の時代でした。政治的にはキューバ危機、黒人公民権運動、ケネディ暗殺、ヴェトナム戦争、人種暴動、学生運動といった大きな指標がありますが、文化的に見ても実に重要なことが起こっていたのがこの時代です。現代の文化を考えるときにも、この領域の影響は絶大でした。この講義では、アメリカの60年代のさまざまな文化的事象を、わたしなりに紹介してみます。文化的事象とはいっても、そのほとんどが当時の政治的・社会的な状況となんらかの形でつながっているので、その点も考慮しながら進めます。予備知識は必要ありません。あらかじめお断りしておかねばならないのは、この講義でこの時代のアメリカ文化が万遍なく、全方位的にカヴァーされているわけではないということです。自分なりにある程度確信をもって話ができそうなことがらに絞った内容になりますが、入り口を作るという意味で受けとめていただければと思います。できるだけ、みなさんには〈本物〉に直に触れてもらいたいと思っています。トピックとしては、文学・音楽・映画それに政治の分野から、人種を扱った小説、ビート、ロックンロール、フォーク、ロック、サイケデリック、フラワームーヴメント、ソウル、カウンターカルチャー、アメリカン・ニューシネマ、黒人公民権運動、キングとマルコムX、ヴェトナム戦争など。実際の音楽を聴き、映像を観てもらって、遠い昔の知識としてではなく、現在のわたしたちにびりびりと響いている力を伝えたいと思います。授業の到達目標アメリカの1960年代文化についての理解を深める。成績評価方法試験0%試験はしません。レポート50%授業で出された論点が理解できているか、自分なりの視点が打ち出せているか、論理的に書けているか。平常点50%出席は3分の2以上を必須とします。その他0%なし。科目名政治と文学ジョージ・オーウェルの評論担当者名岡田俊之輔英文コース2単位秋学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要本講義は全囘オン・ディマンド授業として實施する。ジョージ・オーウェル(1903-1950)が活躍したのは左翼思想全盛の政治の季節で、自らも政治には多大なる關心を寄せた。けれどもオーウェルは、自分なりの政治的理想を持ちつつも、決してイデオロギーの虜にはならず、あくまでも一人の作家として、政治に飜弄される人間の姿を描いたのである。評論に於ても小説に於ても、彼が政治を論ずる場合、それは只の政治現象論ではなく、人間や文化の在り方にも目を向けた本質論となつてゐる。人は誰しも政治と無縁ではあり得ない。政治的動物たる人間が二人以上集れば、そこには必ず支配/被支配の關係が生ずる。それまで支配されてゐた者たちが權力を握れば、今度は彼等の間にもまた同じやうな情況が生れる。それは革命の歴史を見ても明らかであり、傑作小説動物農場の主題でもある。本講義ではピーター・デイヴィソン編オーウェルと政治から興味深い文章を適宜選んで讀み進め、その今日的意義を再確認したい。例へば今日、オーウェルが徹底的に批判した共産主義者の精神的祖國ソヴィエト聯邦は既に存在しないが、彼の論じ方そのものは今なほ大いに應用が利くからである。最初は自傳的エッセイから始めて、最後は知識人論に至る豫定。授業の到達目標オーウェルがあばく知識人たちの無節操を反面教師として、知的誠實とはどういふ事かを考へる。成績評価方法試験0%レポート90%WasedaMoodleより提出平常点10%出席點等その他0%講義―200―

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