文化構想学部シラバス2021
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科目名中国近現代文学史2(作品で読む中国20世紀・21世紀文学)作品で読む中国20世紀・21世紀文学史担当者名千野拓政中文コース2単位秋クォーター月3時限木2時限2年以上―合併科目―授業概要本科目は1930年代後半から今日までの中国近・現代文学の流れを概観します。じつは、近・現代も文学も19世紀(すなわち近代以降)に形成された概念にほかなりません。では、新たに生まれた近現代の文学とは、それまでの物語や詩とどう異なり、どんな特徴を持っているのでしょう。講義では、実際に作品を読みながら、中国で近・現代文学がどのように誕生し、どのように変遷し、どのような課題を抱えてきたかを考察します。文学テクストだけでなく、多様な資料を手がかりに、文学の生産消費再生産行為としての側面や、文学とともに中国の近・現代文化を構成している諸事象、社会的背景についても考察します。児童文学・エンターテインメント・映画・マンガ・アニメなどの関連分野、同時代の日本文学・世界文学との関わりにも言及することになるでしょう。授業の到達目標1940年代から現在までの中国文学について、基本的な知識と概観できる視野を身につける。成績評価方法授業での取り組みと期末レポートを総合して評価します。備考・関連URL※2か月で完結する授業です。週に2回行います。対面授業を基本とし、状況を見てzoomによるリアルタイム配信授業を併用します。原典はもちろん、翻訳も利用してできるだけ多くの作品に接し、自分なりの文学観・文学史観を形作っていただきたいと思います。活発な議論を期待します。受講者は、春学期(夏クォーター)科目中国近現代文学史1を受講していることが望ましい。関連URL:中国近・現代文学作品の原文が読めるサイトの一部)中国青少年新世紀読書網:http:gd.cnread.netcnread1(文学の項)新語絲:http:www.xys.orglibrary.html網絡新時代:http:www.mypcera.com(現代文学名家小説の項)科目名中国幻想怪異小説史担当者名伴俊典中文コース2単位夏クォーター無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要中国の文学において物語を仮設して小説を構想する創作行為が比較的遅れ、虚構の整理や小説を生み出す仕組みに特殊性を生じました。このため、我々の知るでたらめの中の一握りの真実、下等な言説でも読む価値があると言われたころの小説や学者公認の文学手法として確立したころの小説、現在我々が親しむ長編小説、といった一般的な中国小説のイメージは、時に中国の小説を学ぶこと、楽しむことを妨げる原因にもなりえます。我々はより深く中国小説を知り、何より楽しむため、従来とは異なる枠組みから中国の小説を講義していきます。本講義ではその糸口を好奇幻設といったもの、虚構が強く現れるものに求め、幻想小説、怪異小説という枠組みから小説を概観します。現実社会との関わりを直接反映する中国歴史世情小説史と合わせて中国古典小説史を形成します。両方を受講すると一層中国古典小説の特色が理解できます。また、本講義では、中国の小説が科学技術や産業の発展に裨益することが多い点に鑑み、革新的な社会環境の変化が所説に与えた影響にも注意しながら小説史を追っていきます。中国の人々がなぜ幻想や怪異に魅入られるのか、その理由を一緒に探求していきましょう。授業の到達目標中国の小説の特徴を把握し、その全体像を俯瞰しでき、その上で幻想怪異各小説の特徴を理解ることができるようになる。成績評価方法試験60%授業期間中に到達度判定を行います。(資料持ちこみ可)レポート10%授業中課題を指示することがありますが、それも試験結果に加えて単位認定の参考とします。平常点30%出席と授業参画度を参照します。その他0%特にありません。備考・関連URL授業は基本的にフルオンデマンドで実施し、Moodleを通じて動画課題を提供する予定です。授業ではできるだけ資料調査や事前・事後学習に手助けになるようインターネットに公開されている情報を紹介していくので、手元にネット環境が準備できていると授業が分かりやすくなるでしょう。科目名中国語学史1担当者名内藤正子中文コース2単位夏クォーター月3時限木2時限2年以上―合併科目―授業概要中国における言語研究を主に文法学史の観点から概説する。ことばとは何かという問いがどのように形成され、また言語に関する知見がどのように得られてきたかということを考察する講義―188―

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