文化構想学部シラバス2021
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備考・関連URL関連URLなどがある場合は、授業時に伝える。科目名和歌文学の世界万葉集入門担当者名高松寿夫日文コース2単位秋学期月曜日4時限1年以上―合併科目―授業概要日本最古の和歌集である万葉集を読むための基礎的な事柄について講義する。発生から奈良時代(7世紀前半から8世紀後半)までの和歌について、時代を追って話題にしつつ、万葉集とはどのような歌集なのか、古代の和歌とはどのようなものなのかを解説する。授業の到達目標万葉集を中心とした、奈良時代以前の和歌の概要を理解するとともに、古典和歌を解釈・鑑賞するための基本的な知識・方法を身につける。成績評価方法試験50%最終授業日に理解度の確認を行う。レポート0%平常点50%出席・レビューシートの内容。その他0%科目名鎌倉・室町の文学太平記入門担当者名和田琢磨日文コース2単位春学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要南北朝時代(十四世紀)文学の白眉とされ、平家物語とならぶ軍記物語の代表作である太平記について講義する。太平記は南北朝時代の現代文学でありながら、同時代の天皇・将軍・有力守護大名・僧といったあらゆる権力者を繰り返し批判している点に特徴がある。また、近世にはベストセラーとなり、歌舞伎などの芸能にも大きな影響を与えたほか、近世・近代の思想にも多大な影響を与えた作品である。太平記なくしては、十四世紀の日本の文学・歴史・思想・文化の姿を描くことはできず、近世の文学・文化・思想を十分に理解することはできない。このように重要な作品でありながら、全四十巻という大作であるためか、なかなか読む機会を得にくいようである。そこで、この講義では、太平記の全体像を把握できるようにすべく、作品の大筋が分かるように講義してみたい。授業の到達目標太平記を読みその特徴を理解した上で、新たな発見をし、自身の問題意識と結びつけて物事を考えられるようにする。成績評価方法試験20%第15回目にオンライン上で理解度の確認を行う。時間は15分程度のもので、20点分。穴埋め問題と○×選択問題などで行う予定である。理解度の確認は719のうちに受けること。レポート50%太平記を読んで発見したことを踏まえ、各自が抱いた問題意識に基づき自由に論ぜよ。ただし、必ず先行文献を3点以上踏まえ、注を付けること。最後に参考文献一覧としてまとめて提示しただけのレポートは評価しない。字数は、本論だけ(表紙と注の部分は除く)で3600字以上(表紙と注の部分は除く)。提出締め切り日と書式等については初回の授業で指示する。平常点30%毎回、150文字以上で書いたミニレポート(質問・感想等)を提出してもらう。この提出をもって出席を認める。なお、ミニレポート(質問・感想等)はただし、各回の授業計画に記した日にちの23時までに提出すること。締め切りまでに提出しなかった場合は平常点及び出席は認めない。その他0%なし。備考・関連URL・この授業はフルオンデマンド授業である。動画と資料は春学期中観られるようにする。・ただし、ミニレポート(質問・感想等)は各回の授業計画に記した日にちの23時までに提出すること。科目名近世小説と俳諧与謝蕪村の発句と為永春水の人情本について担当者名池澤一郎日文コース2単位春学期金曜日3時限1年以上―合併科目―授業概要近世中興俳諧の雄、与謝蕪村の発句を精選して、解読する。殊に先行する元禄期の俳諧や和歌、漢詩を踏まえての、蕪村が二重の聞きをつけるとする、重層性、多義性を帯びた鑑賞がなしうる近世的表現を達成しているものについて、精読し、近現代の俳句との差異を浮き彫りにする。近世後期人情本作者、為永春水の梅暦シリーズの中から名場面を選んで紹介する。人情本、曲亭馬琴の読本とならんで、坪内逍遥、森鷗外、正岡子規といった近代文学の黎明期の作家にも嗜読されたもので、その系譜に連なる永井荷風は近代最高の人情本読者であった。かような近代文学との連続性ということにも注目して、人情本の面白さの一端をお伝えできればと考えている。授業の到達目標近代文学者の勧善懲悪論によって、暗黒の時代として葬りさられた近世文学の近代を超克する側面について、受講者の認識を深めてもらえればよいと考える。成績評価方法授業への参加率と参加時の熱意。小テスト、レポート、試験の成績如何によって評価する。講義―179―

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