文化構想学部シラバス2021
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課程修了者は社会教育士の称号を名乗ることができることになった。従来の教育委員会のみならず、自治体、指定管理者、NPO等で活躍することが期待されている。。科目名日本語日本文学研究1(上代文学)古事記の神話を読む担当者名松本直樹日文コース2単位春学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要古事記は和銅5年に成立したとされる大和王権国家の史書である。その上巻は、神代(かむよ)の記事であって、一般に神話と呼ばれる神々の物語によって構成されている。イザナキ・イザナミの国生み、オホクニヌシとイナバノシロウサギ、アマテラスのイハヤ籠もりなど馴染み深い話も多い。古事記の神話は、大和王権の天下統治権の由来と正当性を説くという極めて政治色の濃い主題のもとに編纂されたものであり、天地創成から初代神武天皇の誕生までを歴史的時間軸に沿う形で叙述しており、民間に伝承され、共同体社会を形成、維持していた純粋な神話ではない。ただ、その素材には、世界の諸民族の神話とも共通する型を持つ、本来の神話があったと思われる。たとえば、スサノヲのヲロチ退治は、世界中にみられるペルセウス・アンドロメダ型神話であって、そこには世界の諸民族に共通する自然と人間と祭りに関する古代的思想を読み取ることができるが、古事記においては、皇祖アマテラスの実弟であるスサノヲによる国土の秩序化などの意味を担わされていると思われる。歴史学・比較神話学・民俗学など周辺諸分野の学問の成果をとりいれながら、古事記の神話を立体的にみてゆきたい。授業の到達目標古事記を読むことを通して、神話の本質を理解し、合わせて国家の成り立ち、日本文化の形成過程などを考える。成績評価方法学期末試験85%程度出席状況・授業への参加態度などの平常点15%程度なお、授業回数の3分の2以上の出席を単位認定の必須条件とする。備考・関連URL初めの授業で、古事記についての丁寧な解説を行うので、初めて本格的に古事記を読む学生も安心して受講してほしい。授業の性格上、続けて欠席すると内容がつかみづらくなるので、努めて出席して欲しい。科目名日本語日本文学研究2(中古文学)空海の文学担当者名河野貴美子日文コース2単位秋学期火曜日2時限2年以上―合併科目―授業概要空海の三教指帰を読む。遣唐使に随って唐に渡った空海は、当時最先端の中国の学問・思想・文化を学び伝えた、奈良末・平安初期における一流の知識人である。この授業では、漢文による著述に熟達した空海の作品の講読を通して、日本文学史・文化史における空海の著作の意義を考えるとともに、古代日本において中国の学術と文化の受容がいかに行われ、日本の漢文作品がいかにして生み出されたのか、古代の知の世界を見ていきたい。授業では、空海の人と時代などについて概観した後、三教指帰を読み進める。三教指帰は、登場人物の言葉をかりて、空海が儒教、道教、仏教の何たるかを説き、またそれら三教に対する自らの考えを述べていくものである。まずは序文から始め、巻上・亀毛先生論(儒教の立場)、巻中・虚亡隠士論(道教の立場)、巻下・仮名乞児論(仏教の立場)の中から幾つかの場面、段落を選び読んでいく。対象が漢文であるため、日本のみならず中国の文献にもしばしば触れることになろうが、漢文を扱う際の基本的な工具書なども適宜紹介しながら進めていきたい。授業の到達目標日本古代の漢文学への理解を深め、漢文の読解に必要な基本的知識を身につけることを目指す。成績評価方法試験50%理解度の確認レポート0%行わない平常点50%授業への参加状況その他0%なし科目名日本語日本文学研究3(中世文学)中世私家集への展開担当者名兼築信行日文コース2単位秋学期月曜日4時限3年以上―合併科目―授業概要中世への和歌の展開を、私家集の歴史から考究する。和歌を集めて編集したテクストが歌集だが、それは、さまざま歌人の作を編した撰集(天皇または上皇の命で作られた勅撰集と、それ以外の私撰集に分かつ)と、原則として個人の単位で詠作を編した家集(私家集)に分類される。私家集は、すでに万葉時代からその存在が知られるが、平安期以降さまざまな形態の集が編まれた。これを巨視的に検討することで、それぞれの時代の和歌的状況を把握することが可能となる。本講義では、特に12世紀以降の、中世前期の私家集への展開に焦点を当てながら、そうした問題を考察する。ハンドアウトは毎回、事前に[email protected]にアップする。これを事前に読んでおくこと。また専門性が高い講義なので、相応の復習を要する。事前、事後の学習に90〜120分を要するか。授業の到達目標和歌ならびに私家集の歴史と展開について知識を獲得し、その意義について理解する。成績評価方法試験80%第15回に理解度の確認のquizを実施する。レポート0%講義―174―

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