文化構想学部シラバス2021
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される脳やからだの機能障害を概説する。特に後半では、実際に臨床場面で見かける症例の提示からその諸症状・状態像の把握法を学び、背景に存在する精神病理学的な理解を深めたい。臨床場面をありありとイメージできるような症例提示を行い、学生自らが治療者としてどのように接するべきか、また実際の問診の手技・手法についても実践的に学ぶことを目標とする。授業の到達目標本講義を通じて受講生は精神医学の基礎を理解し、代表的な精神疾患についてその成因・症状・診断法・治療法・経過について把握する。授業計画のうち精神科総論では、精神症候学や診断基準などを学び、その神経基盤についても理解を深める。精神科各論では、精神医療が扱う代表的な疾患についてその症状・病態像について理解し、本人や家族への支援の観点から説明でき、かつどのような場合に医療機関への紹介が必要か説明できることを目標とする。また治療場面においてしばしば用いられる向精神薬についてもその心身への影響を理解する。授業全般において、教科書的な知識を問うことはせず、精神医学への興味・関心を喚起することを第一の目的とする。成績評価方法試験10%教科書的知識は問わない。総論的な精神医学に対する関心の有無を評価する。レポート40%了解不能な現象に遭遇した際の、個々人の説明的解釈を求めたい。平常点50%授業への出席状況やディスカッションの参加等により判断する。その他0%欠席時の理由など適宜参照する備考・関連URLオンデマンドのオンライン授業を基本とし(一回60分程度)授業ごとに理解の確認を目的とした小テスト・レポートを求める。科目名知覚・認知心理学担当者名田中雅史心理コース2単位春学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要本講義では、秋期の講義行動の科学が脳の出力である行動をとりあげるのに対し、脳の入力である感覚を支えるメカニズムを概説します。私たちは、外界の物体や出来事を、目や耳などの感覚器を通して検出し、その情報を脳で処理することによって知覚・認知しています。ヒトは、大きい脳を進化させた結果、高い認知能力をもつようになり、限られた外界の情報から多くのことを推察できるようになりましたが、ときにその柔軟な脳のふるまいが裏目に出て、間違って外界を理解してしまうこともあります。本講義では、さまざまな錯覚や認知バイアスを紹介し、こうした誤りがなぜ生じるのか考えつつ、最新の研究成果を紹介して、ヒトの知覚・認知、そしてそれらを支える意識・注意・記憶などの脳メカニズムについても論じる予定です。授業の到達目標1.ヒトの情報処理を脳や体の働きから理解する2.ヒトの知覚・認知の複雑性や不完全性を確認する3.最新の心理学・神経科学の成果や実験的手法に慣れ親しむ成績評価方法小テスト:70%平常点:30%*)成績優秀者が多数の場合、上位の一部が相対評価となる可能性があります備考・関連URL本授業は、基本的にオンラインにて行う予定です。受講者は、Moodle上で1)オンデマンド動画視聴、2)レジュメ(pdf)閲覧、3)リアルタイム配信への参加のいずれか(複数視聴しても構いません)を選んで学習し、期日までに小テストに回答して提出してください。科目名司法・犯罪心理学担当者名藤野京子心理コース2単位秋学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要まず、我が国の犯罪や非行の現状やその処遇の流れについて解説する。つづいて、犯罪や非行について、これまでどのような理論づけがなされてきたかについて解説する。また、非行少年や犯罪者の個別事例を取り上げ、その実情についての臨床的理解を深める。加えて、非行や犯罪に走った者への社会適応や犯罪予防に向けての心理学的働きかけのいくつかの手法を取り上げる。このほか、犯罪被害者への支援や犯罪捜査等の刑事司法過程において、心理学の知見がどのように生かされてきたか、また今度どのような役割を果たせる可能性があるかについても併せて考える。本授業はフルオンデマンド授業として実施。アップされたものは随時視聴可能な設定にするが、受講ペースは週1回、授業カレンダーの火曜日までに受講し、その回で扱った内容に関する感想や意見を記すこと(ただし、初回は登録の関係で期間は若干延長する)で受講確認を行う。授業の到達目標司法・犯罪分野に関連する心理学の学部レベルにおける基礎知識の習得をめざす成績評価方法試験0%該当なしレポート60%授業で扱った内容に関するレポートを複数回提出してもらい、その内容を評価対象とします。平常点40%授業で提示されたトピックへの意見や感想を授業当日に提出してもらうことで出席とみなします。またその記載内容も評価対象とします。その他0%該当なし備考・関連URL各回、授業カレンダーにそって火曜日までに受講することとし、当該日までに寄せられた感想・質問については、その次の回の冒頭でフィードバックを行います。講義―153―

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