文化構想学部シラバス2021
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科目名アジアにおける人間の安全保障人間の安全保障国際協力をアジアの視点から再考する担当者名金敬黙他/忍足謙朗/川崎哲構築2単位春学期木曜日6時限1年以上オープン科目合併科目―授業概要今日、アジア地域はさまざまな課題を抱えています。紛争、暴力、環境破壊、格差などのアジェンダは一国では解決できない問題です。同時に、従来の国家の安全保障でも取り組めない課題になります。したがって、国家の安全保障と人間の安全保障の両方を視野に入れた共通の安全保障をテーマにしつつ、理論と実践的な分析力を高めることをねらいとします。授業の到達目標欠乏からの自由と恐怖からの自由という人間の安全保障の理論的な取り組みに加え、アジア地域の共通課題について実務専門家の講師陣とのケース分析型の授業スタイルを通じて、実践力と想像力・創造力を育むことを目指します。とくに、2020年はオリンピックがあり、関連テーマを扱います。成績評価方法毎回の授業と関連した内容で作成するレポートで70%の成績をつけます。出席を含む平常点を30%としてします。備考・関連URLこの科目は、キャンパスアジア多層的紛争解決・社会変革のためのグローバルリーダー共同育成プログラムの関連科目でもあります。この科目の2単位を含む、計12単位以上のキャンパスアジアプログラム科目(含:北京大学もしくは高麗大学校への留学)を履修・取得すると、キャンパスアジア修了証が授与されます。キャンパスアジアプログラムの詳細:https:www.waseda.jpcampus-asia対面授業を基本としますが、コロナ禍の状況次第ではオンライン(CollaborateやZoom)を活用しての授業を最大7週以内で展開する場合もあります。科目名サステナビリティ論世界で起きていること、早大生ができること担当者名高野孝子構築2単位春学期火曜日3時限2年以上―合併科目―授業概要未来はいつの時代も不透明で予測不能なものだ。その中で、人は懸命に前を向いて歩いていく。あらゆる将来設計や夢も、この社会が、変化はあっても基本的にはこのまま続いていくことが前提だ。しかし実は今、その基盤がぐらつき始めており、文明の存続すら危ぶまれている。2020年、微小なウィルスが世界をパンデミックに落とし入れた。こうしたことも、基盤が揺らいでいる一側面と考えられる。このことを表現する言葉がサステナビリティだ。この授業では、サステナビリティの概念について理解するとともに、これが重要な議題として国際政治の舞台に登場してきた背景をたどる。それが地球共通の課題であり、環境課題と経済、社会、政治、文化の密接な関係性について認識する。関連して、地球の現状を、気候変動やエネルギー、汚染、資源と廃棄物、生物多様性、食料と水、安全や経済格差などから概観する。遠い彼方で起きている、自分の日常とは無縁と思われる問題が、実は自分とつながっていることを、幾つかのトピックを取り上げて検討する。持続可能な社会を構築するためにどのようなことが必要なのか、経済成長や開発など、一般的に良いとされているコンセプトを多角的に考察し、価値観を問い直す機会を持つ。とても大きすぎて自分には何もできないと思うような地球規模のテーマに関して、実際に大学生たちが行動を起こした例などを紹介し、これまで見てきたさまざまな課題に対し、日常で一人でできるアクションは何か、同じ志を持った何人かでできることは何か、何に対して何ができるかを、グループディスカッションを通して考えていく。広い視野で価値観の転換も含めて考察し、行動へのスタートラインに立つのがこの科目の目的だ。授業は導入的ではあるが学際的で、社会学を基盤として、生態学や開発学、地理学、人類学などに及ぶ。授業運営は一方通行の講義ではなく、課題を踏まえてのディスカッションや発表など、履修生の積極的な参加が必要となる。授業の到達目標サステナビリティの議論が起きる背景と現代までの流れを知る。概念について理解し、持続可能な開発との違いを認識する。世界の現状を理解し、自分の日常との関連について意識できるようになる。日常のできごとについて、多角的な視点を獲得する。成績評価方法試験10%15回授業時の教場レポート試験における理解度レポート20%調査課題の提出平常点70%出席、授業への積極的参加、提出課題(毎回の授業後、指示された題目に沿ってオンラインプラットフォームから提出する)その他0%備考・関連URL*全体としては、オンデマンド(5回ほど)とzoomライブ、そして対面のミックスとなる。詳細はオリエンテーション時に説明するが、それも進行状況によって、変更があり得る。*初回と2回目は教室で対面。3回目は、一回の授業の中で前半zoomライブで実施し、後半はオンデマンド素材を視聴する。以降、講義メインの回はオンデマンドだが、教室ではディスカッションや発表を中心に実施していく。*履修生の関心、進行状況によって、柔軟に授業内容を変更していく。*4回以上の欠席は単位を認めない。講義―137―

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