文化構想学部シラバス2021
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科目名障害とクィアクィア・ディスアビリティ論入門担当者名飯野由里子人間2単位春学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要2000年代に入ってから、ジェンダー・セクシュアリティ、ディスアビリティ(障害)が交差する地点に着目する新しい学問領域(クィア・ディスアビリティ論)が登場してきています。そこではどのような議論が展開されているのでしょうか。また、それらは既存のクィア理論やディスアビリティ理論、あるいは両者の関係に、どのような変容を迫っているのでしょうか。本授業では、現在の社会状況もふまえ、クィア領域と障害領域に共通するテーマとして、ダイバーシティ推進や共生社会をめぐる言説に焦点をあて、それらを批判的に検討します。授業の到達目標1)クィアと障害の両領域で問われてきた課題を理解すること2)1をふまえ、差異の間にある不均衡に対するセンシティビティをもつこと3)それにより、これまでとは異なる視点から社会を検討できるようになること成績評価方法試験0%レポート60%リーディング・レポート10点×3回=30点ディスカッション・レポート15点×2回=30点平常点40%講義の内容を受けて提出するリアクション・ペーパーその他0%科目名子ども・若者支援と共生社会の形成担当者名滝口克典他/尾崎万里奈/三井泰平人間2単位春学期土曜日3時限1年以上―合併科目―授業概要現代の日本では、子ども・若者の生きづらさ、すなわちその成長発達および社会への移行の困難が顕在化しており、コロナ禍がそれに追い打ちをかけている。背景には、個別化・競争化の進む社会状況が存在する。そのため、子ども・若者が生きのび、育っていけるようにするためには、子ども・若者に対する個別の支援をおこなうとともに、彼(女)らが生きることのできる/生きやすい社会環境づくりを同時に考えていく必要がある。そのため、この科目では、子ども・若者へのアプローチと彼(女)らをとりまく社会環境に対するアプローチの両面を検討していく。ところで、支援について考えていく際には、その多様なありようを意識しておくことが重要である。実際には、さまざまな支援の現場ごとに多彩なやりかたで実践がかたちづくられている。さらに、その実践がどういう地域や場所でとりくまれているかによっても、さまざまな差異が生まれてくる。この科目では、複数の分野・地域で支援活動にとりくんでいる三人の実践者の語りを通じてそうした差異を明らかにしつつ、それらに共通する子ども・若者支援と共生社会の形成の構造とは何であるのかを検討していく。それらがコロナ禍に対しどのように対峙している/しうるのかについても、随時触れていきたい。授業の到達目標・子ども・若者たちの背負わされた困難ならびにその背景、それらを解決するべくとりくまれている支援実践の概要を把握する。・支援にたずさわる人たちのユニークなライフストーリーやキャリアを参考に、自身のライフストーリーやキャリアについて考える。・生きづらさへの支援がどのように生きやすい社会の構築につながっているか、それを読み解くことのできる視点を手に入れる。成績評価方法試験15%レポート15%平常点70%その他0%科目名性暴力の社会学社会構造と歴史から考える担当者名熱田敬子人間2単位秋学期木曜日4時限1年以上―合併科目4授業概要性暴力はセックスではない、暴力である。この暴力は性と性暴力に対する社会の認識、社会構造を反映し、権力関係の中で起きる。したがって、性暴力について考察するためには、性暴力を生み出し、性暴力を軽視する社会について知らなければならない。性暴力被害者の回復もまた、加害や被害に対する社会的な対応抜きに、個人の心理に還元することはできない。そして、性暴力の被害者は多様である。ジェンダー、セクシュアリティ、エスニシティ、ディスアビリティなど様々な社会的差別の要素は、性暴力と交差し、セカンド・レイプを引き起こす。こうした性暴力を生み出す構造を分析すれば、公娼制、戦時性暴力、性奴隷制、基地など、その社会や国家の歴史的に作られた枠組みと直結していることが分かる。性暴力は、ジェンダー秩序が社会や国家の基礎に関わるものであることを知るために、最も良い事例なのだ。本講義では、上記の視点から、個人をめぐる権力関係からはじめ、国家にまでいたる性暴力の構造を理解することを目指す。授業の到達目標歴史、社会の視点から性暴力について考察できるようになる講義―120―

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