文化構想学部シラバス2021
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科目名生活世界と身体心と身体の実践と科学担当者名宮田裕光人間2単位秋学期無フルOD1年以上オープン科目合併科目フルオンデマンド授業概要現代においては、SNSによるコミュニケーションやAI(人工知能)、ビッグデータ、ICT、IoTなどの科学技術が発達し、私たちを取り巻く人間関係や他者、社会との関わり方が多様な変容を遂げているが、私たちは自身やはり生身の身体を持ち、生活世界を日々生きる存在である。心と身体の多様なあり方から人間を統合的に捉える試みは、むしろ、ますます重要性を増しているといえる。本講義は、全回オンデマンド授業として実施する。まず前半では、主に東洋のさまざまな身体的実践(ボディーワーク)について紹介する。具体的には、武道・禅・マインドフルネス、整体・マッサージ・東洋医学、ヨガ・瞑想、天台宗比叡山、断食(ファスティング)・自然食、笑いのエクササイズなどの具体的内容を、ビデオ映像も交えて説明し、それらに底流する心身観について考える。講義後半では、脳と心、身体に関わる心理学や脳神経科学の研究を紹介するとともに、実践と科学を統合する視点について考察する。さらに、こうした心身の研究が心理学、哲学、医学、生命科学、健康観など、さまざまな学問分野にも関連、影響する可能性について、発展的に展望する。心と身体の研究は、複数の学問分野を横断する学際的な性質を持つものである。そのため、本講義では、心理学、生命科学、東洋医学、脳神経科学、哲学など、さまざまな分野の知見が取り上げられる。これらのいずれも、予備知識は必要とせず、初めてでも学習、理解ができるよう解説する。また、日常生活にも活かせる実践的、学術的知識を提供したい。授業の到達目標(1)主に東洋のさまざまな身体的実践の内容を具体的に知り、日常生活にも活かすことができる。(2)心理学や脳神経科学からの心と身体についての知識、理解を深める。(3)心と身体に関連する主題について、幅広い学問分野の視点から展望できる。成績評価方法試験0%なしレポート30%期末レポート課題を課す。課題内容は授業内で指示する。平常点70%毎回の授業において小レポートを課し、出席記録を兼ねる。授業実施回の23以上の出席を成績評価の前提とする。その他0%なし備考・関連URL本講義は、すべてWasedaMoodleによりオンデマンドで実施します。授業の進め方や課題など、必要な点はWasedaMoodleから履修者の方に周知しますので、周知内容をよく確認してください。本講義は、講義心身論(春学期)の内容を応用、発展させたものと位置づけられますが、事前の履修は必須ではありません。本講義の関連分野をさらに学習する意欲のある方には、講義心身論(春学期)、現代人間論系演習生活世界・社会と身体(春学期)、他者と身体、身体から見た人間(秋学期)、こころとからだの関係を考える(春学期)などと合わせての履修を推奨します。教員紹介:http:www.waseda.jpgendainingenmiyata.htmlhttps:www.wasedapsychology.jpteacher.html科目名現代人と居場所少子高齢化、個人化社会の多様な居場所のあり方担当者名阿比留久美人間2単位春学期無フルOD1年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要少子高齢化、個人化、リスク社会化、格差社会化が進むポストモダン的状況のなかで、非婚化、家族の多様化、雇用の流動化、地域のつながりの希薄化が進行し、ライフコースは多様化している。これまで個々人の居場所として機能していた(と思われていた)家庭・職場・地域社会のありようが激変し、現代人はみずからの居場所を意識的に模索し獲得しようと動くことを求められるようになった。不登校、非正規雇用、社会的ひきこもり、負け犬、おひとりさま、イクメン、ワンオペ育児といった現代的トピックは、社会のどこに居場所を見いだし、また居場所を見失っているかを示すものともいえる。そのような社会のなかで、ほっと安心できる場所(受容的居場所)や、自分が必要とされ役割を発揮できる場所(能動的居場所、社会的居場所)や、自分を取り戻すことのできる場所(人間的居場所)はどこに求めうるのかという課題について考えていく。授業の到達目標・現代社会で起きていることを把握する・さまざまな属性・年代の居場所のありようをとらえる・ありうべき望ましい社会とはどのようなものか提言できるようになる成績評価方法試験50%期末に記述試験を実施しますレポート0%実施しません平常点50%毎回授業終了後にWasedaMoodleにレビューシートを記入していただきますその他0%特にありません講義―117―

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