文化構想学部シラバス2021
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科目名ジェンダーを知る哲学、文学、映画をめぐって担当者名今村純子人間2単位春学期火曜日2時限1年以上―合併科目―授業概要この講義では、切実な心の叫びから生まれたフェミニズム運動の歴史を踏まえ、日常漠然と感じていながら言葉にはされてこなかったジェンダー、セクシュリティーの感覚をはっきりと言語化し、認識することを目標としています。そのため、ジェンダーの感覚を踏まえ、ひろく人間の自由を探究してきた東西の哲学者、文学者の書を縦横に取り扱います。その際、必ずしもその作家のフェミニズム・ジェンダーを題材とした作品とはみなされていないテクストにも着目することによって、目に見えない、耳に聞こえてこない、肌触りとしてのジェンダーを浮き彫りにしたいと思っています。そしてまた、社会の動静がどう個人の息遣い、眼差し、表情に影響を与えるのかを探るため、哲学、文学のみならず、映画作品を多角的に用いることを予定しています。授業の到達目標ジェンダー、セクシュアリティーの感覚を言語化し、認識することを目標としています。成績評価方法試験0%実施しません。レポート60%学期末レポートによって評価します。授業で学んだことを、具体的な比喩を用いて、自分の言葉で書けるかどうかを判断します。平常点40%リアクション・ペーパー、出席状況によって評価します。その他0%なし備考・関連URL質問等は、授業後およびE-mailで対応します。科目名発達障害の心理臨床担当者名米田英嗣人間2単位春学期無フルOD2年以上―合併科目フルオンデマンド授業概要本講では、自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)、注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害)、学習症(学習障害)などの発達障害の特性と、その神経科学的基盤について学習します。発達障害について何が明らかになって何が明らかになっていないのかを理解し、基礎的な研究知見に基づいた支援のあり方について検討します。本授業は全回リアルタイム配信型授業として実施します。授業の到達目標発達障害の基礎的な理解ができ、脳神経科学的エビデンスに基づいた心理臨床的支援について自分の考えを持てるようになることが、到達目標です。成績評価方法試験0%レポート60%期末レポートとして、講義の内容を踏まえて、自分で新たな文献を探し、まとめてもらいます。自分が興味を持ったトピックについて、体験や主観レベルの理解で終わらず、先行研究を吟味して論理を展開できるかどうかを評価します。平常点40%リアクションペーパーとして、授業に関連する質問を提出してもらいます。考えられた質問に基づいて、授業の理解度、着眼の鋭さを評価します。その他0%科目名福祉社会論ケアと再分配の新たなかたちのために担当者名岡部耕典人間2単位秋学期無フルOD1年以上オープン科目合併科目フルオンデマンド授業概要市場経済至上主義・新自由主義の進展と医療や社会保障の財政危機が喧伝されるなかで、格差や社会的排除、貧困の拡大とケアと再分配をめぐる政策のほころびが顕在化している。本講義では、まず閉塞する〈福祉国家〉の現在を確認する。医療・福祉・労働の領域における現代社会の課題を概観し、ケアや政策を読み解く理論や思想への架橋を試みる。そのうえで、〈当事者〉概念を手掛かりとしつつ、援助の対象者としてまなざされる人々の生と主体性の視座からケアの政策と実践をとらえ直していく。このような営みを通じて最終的にめざされるのは、社会の多様な構成員にとって望ましい社会/世界の在り方とバルネラブルでプレカリアスな生に寄り添う〈新たな福祉のかたち〉の構想である。・福祉国家の閉塞/健康と医療の政策と理論・〈ソーシャルワーク〉の脱構築/臨床の場とケア社会問題と社会政策・福祉政策/福祉社会のアポリア/新たな福祉のかたちを求めて・ニーズとはなにか?/必要の社会的構築/ケアの自律・ベーシックインカムと分配する最小国家授業の到達目標福祉社会の現在進行形について学び、そのあるべき姿を構想する。成績評価方法試験0%レポート60%期末レポートにより評価する講義―114―

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