学部入学案内
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RCH IN WASEDA早稲田大学は、次世代を担う若手研究者を積極的に支援しています。自立した環境で若手研究者の育成を図る高等研究所やデータ科学総合研究教育センター、博士課程教育リーディングプログラムなど、さまざまな面で研究に専念できる環境づくりを行っています。また、早稲田大学リサーチアワード、その他の若手研究者向け支援など、経済的な面でも強力にバックアップしています。若手研究者を多彩な面から支援する体制を構築早稲田大学リサーチアワード独創的研究の推進と国際的な情報発信力の強化を目的として設けられている制度です。大規模な研究を主導的に推進している研究者、国際発信力の高い研究業績を挙げている若手研究者を表彰しています。高等研究所若手研究者の研究教育環境の充実を支援する目的で設立され、人文・社会・自然の分野を問わず、国際公募により広く世界から研究員を募集しています。研究員は分野を超えた相互交流を通じて、独創的で先進的な研究活動を行い、3年間の任期終了後は自立した研究者・専門家として国内外で活躍することが期待されています。また、当研究所は、海外の研究機関より著名な研究者を短期間受け入れ、セミナーの実施等を通じて若手研究者や教員、大学院生との交流機会も設けるなど、多面的な若手研究者支援を行っています。博士課程教育リーディングプログラム優秀な学生を、俯瞰力と独創力を備え、広く産学官にわたりグローバルなリーダーとして育てるため、博士前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築しています。これは文部科学省の事業で、大学院教育の抜本的改革を支援して最高学府にふさわしい大学院の形成を促進するものです。早稲田大学では、情報・通信技術の融合学としての「実体情報学博士プログラム」を展開しています。その他の若手研究者向け支援● 研究力強化本部では、研究倫理、英語論文の執筆方法、主要ジャーナル編集者によるセミナーや出版プロポーザルの作成指導等、研究論文の作成か ら出版に至るまでの一連のプロセスに応じたセミナーや支援プログラムを定期的に開催しています。● 「日本学術振興会特別研究員DC採用者支援奨学金制度」を設置して、若手研究者を経済的な面から支援しています。 生物が好きで電気にも興味があったので、電気・情報生命工学科を選び、学部時代には「WASEDAものづくり工房」で、さまざまな工作活動にも取り組みました。学部3年次に現在所属する大木研究室を選んだのは、外部機関と共同研究ができる点に魅力を感じたことが一番の理由で、4年次から共同研究グループの一員になりました。現在も産業技術総合研究所と共同で、血液やウイルスを高感度で検出するバイオセンサーの研究開発に取り組んでいます。高感度バイオセンサーが実用化されると、例えば唾液などから体内のごく微量のインフルエンザウイルスを測定することができ、熱などの症状が出る前に薬で治すことができるようになる可能性があります。 こうした研究は、電磁気や情報の知識を生物分野に応用するもので、電気・情報生命専攻の特色や強みが生かされ、多様な知見を融合させた研究に面白みを感じています。学会発表や専門誌への論文投稿にも積極的に取り組み、その都度、大木先生とは何十回ものやりとりを重ねて添削を行っています。現在、研究奨励金と学内奨学金を受給しており、経済的に不安なく研究に集中できる環境にも感謝しています。これからも研究を続け、日本の科学技術の発展に貢献していきたいと思っています。また、日本でも女性研究者が増加していますが、ワークライフバランスを図りながら研究を続けていき、後輩たちに希望を示せるような働き方を探っていくことも目標としています。黒田 千愛Kuroda Chiaki神奈川県・横浜雙葉高校出身2014年早稲田大学先進理工学部電気・情報生命工学科卒業後、同専攻修士課程に進学。現在、同博士後期課程3年。日本学術振興会特別研究員(DC1)共同研究により高感度バイオセンサーを開発仕事と生活を両立する女性研究者を目指して141

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