学部入学案内
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経営や会計などの分野を“ネットワーク”として考察する 「商学」という学問分野に、みなさんはどういったイメージを持っているでしょうか。早稲田大学の商学部は、明治期の三大経済学者の一人とされる天野為之博士が、前身である商科創設に関わっておられたことから、経済学を基盤とした商学の研究に重点を置いてきました。つまり、「商学」とはビジネスと経済の融合領域とみなすことができ、さらにいえば経営、会計、商業・流通などを“ネットワーク”として考察する分野といえます。授業では、実社会で起きている企業や消費者の行動を経済理論を用いて解き明かしていきます。実学的な学問であるといわれる所以は、そうした過程で身につく複眼的な視点や考え方が、ビジネスの現場においても役立つからでしょう。 私の専門である「経済政策」は、国内外のいろいろな政策の効果と有効性を体系的に考察していくというものです。例えば、「アベノミクス」が成功したか否かの議論はどの点に注目して論じるかによって変わってくるため、1つの側面から捉えるだけでは不十分といえます。その際に必要となるのが、政策そのものを考える“冷静な頭脳”と、政策は国民の生活を豊かにするためのものであるという“温かい心”の2つです。いかなる分野を学んでいくにあたっても、学生たちにはこうした意識を忘れないでほしいですね。自らの指針となる目的意識を持つことが未来へつながる 学生たちが日々感じる身近な疑問などに基づいて研究、実践できる場でありたいという考えから、ゼミでは自主性を重んじています。ここで大切にしていることは、どれほどの目的意識を持って研究に取り組めるかという点です。インターネットがこれだけ普及した時代にあっては、何かしらの情報を得るために必要な時間的コストは減少しています。しかし、一方で次から次へと情報が流れてくる“情報過多”に陥る可能性もあるため、情報の取捨選択が求められます。「その研究によって何を導き出したいのか」という強固な目的意識は、情報を見分ける上で必要不可欠なものといえます。 早稲田には、それぞれの学生たちが抱くチャレンジ精神に呼応できる幅広いフィールドが用意されています。また、教員や卒業生を含めた人的ネットワークも豊富で、学生たちの成長を後押しする有形・無形の資源が多くあります。それらのリソースをどのように活用していくか、その指針となるのも目的意識なのです。高校生、受験生のみなさんが大学や学部を選ぶにあたっても、同じことがいえます。ぜひ、大学進学後の自分を具体的に思い描くとともに、いろいろな選択肢の中から未来への針路を検討してみてはいかがでしょう。複眼的な視点や自らの拠りどころを学ぶために大学が持つ有形・無形の資源を活用してほしい横山 将義 Yokoyama Masanori 商学部 教授※掲載されている情報には2017年4月時点で名称変更があったものや 開講されていないものが含まれます。■ 時間割モデル 【1年生の例】不動産・建設5.2%旅行・運輸4.5%商業7.0%金融31.2%メーカー18.6%教育0.6%公務員3.4%非営利0.4%専門サービス10.9%その他0.4%エネルギー1.5%情報通信11.1%マスコミ5.2%■ 進路実績主な就職先 ※2017年4月20日現在、キャリアセンター調べ三菱東京UFJ銀行(22)/みずほフィナンシャルグループ(19)/三井住友銀行(16)/東京海上日動火災保険(14)/三井住友信託銀行(11)/三菱UFJ信託銀行(10)/大和証券(10)/野村證券(10)/三井住友海上火災保険(10)/第一生命保険(9)/日本生命保険(9)/アビームコンサルティング(9)/有限責任あずさ監査法人(9)/日本政策金融公庫(8)/有限責任監査法人トーマツ(8)/日本アイ・ビー・エム(日本IBM)(7)/日本電気(NEC)(7)/商工組合中央金庫(7)/ワークスアプリケーションズ(7)/アクセンチュア(7)/ソニー(6)/SMBC日興証券(6)/明治安田生命保険(6)/あいおいニッセイ同和損害保険(6)/三井不動産リアルティ(6)/オープンハウス(6)/KDDI(6)*上記に加えて、フルオンデマンド科目『学術的文章の作成』を受講 MESSAGE FROM PROFESSOR月火水木金土1時限 9:00 10:30英語Ⅰ(習熟度別)上級 総合英語A経営学経営学2時限10:40 12:10実用英語演習A基礎数学基礎数学3時限13:00 14:30基礎統計学基礎会計学基礎統計学基礎会計学4時限14:45 16:155時限16:30 18:00ドイツ語Ⅰ基礎Aドイツ語Ⅰ基礎A生命科学A6時限18:15 19:457時限19:55 21:2564

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