経営管理研究科
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修了生 約10年にわたり会計の仕事に従事する中で、ファイナンスの体系的な知識の必要性を感じてきました。特に前職でM&Aの実務に携わる機会が増えたことから、働きながら学ぶことを決意。WBSを選んだのは、ファイナンスに加えて会計や戦略系、マーケティングなどの幅広い知識も同時に身につけられる点に魅力を感じたことが理由です。 1年目に履修した「コーポレート・ファイナンスの理論と企業価値評価」では実際の企業を題材に企業価値評価を行って発表するなど、実践的な科目が充実し、日々の業務に照らし合わせて理解が深まりました。一方で、授業で学ぶセオリーが、ベンチャーの世界で実際に起きていることに当てはまらないケースもあり、そのギャップを学べたこと自体も私にとっては有意義でした。また、事実を集め、意味のある情報にして人に伝えるという論文執筆のプロセスから得たものも多く、一連の流れは仕事にも通じると感じています。 2年間の学びを経て、「物事をファイナンスの側面から捉えるとどのような意思決定ができるか」を考察する視点が身につきました。修了後に転職し、現在は経営企画の責任者として管理部門の仕組み作りに携わっています。今後はファイナンスの知識を活かして、経営の意思決定に貢献していきたいと考えています。振り返ると、仕事と学業の両立は時間に追われることも多く、完走するには自らの意志はもちろん、家族の理解も不可欠でした。応援してくれた妻に感謝しています。事実を集め、意味のある情報にして人に伝えるプロセスは仕事にも通じる後藤 洋介さん 2019年3月修了2007年青山学院大学経営学部卒業。営業支援サービス会社で 経理財務・経営企画を担当し、2015年に転職したインターネット 領域の事業開発会社では財務会計の責任者として組織再編等の決算に関する論点整理や、メンバーの育成・採用などを担う。2017年にWBSに入学。修了後の2019年6月より株式会社ベクトルで経営企画部長を務める。 非鉄金属メーカーの事業部門で経理を担当しています。会計領域の業務が主ですが、投資プロジェクトなどではファイナンスの理解も 不可欠となるため、社内でお金のプロとして質の高いサービスが提供できるようファイナンスを体系的に学びたいと感じていました。ちょうど、社内で高い立場の方から意見を求められる機会も増えていたこと から、経営も同時に学べるWBSを選択しました。入学前に妊娠がわかり、出産を経て現在は、家族や職場など多方面からの理解・サポートを 得て、仕事と育児と両立しながら通学しています。 学びを進めるなかで、これまで何となく対応していた業務の位置づけ や理論の裏付けが見えたり、社外の反応を予測できたりと、自らの仕事 に対する理解が深まりました。高名な先生方から直接教えを受け、 些細なことも気軽に質問ができる環境の素晴らしさを日々感じます。 分からないことを、どんなツールを使ってどう調べればいいのかという 「引き出し」が自分の中に増えました。加えて、コーポレートガバナンスやSDGsといったトピックスへの理解が深まったことも予想外の収穫でした。データ分析の手法は早速仕事で活用しています。 WBSだからこそ修得できるファイナンス、ビジネス、会計の3つの 知識を活かして、修了後は、経理財務の立場から事業運営や意思決定をサポートしていきたいと思います。将来的には大きな投資プロジェクト や会社全体の財務戦略などにも携わってみたいと考えています。身につけた知識を活かし経理の立場から事業運営や戦略立案の一助を担いたい北川 奈緒 さん 2017年4月入学2005年大学卒業後、株式会社日立製作所にて経理財務を担当。2015年に三井金属鉱業株式会社へ転職し、事業管理や管理会計業務に従事している。2017年4月にWBSファイナンス専修に 入学。在学中に出産し、その後、家族の赴任先への帯同による休学 を経て2018年春に復学。現在は竹原均教授の指導の元、プロジェクト研究論文に取り組んでいる。在学生29夜間主プロフェッショナル ファイナンス専修

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