法学研究科
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楊 安麗 さん2015年中国政法大学法学部民商経済法学科卒業。2016年早稲田 大学法学研究科修士課程民事法学専攻に進学。2018年同博士後期課程に進学し、2021年3月学位取得。修士から博士課程にかけて 一貫して「中国における成年後見制度の現状と課題」を研究。民事法学専攻博士後期課程2021年3月学位取得 中国の大学で法学を専攻していた際、日本に4カ月交換留学し、日本法への関心を深めました。大学卒業後、日本法をより深く学ぶとともに、自らの視野を広げたいと考え、本研究科への進学を選択しました。早稲田大学は中国で非常に有名なことに加え、海外からも 入学試験やオンライン面接を受けられる仕組みが整っていたことも決め手になりました。 関心のあった民法を専攻に選び、成年後見制度について日中比較の視点から研究に取り組みました。当初は修士を終えた時点で中国に戻り弁護士になることを考えていましたが、修士論文の執筆を進める過程で研究をさらに深めたいとの思いが強くなり、博士後期課程へ進学。同じ研究テーマで、内容をより精緻なものに磨きながら研究を続けてきました。 学部と違い大学院では、自身の関心に沿って研究テーマを決め、課題を見つけ出し、自律的に研究に取り組むことが求められます。特に博士課程に進んでからは、研究経過報告や、講演会・学会への参加などを通じて、インプットからアウトプットへの転換を意識的に図ることが重要だと学びました。修士・博士論文執筆のプロセスが明確化されるMD一貫指導体制の下で一歩一歩着実にゴールへと歩むことができる点や、奨学金、海外留学プログラム なども含めた充実した研究環境も、この研究科の魅力だと思います。 この5年間を通じて、研究には近道がないことを知りました。法学研究科で身につけた 真摯に研究に取り組む姿勢を忘れずに、日中民法の課題を探究していきたいと思います。より自律的に研究に臨む姿勢やアウトプットへの転換が重要に 「国籍を持っている国以外の国で最低限度の生活を送る権利」について、どうすれば 実効的に権利を保障できるかを研究しています。研究の方法や論文の書き方を学んできた修士課程を経て、博士後期課程の現在は、学会に加入し、論文の完成と公表を見据えて 計画的に研究を進めています。研究科での議論や論文執筆を通して、考えを人に伝えることは自分が思うよりも難しいことを痛感します。意味の曖昧な言葉を使う際にはその定義も併せて示すなど、言葉の使い方をより厳密に意識するようになったことは大きな変化です。 大学院と聞くと、人との交流が減り、自身の研究分野に次第に引きこもっていくイメージを持たれがちで、私もそのように想像していましたが、この研究科ではそうしたことは起こりませんでした。社会人学生をはじめ、多様なバックグラウンドの人たちとの交流を通して自分の世界が広がり、書物からは得られない学びが多くあります。学界の全体的な動向など、自分の専門分野以外についても見聞の広い先輩や同期を見ると刺激を受けます。 修了後は、大学で教える道のほかにも、日本で暮らす外国人の生活支援など、「現場」で働くことにも関心を持っています。研究活動で培った俯瞰的なものの見方を活かし、現場の行き詰まりに対して新たな方向から解決に貢献し得るのではないかと考えています。正解 のない問いに向き合うことが、法学研究の難しさであり面白さでもあります。何か気になることや追究したい問題が心にあるのなら、大学院進学をぜひ選択肢に入れてください。研究活動で培った俯瞰的な視点を活かし「現場」の課題解決に貢献したい山本 響子 さん2017年早稲田大学法学部を卒業後、法学研究科修士課程公法学 専攻に進学。2019年同博士後期課程に進学し、在学中。憲法学を専修し、現在は、「外国人の人権」や「最低限度の生活の保障」の問題に ついて、ドイツの法制度に着目し研究に取り組んでいる。公法学専攻博士後期課程2019年4月入学博士後期課程在学生修了生Graduate School of Law17

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