法学研究科
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 法解釈学が、法令や、判例、法解釈理論といった、人間の観念活動の所産を対象とし、その規範的意味内容の体系的把握を目的として研究するのに対して、基礎法学の特徴は、人間の観念の所産である法と法以外の社会現象との関係を、法学的世界の外側から観察する視座を提供するところにあります。市場経済のグローバル化が急速に進行する中で、法や政治はその速度に付いて行けず、暴走する市場化が経済・金融危機、格差貧困、テロを生み、暴力の連鎖が世界を覆っています。グローバル市場経済を法的に統御するには、国民国家を超えたレベルでの法の可能性と、その規範的根拠を探求する必要があります。各国における法文化の歴史的コンテクストを正確に理解し、その多様なコンテクストと西欧近代の「市民法」理念の普遍的妥当がいかに折り合えるかを探求しなければなりません。こうした作業にも、法史学、法思想史・法哲学、比較法学、法社会学など、基礎法学が提供する視座が不可欠です。修士課程基礎法学専攻8Graduate School of Law

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