文学研究科シラバス2021
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科目名哲学演習4-2フランス現代哲学研究2担当者名博士(哲学)ストラスブール大西山達也哲学コース2単位秋学期火曜日2時限1年以上―――授業概要現代フランスの哲学者ジャック・デリダの白い神話(哲学の余白所収)をフランス語で読む。このテクストはデリダがメタファー論を集中的に展開したテクストであると同時に、デリダと解釈学の泰斗ポール・リクールとのあいだの論争のきっかけとなったことでも知られるテクストである。メタファーとは、最も広い意味で捉えるならば、単に修辞学上の主題であるにとどまらず、私たちの思考と言語、生と歴史、神話、宗教、社会、そして自然を貫く運動そのものである。この主題をめぐってデリダがいかなる問いを提起しているのか、そしてその背景にある様々な哲学的潮流(プラトン・アリストテレスからヘーゲル、そしてハイデガーに至る形而上学の伝統、ガダマーやリクールに代表される現代解釈学、ブルーメンベルクのメタファー学)との関係を吟味し、フランス現代哲学の動向を俯瞰する。授業の到達目標デリダのテクストをフランス語で理解し、哲学的伝統の中にそれを位置づけるとともに、現代哲学の他の思想潮流と関連付けて解釈できるようになること。成績評価方法演習への積極的な参加を基準とする。科目名哲学演習5-1アラビア哲学原典講読(1)担当者名博士(学術)東大小村優太哲学コース2単位春学期月曜日5時限1年以上―――授業概要イブン・シーナーアヴィセンナ治癒の書形而上学をアラビア語原典で講読する。治癒の書はアラビア哲学のみならず、その後のスコラ哲学全体における形而上学を新たな段階へと引き上げた著作である。治癒の書のアラビア語は決して読みやすいものではないが、その原典を少しずつ講読することにより、アラビア哲学の文献を読むさいの基礎的な語学力、読解力を涵養する。授業の到達目標・アラビア哲学の基本概念を習得する。・アラビア語の原典講読を可能とする語学力を身に付ける。成績評価方法授業への参加によって評価する。科目名哲学演習5-2アラビア哲学原典講読(2)担当者名博士(学術)東大小村優太哲学コース2単位秋学期月曜日5時限1年以上―――授業概要イブン・シーナーアヴィセンナ治癒の書形而上学をアラビア語原典で講読する。治癒の書はアラビア哲学のみならず、その後のスコラ哲学全体における形而上学を新たな段階へと引き上げた著作である。治癒の書のアラビア語は決して読みやすいものではないが、その原典を少しずつ講読することにより、アラビア哲学の文献を読むさいの基礎的な語学力、読解力を涵養する。授業の到達目標・アラビア哲学の基本概念を習得する。・アラビア語の原典講読を可能とする語学力を身に付ける。成績評価方法授業への参加によって評価する。科目名哲学演習6-1アリストテレス形而上学Ζ巻の読解(1)担当者名博士(文学)東大岩田圭一哲学コース2単位春学期金曜日2時限1年以上―――授業概要アリストテレスのウーシアー(実体)論が展開される形而上学中核諸巻(第7−9巻)のうち、ウーシアーとは何かという問いの答えを求める形で考察が進められる第7巻(Ζ巻)を取り上げ、そこで問い求められるウーシアーがいかなるものであるかについて考える。この演習では、形而上学Ζ巻第1−6章におけるウーシアー探究について確認をした上で、Ζ巻第7−9章の生成論、第10−12章における定義論を取り上げ、質料と形相のあり方、事物の定義の仕方、定義の一性の問題などについて理解を深めることにしたい。授業の到達目標アリストテレスの実体論における主要な術語の用法に注意しながら、アリストテレスのテクストを読む技術と方法を身につける。成績評価方法試験0%レポート0%平常点100%読解の担当、出席状況、授業への貢献度によって評価する。その他0%哲学コース―10―

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