文学研究科シラバス2021
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科目名教育学研究16英国の教育制度―保守党政権から現在まで担当者名清田夏代教育学コース2単位秋学期火曜日1時限1年以上―――授業概要教育学研究16では,サッチャー政権からメージャー政権にかけての英国の新自由主義的教育改革,ブレア−ブラウン労働党政権,キャメロンから現在に至る保守党・自由民主党連立政権,教育政策の流れを,それぞれの強調点,方向性の違いを整理しつつ把握する。また,20世紀終盤から現在にかけてますます深刻になってきている移民問題や貧困問題について,それぞれの政権がそれをどのように教育政策の課題として扱ってきたのかを見ていく。各回の授業で異なるトピックを扱うことを考えている。また,履修者の人数や希望等に鑑みて,可能であれば関心のあるトピックについて学生による事前の調べと報告などを授業に取り入れようと考えている。授業の到達目標英国を一つの事例として,日本とは異なる社会状況と教育政策の理念,実際の運用,また,その可能性と限界を理解し,改めて日本の教育政策に関する客観的な理解を深める。また,移民,貧困等,グローバリゼーションがもたらしてきた諸問題と教育との関係についての視野を広げ,自らの意見を明確に表現することができる。成績評価方法試験0%レポート60%試験は行わず,レポートを最終課題とする。平常点40%平常点には,授業への参加度,出席態度,毎回のコメントペーパーの内容が含まれる。その他0%科目名教育学研究17人間形成における遺伝と環境をめぐる諸問題担当者名梅本洋教育学コース2単位春学期金曜日5時限1年以上―――授業概要人間形成や教育において遺伝的要因と環境的要因がそれぞれどのような影響をおよぼすのかという問題は、古くからさまざまな議論や論争を引き起こしてきた問題であり、教育学のいわば定番的なテーマの1つである。さらに、カエルの子はカエルということわざもあれば氏より育ちということわざもあるというように、これをめぐっては教育学などの学問研究以前の水準においてすでに互いにあい対立する考え方が提示されていることも注目されよう。もとより人間形成においては遺伝的要因も環境的要因もともに重要な意味を有していることは否定すべくもないとしても、それぞれがどのような局面でいかに作用するのか、両者の相互作用とはいったいいかなるものなのかといった種々の問題は、今なお人々の興味を強くひきつけると同時に未解明の部分を多々残しているといわなければならない。そこで、本科目では、人間形成や教育における遺伝と環境の問題に関する主要な論点を整理し、それらの論点をめぐって展開されたさまざまな議論や論争を展望することにしたい。授業の到達目標人間形成や教育における遺伝と環境の問題に関する論点を明確にし、この問題をめぐる議論や論争の要点を把握すること。あわせて、英語の学術文献の読解力を高めること。成績評価方法試験0%試験は行わない。レポート0%レポートは課さない。平常点100%15回の授業への取組によって平常点を考量する。その他0%特記すべこことなし。科目名教育学研究18人間形成における遺伝と環境をめぐる諸問題とエピジェネティクスの研究担当者名梅本洋教育学コース2単位秋学期金曜日5時限1年以上―――授業概要人間形成や教育において遺伝的要因と環境的要因がそれぞれどのような影響をおよぼすのかという問題は、古くからさまざまな議論や論争を引き起こしてきた問題であり、教育学のいわば定番的なテーマの1つであるが、この方面の研究も、生命科学などに代表される、人間にかかわる近年の学術的研究のめざましい進展によって、これまでとは異なる新しいさまざなアプローチが試みられるようになっている。そのなかでも特に注目されるのは、エピジェネティクスと呼ばれる領域におけるさまざまな研究成果のインパクトであろう。そこで、本科目では人間形成や教育における遺伝と環境をめぐる諸問題に対するエピジェネティクス的なアプローチについて検討を試みることによって、この方面の研究状況を展望することにしたい。授業の到達目標人間形成や教育における遺伝と環境の問題に対する新しいアプローチを把握すること。あわせて、英語の学術文献の読解力を高めること。成績評価方法試験0%試験は行わない。レポート0%レポートは課さない。平常点100%15回の授業への取組によって平常点を考量する。その他0%特記すべこことなし。備考・関連URL授業は、リアルタイムオンライン配信で行います。教育学コース―91―

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