文学研究科シラバス2021
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科目名ラテン語講読1キケロを読む担当者名土屋睦廣合併随意科目1単位春学期金曜日6時限1年以上―2―授業概要春期科目ラテン語講読1は、初級ラテン語、中級ラテン語を学んだ人、もしくはそれと同程度のラテン語に関する基礎知識を持っている人が、古典古代のラテン語作品を原典で読むための科目です。今期は、古代ローマを代表する散文作家であるキケロの作品を、文法的知識を踏まえながら、丁寧に講読します。短い作品なら半期で読了できますが、大きな作品の場合は、有名な箇所を抜き出して読むことになります。作品の選択は受講者の希望をできるだけ尊重するので、とくに希望がある場合は初講時に申し出てください。受講者の語学力に応じて、毎回数十行を精読します。受講者には、数行ずつ区切りながら、音読して訳をつけてもらいます。接続法の用法など、基本的な文法事項も繰り返し確認しながら進めていきます。前1世紀の代表的弁論家・政治家・思想家であるキケロのラテン語は、古典ラテン語の模範とされる名文です。古典作品を原典で読む喜びを、受講者の皆さんと分かち合いたいと思います。授業の到達目標ラテン語文法に関してはすでに大筋を理解していることを前提とし、基礎事項も繰り返し復習しながら、古典ラテン語の文献を独力で読めるようになることを目指します。成績評価方法試験0%レポート0%平常点100%毎回の訳読により評価します。語学力だけでなく、積極的な取り組みと努力を評価します。その他0%備考・関連URLラテン語に限らず、外国語の習得には多大な労力と時間を要しますが、努力をいとわぬ者には必ずやそれを上回る喜びが得られるはずです。ラテン語を学んだ経験のある人は、是非とも果敢に挑戦してください。科目名ギリシャ語講読3プラトンソフィスト篇講読担当者名栗原裕次合併随意科目1単位春学期月曜日2時限1年以上―2―授業概要プラトンの対話篇は古典ギリシャ語で書かれた散文の傑作と言われている。この授業では、後期プラトンの代表作ソフィストを最初からギリシャ語でしっかり読んでいく。それと同時に、対話篇に含まれる哲学的問題を参加者と共に考えていく。この二つの作業を通じて、後期プラトン哲学の存在論、認識論、方法論、言語哲学などを理解する手掛かりを得るだろう。授業の到達目標・古典ギリシャ語の初級文法を終えた段階から始めて、ギリシャ語散文の代表作であるプラトンの対話篇を文法的にきちんと読めるようになる。・プラトン後期哲学の基本枠組が理解できるようになる。成績評価方法試験0%レポート0%平常点100%ギリシャ語を訳す能力と哲学的考察の実践を総合的に評価するその他0%備考・関連URL・ギリシャ語文法を学んでいることを前提とするが、毎回の授業は少しずつ進んでいくので、習熟度は問わない。・対面授業を予定しているが、状況に応じて7回を上限としてオンライン授業を実施することもありうる。科目名サンスクリット語基礎講読1担当者名伊藤瑞康他/山部能宜合併随意科目1単位春学期月曜日3時限1年以上―2―授業概要サンスクリット原典を文法的に解析読解しつつ、インド仏教やインド哲学における重要な教理・思想を学ぶことを目的とする。単なる知識の収集ではなく、テキストの内容を正確に理解するための文献学的方法論を学び、思想を学問的に考究する講義を目指す。今期のトピックとしては、空の思想について考察する。具体的には、大乗仏典である中論をテキストとして講読する。また、梵語原典の解読の一助として、漢訳文献を中心に中論諸注釈の参照と比較考察も行う。さらには必要に応じて研究論文も読解参照する。すなわち、たんに知識を得るための講義ではなく、古典語を習得し、原典を正確に読解して、その思想を解釈する、という文献学的方法論を学び、その実践にふれるという学問的な経験が得られることを目標とするものである。講読となってはいるが、初めの数回の講義で基礎的な文法事項の概説を行い、その後も基本的な文法を解説しながらテキストを読み進めていく。また、サンスクリット語文法事項の復習もカリキュラムに含めており、必要に応じて基本文法の復習を講読と併修する。サンスクリット語文法を未習得の段階でも講読にはついてこられるように配慮するので、初学者も積極的に参加されることを期待する。また、すでにサンスクリット語文法の講義を履修済みで基本文法を習得している者は文法のさらなる熟達を目指す。授業の到達目標1.サンスクリット語文法の習得、ならびに、簡単な文章の解読が可能となるようにする。2.インド仏教における空の思想について、基本的な考え方を了得する。合併随意科目―453―

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