文学研究科シラバス2021
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科目名哲学史特殊研究3メルロ=ポンティとフッサール担当者名本郷均哲学コース2単位秋学期火曜日3時限1年以上―――授業概要メルロ=ポンティシーニュ所収の哲学者とその影(1959)を繙読し、晩年のメルロ=ポンティとフッサールの関係を読み解く。授業の到達目標・現象学におけるフッサールとメルロ=ポンティの差異について説明できる。・メルロ=ポンティの晩年の立場について説明できる成績評価方法最終レポートをおよそ4割程度、平常の参加と報告担当で調査をしているかどうかなど、参加度を6割程度として評定する。科目名哲学史特殊研究4哲学史研究から考える現代哲学の課題担当者名関口浩哲学コース2単位秋学期木曜日5時限1年以上―――授業概要哲学の歴史を哲学的に考察することは、ヘーゲルに始まるが、そういう意味での哲学史研究が、その後、現代哲学に至るまでにどのように変遷して行ったかを検討する。その際、ニーチェとハイデガーとに、特に注目したいと思う。そのような歴史を理解したうえで、さらに、現代哲学の課題について考察したいと思う。授業の到達目標まずは、哲学史を、ヒストリカルな出来事と哲学者の個性とから考えるような通俗的な見方を脱して、それを真に哲学的に思索できるようになってもらいたい。さらに、現代の世界の状況に目を向けて、それを自ら哲学的に考察することができるようになってもらいたい。成績評価方法試験0%定期試験期間中の試験は行いません。レポート80%第14回目の講義において課題となるテーマを指示する。与えられたテーマについて講義内容に応答しつつ考察しているかどうかを評価する。また考察は哲学的にして根本的でなければならない。講義内容のたんなる要約にとどまらないように。平常点20%各回の講義時間中での質疑応答など、授業への積極的参加を評価する。その他0%科目名哲学研究1WalterBenjamin,DasPassagen-Werk担当者名Ph.D.(テュービンゲン大)鹿島徹哲学コース2単位春学期金曜日4時限1年以上――4授業概要DasPassagen-Werkの通称で知られるテクストは、1982年にRolfTiedemannによって編集された概要・覚え書き・資料抜き書き・初期草稿などからなる文章群である。この講義ではその中心プロジェクト"Paris-DieHauptstadtdes19.Jahrhunderts"の輪郭を示すドイツ語概要を取り上げ、その6つのテクストをひとつひとつ解読し、同時にそのつどの節に含まれるトピックに関連した覚え書きを読み解いてゆく。とくに方法論の面では、断章群Nに焦点を当てることになる。その作業を通じて、この文章群に含まれる特異にして刺激的な発想を、原テクストに即し明らかにするよう試みる。授業の到達目標DasPassagen-Werkの全体像についてドイツ語概要を中心として各自なりに理解をえた上で、その個々の文章から思想的な刺激をえること。成績評価方法定期的出席、および学期末のレポートを基本に行う。備考・関連URLzoomを用いたリアルタイム授業形式で行う。開始直前にMoodleを通じて招待URLを公開する。zoomのアカウント取得やWiFiなどのチェックを行っておくこと。科目名哲学研究2WalterBenjamin,ÜberdenBegriffderGeschichte担当者名Ph.D.(テュービンゲン大)鹿島徹哲学コース2単位秋学期金曜日4時限1年以上――4授業概要ヴァルター・ベンヤミンの遺稿とされるÜberdenBegriffderGeschichteは、没後に刊行されて半世紀を経てなお、安易な解読を阻むテクストである。講義担当者は2015年に評注を付した翻訳を刊行したが、すべての箇所に十分な理解を与えたとはみずから思っていない。2010年刊の新版全集第19巻に収録されたいくつかのヴァージョンを改めて検討し、その準備草稿、さらには並行異文を含む他のテクストなどを参照しながら、周到にテクストを読み解く試みをなす必要がある。この講義では同全集でタイプ稿1とされるヴァージョンを主軸に置き、それを底本とした私訳を解釈の出発点として、この試みを行なうものである。解釈作業にあたっては、とりわけテーゼXVIIにおける歴史叙述論に焦点を当てることとし、テーゼの順番はテクスト通りではなく講義担当者の考えに従って入れ替えて論じる。授業の到達目標上記テクストの立ち入った読解を通じて、ベンヤミン最後の思索についての理解をえること。哲学コース―4―

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