文学研究科シラバス2021
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成績評価方法試験0%レポート20%叙位・除目関係の史料の分担翻刻を課す予定であるので、その翻刻の正確さ。平常点80%報告における、翻刻の性格さ、報告の適切さ、独創性。報告内容に関する対する的確な質問。その他0%科目名日本史学特論7近世史料論1担当者名早田旅人日本史学コース2単位春学期月曜日5時限1年以上―――授業概要本授業では近世史料に関する基本的な諸問題を扱う。ここでいう近世史料とは、概ね16世紀末から明治初年頃までに作成されたものとする。近世社会では文書主義とも呼べる特質に規定され、様々な階層で多様な文書が作成・保存されてきた。そのため、それ以前の社会とは比較にならないほどの膨大な文書がいまに伝えられている。また、研究の便を図るために公刊された活字化史料も多いが、それらは近世史料全体のごく一部にすぎない。すなわち、近世史研究を進めていくためには近世史料の特質を原史料に立ち返って正しく理解し、読み解く知識・能力とともに、その取り扱い方から調査方法まで習得することが必須となる。これらは活字化史料を正しく利用するためにも必要なことである。春学期はさまざまな地方文書(村落で作成された文書)を取り上げ、その作成背景や性格、機能などについて論じるとともに、それらからみえる近世社会の特質も考えていく。なお、授業は講義のみではなく、くずし字の解読や解釈、地方文書の調査方法などについて実習的要素も取り入れた実践的なものとなる。そのため参加者には主体的意欲的な学習姿勢を求める。授業の到達目標・近世史料についてその概要と特質を把握し、正しく理解する能力を高め、あわせて近世社会についての理解も深める。・修士論文作成に向けて、自ら設定した課題にふさわしい史料を探し出し、使いこなせる力を養う。・将来的にひととおりの史料調査を行えるための史料の取り扱い方・調査方法の知識・考え方を習得する。成績評価方法試験0%実施しない。レポート40%学期末に、授業内容を踏まえたレポートを課す。平常点60%授業の出席状況と、授業への参加度(質問・発言等)で評価する。その他0%特になし。備考・関連URL受講者の人数や問題関心によって、授業内容に変更が生じる可能性がある。受講者の希望があれば、関東近県の歴史資料保存機関の見学を実施する。科目名日本史学特論8近世史料論2担当者名早田旅人日本史学コース2単位秋学期月曜日5時限1年以上―――授業概要本授業では近世史料に関する基本的な諸問題を扱う。ここでいう近世史料とは、概ね16世紀末から明治初年頃までに作成されたものとする。近世社会では文書主義とも呼べる特質に規定され、様々な階層で多様な文書が作成・保存されてきた。そのため、それ以前の社会とは比較にならないほどの膨大な文書がいまに伝えられている。また、研究の便を図るために公刊された活字化史料も多いが、それらは近世史料全体のごく一部にすぎない。すなわち、近世史研究を進めていくためには原史料に立ち返って近世史料の特質を正しく理解し、読み解く知識・能力とともに、その取り扱い方から調査方法まで習得することが必須となる。これらは活字化史料を正しく利用するためにも必要なことである。秋学期は大きく分けて三つのテーマを扱う。まずは、支配者側(幕府・諸藩ほか)が作成した文書を取り上げ、その作成背景や性格、機能等について論じる。つぎに、近世社会における文書管理や保存・利用について、幕府や諸藩、村社会の事例をもとに解説する。最後に、近世史料と市民社会との関わりについて、史料の保存・利用をめぐり博物館・公文書館が抱える諸問題、近世史料の持つ社会的効用、文化財レスキューといった現代的課題とその歴史を論じ、近世史料を取り扱う研究者としての市民社会における役割について考える。なお、授業は講義のみではなく、くずし字の解読や史料の解釈なども行なう。そのため参加者には主体的意欲的な学習姿勢を求める。授業の到達目標・近世史料についてその概要と特質を把握し、正しく理解する能力を高め、あわせて近世社会についての理解も深める。・修士論文作成に向けて、自ら設定した課題にふさわしい史料を探し出し、使いこなせる力を養う。・近世史料に関わる現代的な諸問題について理解を深め、市民社会における研究者としての主体性を構築する。成績評価方法試験0%実施しない。レポート40%学期末に、授業内容を踏まえたレポートを課す。平常点60%授業の出席状況と、授業への参加度(質問・発言等)で評価する。その他0%特になし。備考・関連URL受講者の人数や問題関心によって、授業内容に変更が生じる可能性がある。受講者の希望があれば、関東近県の歴史資料保存機関の見学を実施する。日本史学コース―245―

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