文学研究科シラバス2021
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科目名美術史学演習2-1集神州三宝感通録巻下瑞経録の釈読担当者名博士(文学)早大肥田路美美術史学コース2単位春学期木曜日6時限1年以上―――授業概要7世紀の仏教史家、道宣の晩年の著作集神州三宝感通録は、中国への仏教初伝から初唐に至る約600年間に仏舎利、仏像、仏寺、聖僧、仏経などに現れた感通譚(霊験説話)を集録したもので、中国に限らず広く仏教美術の作品やそれに関わるさまざまな事象について考える上での、貴重な示唆と情報の宝庫である。この演習では、前年度に引き続いて巻下の瑞経録を釈読し、特に仏教美術に関わる問題を細かく拾い上げて、できる限りの解釈の可能性を追究したい。春学期の本科目では、テキストの予定範囲を事前に訓読、現代語訳し、注を付すべき事項について考えたものを持ち寄って、詳細に検討を加える。具体的な方法としては、大正新脩大蔵経巻52所収の集神州三宝感通録を底本とし、瑞経録のうち427頁b〜430頁bを釈読する。毎回、講師も受講生も各自テキストの予定範囲(分担することはしない)を訓読、現代語訳するとともに、付注事項を挙げる。それらを事前にオンラインストレージ(Box)に上げておき、教室ではそれらを全員分揃えて検討を加えていく。秋学期に開講する演習2−2では、それをもとに注の執筆を進めるので、両科目とも履修することが望ましい。なお、これら一年間の成果は、冊子としてまとめる計画である。授業の到達目標・仏教美術研究に必要な漢文史料の読解力を養うために、専門的な用語に慣れ、訓読、現代語訳ができるようになること。・史料を素材とした時にどのような論点の設定が可能であるかについて、問題意識を深めること。・国内外における研究動向と問題の所在を理解すること。成績評価方法授業への積極的な参加姿勢、釈読および注の執筆の状況によって評価する。備考・関連URL原則として対面授業とするが、状況によってはリアルタイムのオンライン授業に切り替える。科目名美術史学演習2-2集神州三宝感通録巻下瑞経録の釈読担当者名博士(文学)早大肥田路美美術史学コース2単位秋学期木曜日6時限1年以上―――授業概要7世紀の仏教史家、道宣の晩年の著作集神州三宝感通録は、中国への仏教初伝から初唐に至る約600年間に仏舎利、仏像、仏寺、聖僧、仏経などに現れた感通譚(霊験説話)を集録したもので、中国に限らず広く仏教美術の作品やそれに関わるさまざまな事象について考える上での、貴重な示唆と情報の宝庫である。この演習では、巻下の聖寺録の後半および瑞経録の前半を釈読し、特に仏教美術に関わる問題を細かく拾い上げて、できる限りの解釈の可能性を追究したい。春学期に引き続いてテキストの訓読、現代語訳をおこない、確定した付注箇所について注の執筆を進め、その読み合わせと検討をおこなう。授業の到達目標・仏教美術研究に必要な漢文史料の読解力を養うために、専門的な用語に慣れ、訓読、現代語訳ができるようになること。・史料を素材とした時にどのような論点の設定が可能であるかについて、問題意識を深めること。・国内外における研究動向と問題の所在を理解すること。成績評価方法授業への積極的な参加姿勢、釈読および注の執筆の状況によって評価する。備考・関連URL原則として対面授業とするが、状況によってはリアルタイムのオンライン授業とする。毎回の課題はBOXの所定フォルダーに提出すること。科目名美術史学演習3-1東洋・日本彫刻史研究と実習担当者名川瀬由照美術史学コース2単位春学期火曜日5時限1年以上―――授業概要東洋・日本彫刻史研究の研究能力を高めるための演習を行う。具体的には実際に作品の調書作成をおこない、関連史料の講読をおこなう。[遠隔授業実施の場合は、オンデマンド型(WebClass)とリアルタイム型(ZOOM)を併用する]授業の到達目標実物を取り扱い、調査と文献史料の考察にもとづく、実証的な美術史の論文作成をおこなうことを目標とする。成績評価方法試験0%レポート0%平常点50%主体的な授業参加度調書の作成の早さと正確さその他50%課題の提出とその内容備考・関連URL[遠隔授業になった場合、教員との連絡・相談方法は初回の授業でお知らせいたします]各回はそれぞれ関連するので安直な欠席はしないこと。美術史学コース―230―

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