文学研究科シラバス2021
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科目名ドイツ文学講義5文化学の基礎理論:エルンスト・ユンガーの思想検討担当者名哲学博士(ボン大)前田良三独語独文コース2単位秋学期木曜日2時限1年以上―――授業概要今年度は、戦間期から戦後ドイツ文学界・思想界に特異な位置を占めるエルンスト・ユンガー(ErnstJünger,1895-1998)のエッセイDerWaldegang(1951)から、数章を読み、そこに展開されている文明観のエッセンスに迫る。授業の到達目標ドイツ文学・文化研究をはじめ、哲学・思想研究の現代的水準に対応する問題意識と方法的視点を学び、自立した研究の基礎となるテクスト読解力の訓練を行う。成績評価方法平常点評価(授業への参加、担当部分の読解の達成度を総合的に評価)備考・関連URL訳読中心の授業という基本は変わらないが、テクストの内容理解に必要な文化史的・思想史的コンテクストについての解説・討議も加える。【重要】授業は対面方式とするが、状況に応じてオンライン方式(リアルタイム)に変更することがある(Zoomミーティング形式)。ミーティングへの招待状は受講者にメールで送信。科目名ドイツ思想講義1ワーグナーとドイツ近代――《パルジファル》を読む・聴く・観る担当者名山崎太郎独語独文コース2単位春学期月曜日5時限1年以上―――授業概要今年の授業で扱うのは、リヒャルト・ワーグナーが最晩年に完成した舞台神聖祝祭劇《パルジファル》。ワーグナーの中でもひときわ難解という印象もあるこの作品ですが、その一方で、謎を孕んだ筋立てと多義的な登場人物、宗教的なテーマをも含むテクストの深遠な内容は、清澄さと妖艶さが交錯し、人間心理の奥底に切り込んでゆくような精緻きわまる音楽とも相まって、これまで多くの愛好家や研究者を惹きつけてきました。授業を通し、その奥深い味わいを知るとともに、アプローチの手がかりを掴んでほしいと思います。授業の中心となるのは何よりもドイツ語台本の詳細な読解ですが、この作品の創作と並行してワーグナー自らが執筆したエッセイ、作品の思想的背景や音楽について論じた研究文献をも参照、さらには複数のDVD映像を比較鑑賞しながら、演出と作品の関わりについて考えることで、幅広い視野からワーグナーの思想と音楽劇への理解を深めることを目指します。授業の到達目標1.台本を精読することで、ワーグナー固有の擬古文的な文体に慣れ、ドイツ語の読解力を伸ばす。2.《パルジファル》について書かれた論文を読むことで、音楽学の知識も含めたオペラ関係の文献読解の基礎知識および研究のアプローチを知る。3.ワーグナーの音楽劇の土台や背景となっているヨーロッパの歴史や文化および思想について知識を得る。4.DVDなどを通し、幾つかの上演映像を分析することで、演出という営為や作品のアクチュアリティーについて考える。成績評価方法試験0%なしレポート0%なし平常点100%出席に加え、授業中の発言・発表・参加の度合を重視します。その他0%なし備考・関連URLZOOMによるリアルタイム配信授業を基本とする。科目名ドイツ文化講義1ドイツという国の成り立ち担当者名村上公子独語独文コース2単位春学期木曜日4時限1年以上―――授業概要ドイツという国がどのような成り立ち方をしたかを、Wege-Irrwege-Umwege,DieEntwicklungderparlamentari-schenDemokratieinDeutschlandに採られた論考をもとに学ぶ。授業の到達目標近代ドイツ国家が、国民国家としての形を整え、議会制民主主義国家という現在の政体に至るまでの過程を理解する。成績評価方法試験0%行わないレポート30%講読テキストの内容から興味ある時期を選んで研究し、報告する。平常点70%テキストの内容を正確に理解し、出席の上それに基いて議論する。その他0%なし備考・関連URL履修学生が強く講読を希望するテキストがあれば、相談に応じる。ドイツ語ドイツ文学コース―173―

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