【文学研究科】2019年度シラバス
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上代の日本漢詩文を専門的に検討するにあたっての知識をひととおり身につけ、それを各自で駆使・応用し、みずから作品の評価ができるようにする。成績評価方法試験0%レポート50%学期末に課す。平常点50%出席状況等。その他0%科目名日本文学講義3担当者名博士(文学)早大新美哲彦日本語日本文学コース2単位春学期火曜日3時限1年以上―――授業概要日本を代表する古典である源氏物語は、古注釈書、梗概書、俗語訳、派生作品、二次作品など、さまざまな形で受容されている。本講義では、早稲田大学蔵の源氏物語関連古典籍およびその他の古典籍に触れ、古典籍を調査する方法を学ぶことを眼目とする。書誌学・文献学を学びつつ、各自が興味を持つ本学蔵の古典籍を選び、参加者に調査し、発表してもらう。授業の到達目標源氏物語の受容についての知見を深める。古典籍の調査方法について学ぶ。成績評価方法試験0%なしレポート30%質疑を取り入れてきちんと修正できているか。平常点70%報告内容および討議参加の度合による。その他0%なし備考・関連URL3分の2以上の出席を単位修得要件とする。科目名日本文学講義8近世小説史における浮世草子と後期戯作担当者名長谷川正江日本語日本文学コース2単位秋学期月曜日2時限1年以上―――授業概要浮世草子の後続文学への影響については、近年研究が進展しつつあるが、いまだ不十分な作品・作家は少なくない。この授業では、浮世草子と洒落本を遺した京都の人、福隅軒蛙井(生没年・伝記未詳)とその作品を取り上げる。洒落本は洒落本大成に収録され利用しやすくなっているので、基本的にこれによる。浮世草子3作に関しては原典の複製を入手し、注釈と読解を進める。浮世草子が洒落本・滑稽本を中心とする後期戯作へ与えた影響や、いわゆる“文運東漸”について、新たな知見を見出すように努める。授業の到達目標・浮世草子の書誌学的特徴を理解して、論文執筆に生かすことができるようになる。・翻刻に拠らず、原典を直接読解できるようになる。・浮世草子と戯作の影響関係について、受講生が論文を発表することを目標とする。成績評価方法試験0%レポート60%授業内容を反映し、なおかつ新知見の有無による。平常点40%輪講担当時の充実度による。その他0%科目名日本文学講義9戦時下の外地日本語雑誌に掲載された新発見資料を読む担当者名石川巧日本語日本文学コース2単位秋学期金曜日2時限1年以上―――授業概要この授業では、戦争末期に北京と上海で発行された文芸総合雑誌月刊毎日、大陸に焦点をあて、雑誌資料の活用による近代文学研究の方法をを講義するとともに、同誌に掲載された新発見資料を分析する。具体的には、(1)戦時下の雑誌メディアはどのように企画・編集・出版されたのか。(2)戦時下を生きた作家たちは、いかにして検閲を回避しようとしたのか。(3)月刊毎日、大陸はなぜ歴史のなかに埋もれてしまったのかといった観点から作品を読み解き、受講生自身がそれぞれの問題意識に基づいて文学研究に取り組むことができるように指導する。授業の到達目標この授業では、戦前・戦中における検閲の実態、および、戦時下における雑誌出版の状況を精しく理解し、雑誌月刊毎日、大陸に掲載された文学作品を読み解くことで、同時代を生きた作家たちがどのような表現を模索したのかを探究する。具体的な到達目標は以下の三点である。日本語日本文学コース―97―

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