【文学研究科】2019年度シラバス
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科目名社会学特論1原文で読むフランス社会学担当者名博士(文学)早大池田祥英社会学コース2単位春学期火曜日3時限1年以上―――授業概要フランス社会学において、同時代のピエール・ブルデューと並んで有力な存在であったレイモン・ブードン(1934-2013)の主要な学説について検討する。現代のフランス社会学というと、ブルデューのほか社会運動論のアラン・トゥレーヌなどが知られているが、方法論的個人主義を唱えたブードンは、1980年代ごろまでは著作が訳されるなど日本でもよく知られた存在であったが、近年はあまり触れられることはない。しかし、理論的探求もさることながら、数量的分析も得意としたブードンの業績は、もっと検討されなければならないだろう。そこで、彼の主要著作をフランス語で精読し、彼の社会学説の意義を考えていくことにする。授業の到達目標1.フランス語による社会学の専門的な議論を正確に理解できる。2.現代におけるフランス社会学の動向について、自らの専門と対照しながら、自分なりの見解を論理的に説明できる。成績評価方法試験0%レポート50%講読したテキストの内容について、各自の専門分野の視点を踏まえてテーマを設定し、その問題について論理的な考察を展開できているかどうかを評価する。平常点50%各回の事前学習の成果、仏文解釈の完成度、事後学習の取り組み内容について評価する。その他0%科目名社会学特論2福祉社会の射程と障害学の視座担当者名博士(社会福祉学)都立大岡部耕典社会学コース2単位秋学期木曜日3時限1年以上―――授業概要福祉社会論の射程を障害学の視座から検討し、その前提/延長線上にある人と社会のあり方について検討する。授業は、講義や映像の視聴、テキストの講読を手がかりとし、各人の問題意識のもとに議論するワークショップ形式を基本とする。受講者数にもよるが、まずは、映像の講義や映像の視聴を通じ再分配やケアの社会化に対する基本概念のチューニングを図る。続いて、人間の条件そんなものはない(立岩真也)という平易な?本を読みすすみつつ、ああでもない、こうもいえる、と議論して、そしてときどきはもう少し調べたりしてもらいながら、障害学や福祉社会学を各人の文脈で理解を進めてもらう。できれば、生・老・病・死にかかわる世の中の事件、〈民主主義〉とか〈多様性〉、〈排除〉などにかかわることも考えてみたい。そんなふうにうねうねとやっていきつつ、興が乗ればさらに参考文献に挙げた本を読み進んだり、授業に触発された各自の自由な報告をして貰うなどするかも。なお、本科目は社会学コース設置科目であるが、受講に際して特定のディシプリンは前提とされない。〈多様な〉バックグラウンドと問題関心を持った受講生の受講が歓迎されるであろう。弱くある自由、自由の平等、分配する最小国家といった言葉に心惹かれる人、この世の中の、生きて在ることと、働くと稼ぐの関係の閉塞にふと疑問もったことのある人、能力とか正常とかってなんだかなあ、と思ったりする人、そういったことを大学院レベルで考え議論してみたいと思う人、きっとあなたの受講は歓迎されると思うのだけれど。授業の到達目標生きて在ることの異なりを棄損しない社会の在り方を構想する。成績評価方法概ね以下の比率で総合的に評価する。・報告、議論への参画などの平常点40%・コースナビからのレビュー(小テスト)60%備考・関連URLhttp:www.f.waseda.jpk_okabe岡部耕典研究室http:www.arsvi.com生存学創生拠点科目名調査企画・設計特論担当者名田中慶子社会学コース2単位春学期火曜日5時限1年以上―――授業概要量的社会調査の調査設計と実施方法について、主に実習を通じて学ぶ科目である.調査目的,目的に沿った仮説設定の仕方,調査設計,標本抽出,質問文・調査票作成,基礎的分析など,各段階に伴う知識と技能の習得を目指す.具体的には実習を通して,調査設計,質問票作成,データ整理,データクリーニング,コーディング,単純集計表の作成,クロス集計表による仮説の検討などを学び,それらの過程が分析結果を導くためにどのような役割を果たすのかを理解する.授業の到達目標社会調査を実施するための手順について,調査の企画からデータ収集,そして分析に至るまでのそれぞれの段階を,実習によって経験することを通じて,社会調査に関する実践的な知識の習得を目指す.成績評価方法試験0%レポート60%授業のまとめレポートの内容平常点40%各演習テーマの取り組みおよびその成果その他0%社会学コース―61―

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