【文学研究科】2019年度シラバス
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て学生ごとに異なるグループを調査し、比較研究する。授業の到達目標1.日本における多文化共生の現状を文献とフィールドワークを通して理解する。2.異なる外国人居住者集団が日本に居住するまでに至った経緯と居住に関する問題点について理解する。3.フィールドワークを経験し、その手法や問題点についての考察を深める。4.文化人類学の理論とフィールドワークの関係について理解する。5.日本の多文化共生に関して自分はどのようなことができるかを考える。成績評価方法試験0%なしレポート70%レポートの内容が、関連文献や理論、統計、フィールドワークのデータを十分に収集して考察した上で適切な分析を行っていることがよくわかることが基本であり、また多文化共生の問題との関連が明確に書かれていることを重視する。平常点20%普段の学習態度や発表内容、デイスカッションへの参加、出席率などを総合的に評価する。その他10%出席率が80%以上であること。科目名文化人類学専門研究3CriticalReadingofEthnography担当者名博士(文学)早大小田島理絵文化人類学コース2単位春学期土曜日2時限1年以上―――授業概要解釈人類学以降の文化人類学研究に焦点を当て、現代の民族誌的営為に関する知見の蓄積を目指す。文献講読はもちろんのこと、民族誌を書き、その実践を通して、人類学研究の視座と方法論を身体化させていく。自身の文化人類学実践と社会関与に関してつねに省察する姿勢とともに各自の研究の進展を促していくことを目指す。授業では、既知の研究あるいはこれから自分自身が行う研究に関し、以下の設問を抱きつつ、現代民族誌=文化人類学研究を客観的に読み解き、分解することが望まれる。Theaimofthelectureistoaccumulateanthropologicalknowledgeandtointernalizeskillsofethnographicwriting.ThelectureisconductedwithafocusonanthropologicalstudiesthathavebeenconductedsincetheappearanceofGeerzʼsinterpretiveanthropology.Studentsarerequirednotonlytoreadthroughhandoutsandreadingmaterialsbutalsotomakeuptheirownresearchdesignsbycarefullyanalyzingmethods,theories,andpracticesthatanthropologicalresearchershavealreadyusedormadeintheirstudies.Someimportantpointsforstudentstokeepinmindsatthelectureare:(1)フィールドワークはどのように実行されたか(実行していくか)Howwasfieldworkdesignedandconductedinpreviousstudies?(Howorinwhatwayswillyouconductyourfieldwork?)(2)フィールドワークにおける研究者の位置づけと民族誌の中での位置づけWhatkindsofsocialpositionsdidre-searchersconstructattheirfieldsites?(Whatpositiondoyouanticipatetoconstructatyourfield?)(3)何をデータとしているのか(していくのか)Whatkindsofdatadidpreviousresearchersutilizeforrepresentingtheirresearches?(Whatkindsofdatadoyouintendtoacquireforyourownstudy?)(4)データはどのように提示されているか(提示していくのか)Inwhatwaysdidpreviousresearcherspresenttheirdata?(Howareyougoingtopresentyourdataforpotentialaudiences?)(5)理論的主題はいかに輪郭づけられたか(輪郭づけていくか)Howdidresearcherspolishandshapetheirtheoreticalconsiderations?(Howwillyoupolishyourtheoreticalconsideration?)(6)民族誌的知見が参入し、活用されうる場とはForwhatkindsofplaces,areas,andfieldsdoesethnographicknowledgemakesignificantcontributions?授業の到達目標読む、まとめる、考察する、議論する、発展させる成績評価方法授業への積極的参加を80%、最終レポートを20%の割合で評価科目名文化人類学専門研究4観光人類学の挑戦(チャレンジ)担当者名成田弘成文化人類学コース2単位秋学期金曜日5時限1年以上―――授業概要最近の日本における観光政策は、ワールドカップ(ラグビー)やオリンピックというビッグイベントの開催の時を迎え、その影響力を顕著に現わすようになっている。日本を取り巻くグローバリゼーションの在り方が大きく変化しつつある今日、日本の観光政策も、数を求めるオーバー・ツーリズムを検証し、SDGsの時代に対応する政策転換を正面から問い直す時期に来ていることを理解すべきだろう。本講義では、こうした激動の時代の中で、真の変革的アプローチを探求しながら、現代のグローバリゼーションに対応する観光のあり方を議論の中心に置き、今後の未来において重要な課題を検討してゆきたい。理論的には、観光人類学の先駆的で挑戦的な研究を世界の事例を用いて紹介しつつ、将来の有効な視点を議論してゆきたい。授業の到達目標観光人類学において重要となるトピックを理解し、それに関連した専門的な研究論文を読破することで、観光の研究における国際的な水準の議論が出来るようになるだろう。また開発政策としての観光のアプローチを習得することにもなろう。成績評価方法試験0%期末試験は実施しませんレポート40%期末レポート平常点30%質疑応答その他30%プレゼンテーション文化人類学コース―282―

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