【文学研究科】2019年度シラバス
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科目名文化人類学特論1文明論−文明の勃興から衰退まで担当者名Ph.D.(ミシガン大)西村正雄文化人類学コース2単位春学期月曜日2時限1年以上―――授業概要文化人類学の学説の中で、進化主義的考え方は、最初に起こった理論的課題であった。最初に起こった一系進化論的な考え方が、あまりにもヨーロッパ中心主義であり、本来人類学が求めている人間の多様性の研究からかけ離れているため、現在それは誤った理論的見解として考えられている。このことが、文化人類学における文明の研究に影響を及ぼしていることは否めない。しかし、文明の研究は人類学の歴史の中で重要な位置を占めていたのも事実である。本講では、文化人類学が文明に対してどのように考えてきたのか、またどのように研究をしてきたのかについて概説し、多くのテキストを読みながら、現代の文明について考えてゆく。内容は、文化人類学の基礎をなす民族誌を始め、考古学、歴史学等の文献にふれてゆく。授業の到達目標過去の文明の発生から衰退までを概観し、現代の文明について考えをめぐらし、分析する力を身につけることを目指す。成績評価方法成績評価は次の3点で行う。1.授業中の発表2.発表後のレポート3.授業中の態度(積極的な授業参加)科目名文化人類学特論2映像人類学−映像で文化を描写し、記述すること担当者名Ph.D.(ミシガン大)西村正雄文化人類学コース2単位秋学期月曜日2時限1年以上―――授業概要現代は映像の時代と言える。おおくの文化的発信が言葉よりも映像の手段でなされている。文化人類学の分野でも、映像がいわゆる一般的な記述の民族誌とならんで、映像民族誌として示されるようになって70年以上たつ。本講では、そうした手段で文化を映してきた作品を見ながら、それを批判し、長所と短所をさぐる。さらにそれを乗り越えて自ら映像を通して民族誌を作成ゆく基礎を学ぶ。授業の到達目標映像人類学とは何かをまず知り、その研究方法を使って何ができるのか探ることを目的とする。成績評価方法試験0%レポート0%平常点50%授業の出席状況と、授業中のディスカッションの参加状況。その他50%少なくとも2回のフィールド調査と文献調査に基づいた研究課題の発表。備考・関連URL参考文献等、後で授業中指示する。科目名文化人類学特論3Humansandlanguage担当者名Ph.D.UniversityofNottinghamライアンスティーブン文化人類学コース2単位秋学期木曜日5時限1年以上―――授業概要Thiscourseprimarilyaimstohelpstudentsacquireanessentialunderstandingofkeytheoriesofthedevelopmentofhumanlanguageandtheroleoflanguageinthedevelopmentofhumans.throughreadingEnglishmaterialsonthesubject.Thesecondaryobjectiveistohelpstudentsdeveloptheabilitiesthatareneededwhenpursuingtheirownacademicresearch.StudentsarestronglyencouragedtouseEnglishintheclasses,thoughthereʼsnoprerequisiteforenrollmentintermsoflanguagecompetence.授業の到達目標Studentsareexpectedtoacquireanessentialunderstandingofkeytheoriesofthedevelopmentofhumanlanguageandtheroleoflanguageinthedevelopmentofhumans.成績評価方法50%:In-classparticipation50%:Classpresentation科目名文化人類学特論4多文化共生時代の日本における外国人居住者のフィールドワーク担当者名Ph.D.UniversityofLondon三浦恵子文化人類学コース2単位春学期月曜日4時限1年以上―――授業概要本コースでは、修士論文を書くための事前体験授業として文化人類学で重要な民族、宗教、文化、自己と他者、周辺性、ジェンダー、国家、市民、コミュニティ、アイデンティティなど多くの課題に関連している多文化共生の問題をフィールドワークを伴った授業を通して考察していく。具体的には、グローバリゼーションの進行に伴って多文化共生が課題になっている日本に3年以上在住している移民、難民、日本人との結婚や他の長期居住者(研修生、長期労働者、中国帰国者とその家族)などについて、文献とフィールドワークから実態を明らかしていく。日本に居住する外国人が我が国に居住するまでに至った背景、日本における彼らの生活と居住するコミュニティや支援組織との関係の実態、関連する法制度などを資料とフィールドワークから探り、日本における多文化共生の問題点と方向性を考察していく。当該外国人集団の民族、宗教、来日目的、来日時期などを考慮に入れ文化人類学コース―281―

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