【文学研究科】2019年度シラバス
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科目名考古学研究9火山灰考古学担当者名長崎潤一考古学コース2単位春学期木曜日3時限1年以上―――授業概要日本は火山国であり、九州から北海道まで多くの火山が存在する。その噴火は災害をもたらす一方、噴火による火山灰・火砕流の堆積は考古学に多くの恩恵をもたらすこともある。考古学において火山灰は広域編年、年代、発掘調査での生活面の検出など多様に活用されている。また発掘調査時の土壌の分析によって、各種の古気候データを得たり、生態環境を復元したりしている。第1回から第5回までは長崎が包括的な解説を行う。その後、各自のフィールドを考慮した上で火山灰考古学の事例、土壌分析の事例を取り上げ、受講生全体で検討し議論する。なお火山灰分析の実際の工程を知るために、発掘調査中の遺跡もしくは理化学分析ラボの見学を実施する予定である。授業の到達目標考古学での火山灰学との連携、火山灰をどのように考古学で活用しているのかといった点について理解し、各自の研究に活用できるレベルの知識習得を目標とする。成績評価方法試験0%なしレポート0%なし平常点50%授業への参加度を評価する。その他50%各自の事例研究の内容を評価する。科目名考古学研究10石器研究の方法と理論担当者名長崎潤一考古学コース2単位秋学期木曜日3時限1年以上―――授業概要日本では緊急調査によって圧倒的に多量の考古資料が蓄積されてきた。この調査報告とその資料の利用によって、日本考古学は進展してきたといってもよいだろう。一方、欧米では比較的小規模の調査を行いながら、関連諸学との密接な連携の中で考古学の理論的・方法論的検討が進展してきた。90年代以降、日本でも東大学派が中心になって先史考古学における理論と方法論の提示、および実資料への実践に意欲的な研究が進んでいる。この授業では特に石器研究の研究動向についてたどりながら、そのベースとなる欧米のプロセス学派、ポストプロセス学派の方法論・理論・術語についても触れたい。授業の到達目標石器研究で用いられる理論、方法論、用語に習熟し、その学史的背景について理解することを目標とする。成績評価方法試験0%なしレポート0%なし平常点50%授業への参加度を評価する。その他50%事例研究を評価する。科目名考古学研究11奈良時代の考古学(1)担当者名博士(文学)早大城倉正祥考古学コース2単位夏季集中無その他1年以上―――授業概要考古学研究11では、奈良時代の考古学に関する実践的な知識の習得を目的とする。後期のオンデマンド形式の考古学研究12では、奈良時代の考古学(2)として、知識重視の講義を開講するため、そちらで知識を得るようにしてほしい。一方、前期の夏季集中講義で実施する本授業では、奈良時代の遺跡・遺構・遺物を、短期間に実際にフィールドで体験することを目的とする。授業の到達目標奈良時代の遺跡・遺構・遺物に関する実際の知識を得ることを目的とする。成績評価方法試験0%なしレポート30%授業内容を踏まえて、特定課題のレポートを義務付ける。その内容により評価する。平常点70%授業への出席状況より評価する。その他0%なし備考・関連URL後期の考古学研究12はオンデマンド授業による講義形式なので、そちらの継続受講が望ましい。講義予定日・時限:8月21日(水)1〜5時限22日(木)1〜5時限23日(金)1〜5時限考古学コース―269―

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